令和を生きる現代人の、凝り固まった「頭の筋肉」をほぐす方法
(※画像はイメージです/PIXTA))

現代人は、パソコンやスマートフォンなどを通して日々大量の情報に触れることから、頭の筋肉が疲労していると、まほろば鍼灸整骨院院長の山田真氏はいいます。からだの様々な部分に影響をおよぼす「頭の疲労」をほぐす方法を見ていきます。

目次

  1. 「頭を使う」ことにより多大なエネルギーを消費する
  2. 「目」と「頭」には密接な関係がある
    1. 「前頭部のこり」を改善するツボ
    2. 「後頭部のこり」を改善するツボ
  3. 「頭部のこり」は「内臓疲労」ともつながっている
  4. 「頭の疲労」を和らげるためにできること

「頭を使う」ことにより多大なエネルギーを消費する

鍼灸院に通院するような人は、圧倒的に疲れている人が多いです。といっても肉体的に疲労しているというよりは、頭が疲労している人が多いのです。

パソコン、スマートフォンなどから大量の情報が目に入ってきます。入ってきた情報は脳で処理しなければならないので、必然的に情報処理に追われ、頭が疲労していきます。

この症状は大人だけではありません。コロナ禍において外で遊ぶことが少なくなっている子どもも、ゲームやYouTubeで大量の情報が目から入ってきています。

また、昨今幼い頃から塾に通っている子どもの割合が増えてきて、さらに頭を使い疲労状態になっています。

成人の脳の重さは男性で1350~1500g、女性は1200~1250gほどで、成人の平均的な体重の約2%程度の重さと非常に小さな器官です。しかし、そんな小さな脳でも使うことによりエネルギーは多大に消費します。

成人の1日の平均的な消費カロリーは約2000キロカロリーといわれていますが、このうち脳を使うことによって約400キロカロリーを消費します。

つまり脳は小さな器官にもかかわらず、エネルギーをかなり消費するのです。毎日のように大量の情報処理に追われている脳は、多大なエネルギーを消費するため、どんどん頭が疲労していくのです。

頭が疲労すると、筋肉は硬くなり肩や首がこって、時には頭痛につながることがあります。

また睡眠の質が低下して、なかなか寝つけなかったり、睡眠中に覚醒してその後眠れなくなってしまったりします。

頭が疲労している人の頭部をチェックしてみると、頭皮や頭の筋肉がカチカチに硬くなっていることに気づきます。その人の生活習慣、癖、体調などによって、頭のどの部分が硬くなるのかが違ってきます。

「目」と「頭」には密接な関係がある

例えば目の使い過ぎの場合、頭のどの部分が硬くなってくるのでしょうか。

眼球が収まっている目のくぼみを眼窩(がんか)といいます。眼窩はいくつかの骨で構成されていて、その中で一番広く面積を占めている骨は前頭骨という骨です。前頭骨とはいわゆるおでこの骨です。

眼窩を構成している骨の中で最も広い面積を占めているだけに、前頭骨は目と密接な関係があります。目を使い過ぎている人は前頭部が硬くなります。

「前頭部のこり」を改善するツボ

前頭部に広く分布している前頭筋、目を閉じる時に使う筋肉である目の周囲を取り囲んでいる眼輪筋、目をこらしたり眉間にしわをつくったりするときに使うしゅうび筋。これらの筋肉が交わっている箇所(眉毛の内端)に攅竹(さんちく)というツボがあります。これは眼精疲労の特効穴です。

