ゴルフを通じて学んだビジネスのヒント
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ゴルフを通じて学べる仕事や生き方のヒントについて、日テレHR代表/プロデューサーの大澤弘子さんが解説。大事な意思決定やマネジメントとしてのあり方にも通じるヒントが満載です。

目次

  1. 多くのことを学べるゴルフというスポーツ
  2. ゴルフで大事だと思ったこと
    1. 自分ができること/できないことを知る
    2. 刻々と変わる状況を観察しキャッチし続ける
    3. 目標を明確にする
    4. 目標達成のための行動を「決める」
    5. 決めたら「その行動」に集中。結果を手放す
  3. ゴルフで学んだセルフマネジメント
    1. 自分の感情に振り回されない
    2. 自分を認めてあげる「I'm OK」
    3. ネガティブワードを使わない
    4. 困った時は、最小の成功を確実に狙う
    5. それでもダメなときは休息する
    6. 一番大事なのは構え(=アドレス)である
    7. 目標達成よりも実は大事な「土台となる在り方」
    8. 周囲の他者は敵ではない

多くのことを学べるゴルフというスポーツ

今回は、ゴルフが上手な方が読まれたら、物足りない話かもしれませんが、ゴルフを通じて学んだことは、ビジネスにも活かせることばかりだなあと実感しています。

また、ゴルフをやる方には伝わるけど、やったことがない方には伝わりにくい話かもしれません。でも、他のスポーツはもちろん、楽器、また絵画や造形など、多くのことと通ずるものがある気もします。

そして何より、誰しも『人生を生きている途中』なので、自分という人間の運営(=『自分株式会社』の経営)にも通ずるものがありそうな気がして、書いてみることにしました。

週末の遊び感覚で、一切練習をせずにゴルフ場に行ったのが最初で、もう10年以上前になります。これまでに1度だけ、3か月ほどスクールで指導を受けました。チケット制のところだったのですが、アドレスからバックスウィングまで習ったところでチケットが切れてしまい、インパクトからフォローについては??という状態で間が開いてしまいました、、、という典型的なサラリーマンゴルファーです。

この2年ほど在宅ワークになって、これまで以上に仕事をしている実感がありながらも、ゴルフに関わる時間が前よりも取れるようになってきました。続けてやると、俄然おもしろく感じられるようになってくるものですね。

ゴルフで大事だと思ったこと

自分ができること/できないことを知る

自分が「できること」を知らないと、戦略プランが立ちません。できる確率の極めて低い行動を選択し実行するのは危険を伴います。「背伸び戦略」もときには必要ですが、あくまでもリスクヘッジ=「備え」が必要です。『一か八か』は、ビジネスでもゴルフでもただのバクチ、勇気ではなく蛮勇です。一か八かは「手に負えない」傷につながります。

練習もせずにプロゴルファーの真似をしてもできなくて当然。いま自分ができること、できないことを正確に掴むことは、現状で最大・最善の成果を出すために非常に重要です。

刻々と変わる状況を観察しキャッチし続ける

ゴルフは屋外スポーツです。急に風向きが変わったり強くなったり、また雨が降ってくることもあります。またボールが落ちた場所がどんな地面なのか、傾斜や芝生の生え方など、自分ではコントロールできない環境変化の中でのパフォーマンスになります。これを無視して室内練習場と同じことをやっても同じ結果が得られないのは当然のこと。

自分が確率高くできることをベースに、風向きやボールの場所の状況を計算に入れて、環境にアジャストする思考が必要です。ビジネスでも、計画を立てた期初から環境は常に変化していきます。前年度に成果を出せた方法で今年も同じ成果が出るとは限らない…ですよね。

目標を明確にする

状況観察をしたら、どの辺にボールを運びたいか、目標を決めます。一球ごとにゴール設定です。目標が適当だったり考えてなかったりすると、一球の当たりがいかに最高でも、その次の作戦に悪影響になったり、トータルスコアという結果につながらなかったりします。

目標達成のための行動を「決める」

決めたゴールに運ぶために、何をすればいいかを考えます。どっちを向いて、どのくらいのスウィングをするのか、道具は何が良いのか、考えて決断します。

決めたら「その行動」に集中。結果を手放す

やることが決まったら、あとは実行するのみ。どうしても人は「結果」を手に入れようと「雑念」が入ります。「見栄」や「欲」ですね。

やることを決めたら、その行動にのみ集中するできる人は「成功確率」を高めることができるます。『結果を手放す』。結果はあくまで行動の結果。結果そのものを手に入れようと行動するのですが、よく分析し最適な行動を決めたら、行動そのものに集中です。

ゴルフで学んだセルフマネジメント

自分の感情に振り回されない

うまい人でも70回ほど打ちます。全てが100点ということはありえない。トッププロでもミスショットもあります。素人のわたしなら山ほどのミスショットをするのは十分予測できること。それははじめから「あるもの」として心得ておくと、感情に振り回されにくくなります。

ビジネスでも、初めて挑戦することで大成功する可能性は低い。その過程で次々と障壁にぶつかることは必定です。失敗したり想定外のことが起きたりした時に、嫌になったり投げ出したくなっている人を見ると「最初からどれだけ上手くいくと思ってたんだろう?」と思ってしまいます。ミスはしっかりミスとして受け止め、それを繰り返さないことが大切。そのためにも自分の感情に振り回されない工夫が必要です。

