目の痙攣の症状や原因、医療機関を受診するべきケースとは
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健康診断で尿酸値が高いと指摘されて、痛風になってしまうかもしれないと心配に感じていませんか。実は、尿酸値が高いと痛風だけでなく他の病気にかかるリスクも上がってしまいます。この記事ではグローバルヘルスケアクリニックの水野 泰孝先生が、尿酸値が高いとどうなるのかということを中心に紹介しています。早めに対処する必要がありますので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. ■尿酸値が高いってどういう状態?
  2. ■尿酸値が高いとどうなる?考えられるリスク
    1. ◇痛風のリスク
    2. ◇腎障害のリスク
    3. ◇尿管結石のリスク
    4. ◇生活習慣病と合併のリスク
  3. ■まとめ:手遅れになる前に高尿酸値の治療&対策を

■尿酸値が高いってどういう状態?

尿酸とは、摂取した食べ物に含まれているプリン体を肝臓で分解することによって主に生成されます。プリン体と聞くと体に悪いイメージを持たれやすいですが、実は体を動かすためのエネルギー源として必要な成分です。また最近の研究では尿酸は抗酸化作用の強い抗酸化物質で、神経保護に必要だということが分かりました。

体にとってなくてはならない尿酸ですが、多すぎるのは良くありません。血液検査によって測定できる尿酸値の正常値は7.0mg/dL未満です。エネルギー源として活用するプリン体よりも多く摂取することで尿酸が過剰に生成されたり、尿酸をうまく体外へ排出できなったりすると尿酸値が高くなります。

■尿酸値が高いとどうなる?考えられるリスク

尿酸値が高い状態で考えられるリスクは大きく分けて4つあります。

◇痛風のリスク

一般的に尿酸値が高い場合のリスクとして認識されている痛風です。血液中の尿酸が多いと、「尿酸塩」という結晶が体内に蓄積します。尿酸塩が関節に蓄積した場合に起こる症状が痛風です。特にひざなどの足の関節に蓄積しやすく、歩けないほど痛みが出る場合もあります。 痛風として痛みが出た場合、血液検査をして尿酸値を調べますが痛みが出るころには低くなっていることも。関節鏡やエコーによって関節内に尿酸塩があるかどうか確認します。治療を行わなくても1~2週間程度で痛みが収まることがほとんどですが、尿酸値が高いまま改善しないと再発する可能性が高い病気でもあります。

◇腎障害のリスク

尿酸塩が腎臓に蓄積した場合は、腎臓に炎症を起こし痛風腎になるリスクがあります。痛風腎を放っておくと、腎臓の機能が落ち最悪の場合透析が必要となります。腎臓の機能は一度落ちると回復しないため、なるべく早く対処することが大切です。

◇尿管結石のリスク

尿酸値が高い状態が続くと、腎臓で尿となった後に通る尿路でも尿酸塩が蓄積し尿管結石となる場合があります。石がそのまま尿として排出されれば問題ありませんが、尿路につまると激しい痛みが生じます。 石の大きさが4mm以下であれば水分を多く摂ったり運動によって自然に排出される可能性が高いです。しかし、それ以上の大きさの場合は体外衝撃波結石破砕術(ESWL)という体外から衝撃を加えることで石を砕く手術を行います。

◇生活習慣病と合併のリスク

尿酸が過剰に生成されたり上手く排出されなかったりして尿酸値が高い状態のときは、代謝バランスが崩れている可能性があります。血液検査で尿酸値が高い場合、高血圧・脂質異常症・糖尿病を併発していることが多く、生活習慣病を合併しやすくなります。具体的には、動脈硬化を引き起こし脳卒中や心筋梗塞を引き起こすリスクが高まります。

■まとめ:手遅れになる前に高尿酸値の治療&対策を

健康診断の血液検査で尿酸値が高いと指摘された場合、放っておくと痛風だけでなく尿管結石や生活習慣病を引き起こすリスクがあります。生活習慣を見直して、早めに尿酸値を下げるための対策をする必要があります。

水野泰孝
水野 泰孝(みずの・やすたか)
日本小児科学会認定小児科専門医 /アレルギー専門医 /感染症専門医
国際協力機構(JICA)顧問医として7年間勤務。大学病院やナショナルセンターを基盤に小児科および感染症内科、特に熱帯感染症の臨床と研究、海外渡航者の健康管理などに長年携わる。 2020年6月にプライマリケアを行う診療所「グローバルヘルスケアクリニック」を開設。感染症に関するTV・ラジオ出演は2020-2021年だけで1000件近い。
グローバルヘルスケアクリニック