他にも目を使い過ぎると硬くなる箇所があります。それは後頭部です。

目からの情報は、視神経を介し後頭葉という部分に伝えられるので、目と後頭部は密接なつながりがあります。

「後頭部のこり」を改善するツボ

眼精疲労が起きると、目の真裏の後頭部の箇所や首と後頭骨の境の箇所が硬くなります。首と後頭骨の境にも眼精疲労の特効穴があります。

うなじの生え際の外側のへこんだ箇所にある天柱(てんちゅう)や、耳の後ろの出っ張った骨の内側のへこんだ箇所にある風池(ふうち)は、眼精疲労の特効穴になります。

頭の疲労で硬くなる箇所は前頭部、後頭部だけではありません。まだ他にもあります。側頭部もその一つです。

パソコン作業に集中していると、気がついたら奥歯を噛みしめていたという人は意外に多いかもしれません。

普段から時間に追われパソコンで仕事をしていたり、集中して黙々と作業をしていたり、精神的にストレスがかかっていたりする人は、噛みしめや歯ぎしりをしていることがよくあります。

このタイプの人の側頭部を触れてみると、硬くなっていることはかなり多いのです。

この箇所が緊張すると、頭痛、めまい、耳鳴り、顎関節症など様々な症状が出てくることがあるので要注意です。こういう人はもちろん頭も疲労しています。

「頭部のこり」は「内臓疲労」ともつながっている

普段からストレスにさらされている人は、頭が疲労しているばかりでなく、胃や腸にダメージを受けていることがよくあります。

消化器系の内臓に問題が生じると、頭頂部が硬くなります。脳には体の各所に反応する反射区というものが多数存在するのですが、消化器系の内臓と関連のある反射区は頭頂部にあるためです。

このように、頭が疲労すると頭部の様々な箇所が硬くなります。疲労を和らげるためには硬くなった箇所をしっかりとほぐしてあげることが大切です。

そうすることによって脳をリラックスさせることができます。少なくともずっと緊張が続く状態を抑止できるのです。

「頭の疲労」を和らげるためにできること

また、頭を疲れさせないためにはスマートフォンやパソコンの使用時間をできる限り減らしましょう。無駄に見ている時間は意外に多いかもしれません。

遅くとも寝る前1時間は見ないように意識してください。それが睡眠の質を高めることにつながります。

1日の疲れをその日のうちに解消するためには、睡眠は非常に大切になります。あと、入浴も重要です。シャワーで済ませるのではなく、リラックスできるくらいの温度(40℃以下)で毎日15分程度ゆっくり入浴することをおすすめします。

最後に、日中でも目を休ませることを意識してください。休憩時間やトイレに行った時などを利用して、目を閉じてゆっくりと息を吐くことをおすすめします。

これを数回おこなうだけで緊張で交感神経が優位になった状態をリセットできます。頭の疲労が蓄積しないように、毎日のケアが重要です。

山田真
山田 真(やまだ・まこと)
まほろば鍼灸整骨院院長 美骨痩身サロンBELUNA代表

1972年生まれ 神奈川県横浜市出身 明治大学商学部卒業 明治東洋医学院専門学校柔整学科卒業 森ノ宮医療学園専門学校鍼灸学科卒業 柔道整復師 はり師 きゅう師
「幸せは健康の上に成り立つ」という信条の下、大学卒業後は健康関連事業で人の生活に貢献している明治乳業株式会社(現 株式会社 明治)に入社。入社4年を経過した頃、自分の独自色を活かして人の健康に貢献できないかと考え、脱サラして柔道整復師の資格取得を目指す。7年間修業した後、2009年大阪府吹田市に、まほろば鍼灸整骨院を開院。開院後、施術回数は16万回を超えるが、足元から全身につなげていく施術をおこない、足指を正しく使えるように調整したところ、患者さんの様々な不調が劇的に改善。遠方からも評判を聞きつけて多数の患者さんが来院。現在、来院する患者さんは筋肉の痛みだけではなく、内臓の不調、アトピー、頭痛、耳鳴り、めまい、姿勢矯正、産後骨盤矯正、発達障害、慢性疲労、自律神経失調症など多岐にわたる。2021年4月に『「足指」の力 体の不調がスッと消える3分つま先立ち体操』を出版。

まほろば鍼灸整骨院
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