自分を認めてあげる「I'm OK」

そうは言っても感情を無視したり、押し殺すとストレスが出ます。長時間プレイすることは厳しいです。長期間ビジネスで活躍することも厳しいのは同じですね。いい時も悪い時も、楽しい時もイライラしている時も、自分の感情を受け止めて気づくことが大事です。 その後、その感情をどうしたいか。忘れてしまう、脇に置く、何を変えれば改善できるか考える材料にするなど、使い方は自分次第。

ネガティブワードを使わない

「ダメだなあ、もう!」「何度、同じ失敗を繰り返すんだ!」脳内で自分に浴びせる言葉は次の行動に影響を及ぼします。ネガティブなものは大抵、事態を悪化させます。

自分に指示を出すときはポジティブワードを使いましょう。「力を入れちゃダメ!」というような「XXXしては行けない」という表現は脳が受け取りにくいということは数々の研究で明らかにされています。「力を入れちゃダメ」ではなく、「力を抜こう」という言葉の方が、実行しやすいです。

困った時は、最小の成功を確実に狙う

わたし程度のプレイヤーの場合は、長いプレイ中、ミスに対して改善を重ねているつもりが、だんだんよくわからなくなってきてしまうことがあります。こうなった時は、一旦ゼロリセット!小さな成功を確実に取りにいく方法に変えます。フルショットしてバチーンとかっこよく飛ばすのではなく、しっかり構えて、スウィングプレーンだけを意識する。距離はいかなくてもOK、しっかり当たる感覚をカラダと心で思い出す。これがイライラせずに迷路から抜ける一番良い方法な気がします。

それでもダメなときは休息する

ゴルフはチビっ子からご高齢の方まで楽しめるものですが、「スポーツ」はスポーツ。最低限の筋力も必要です。また日常生活ではやらない動きをするので、内転筋や腰方形筋、また肩甲骨や股関節も使います。長時間プレイしているうちに、日頃何のトレーニングもしていないカラダは、徐々に筋力が低下してきます。午前中できていたことが、徐々にできなくなってくるのが普通です。

一番大事なのは構え(=アドレス)である

疲れてパワーが落ちてきたら、「基本を忠実に」。ゴルフもビジネスも実はアドレス(構え)が一番、大事だと感じます。目標に対して「向き」は合っているか、足、骨盤、肩、背中は大丈夫か。腕の位置、クラブの握り方はあっているか…。知らず知らずのうちに疎かになっている「基本的なこと」を見直すことで、ごちゃごちゃになってきていた時に、復調への道を示してくれるものだと思います。

目標達成よりも実は大事な「土台となる在り方」

楽しい1日を過ごすため、自分自身の挑戦として、ゴルフに時間を使うのに、いつの間にか「どこにボールを運びたいか目標地点を決めること」、「その目標を達成できたか否か」を繰り返すというだけになってしまうことがあります。

そもそも楽しみにきていることを思い出すと気持ちが変わります。一緒にプレイしてくれる仲間がいることにも感謝。天気が良かったことにも感謝。風が気持ちいい〜!ことにも感謝。健康維持の散歩としても最高と思うと、眉間に皺を寄せイライラ苦しみながらプレイしているのは意味がない。なぜゴルフしてるのか、これって大事です。

周囲の他者は敵ではない

上手な人を羨ましく思ったりして、人のナイスショットを見てイライラしてしまう方はいませんか。わたしも「あの人にできるんだから、わたしにだってできるはず」と余計な力が入って失敗したことが何度もあります。前の人が良いショットをしたら、「良い”気”をもらった!ありがとう」という気持ちで見る人が、良い結果を出しますよね。

そして、ゴルフを通じて感じたさまざまなことは、ビジネスの意思決定やマネジメントに通ずるものがあると感じています。

・自分のできること、できないことを知る
・いま何が起きているか常に観察すること
・自分の感情を受け止めるが、振り回されない
・目標設定の前に「在り方」 なんでやってるの?
・目標を決めたら行動に集中〜結果を手放す
・周囲の他者は「敵」ではない

好きなスポーツや芸術、アートなどから学ぶことは多いですね。

大澤 弘子
大澤 弘子(おおさわ・ひろこ)
国家資格キャリアコンサルタント 日本青少年育成協会認定教育コーチ(中級)
日本テレビでプロデューサー歴25年。各界の著名人を取材し、誰しも「自分の軸」に気づいて殻を破る転換点があると知って感動。史上初のNHKとの共同制作実現、タレントと視聴者が「ワーキングマザー」として交流するサークルなど、TV番組の枠を越えた取り組みを推進。2016年、慶應義塾大学大学院SDM研究室・前野隆司教授に学び「最大の成果を出すチームに共通する力」を導く。2019年「日テレHR」スタート。上場企業の人材育成に従事。2020年には全国170,000人の人事パーソンが選ぶ「HRアワード」受賞。サラリーマンこそ「キャリアビルディング」意識が必要と考え、人材育成コンサル・研修・個別コーチングも多数。
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