体が鉛のように重い!起き上がれない!考えられる原因は
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朝起きた時や疲れている時に体が鉛のように重く感じたことはありませんか。ほとんどの場合は、睡眠や食事を十分に摂れば回復します。一方で、数日経っても改善しない場合は病気の可能性も。この記事では体が鉛のように重く感じた時に考えられる病気や対処方法について紹介します。ただの疲れと思い、放置しておくのは危険な場合もあります。

目次

  1. 体が鉛のように重いのは疲れが原因かも
    1. 身体疲労と脳神経性疲労
    2. 疲労を回復するには
  2. 体が鉛のように重いのが治らないのは病気が潜んでいる可能性
    1. 倦怠感が強く出る病気の一例
    2. 身体的な病気が疑われるときは
  3. 体が鉛のように重いのは心の病気の可能性も
    1. 心の病気の身体症状について
    2. 疲労感と関係が深いこころの病気一例
    3. こころの病気が疑われるときは
  4. まとめ

体が鉛のように重いのは疲れが原因かも

激しい運動や長時間働いた後は、体が鉛のように重く感じることがあるでしょう。疲労の種類や疲労を回復する方法を紹介します。

身体疲労と脳神経性疲労

体が鉛のように重い場合、2種類の疲労が考えられます。1つ目は身体疲労で、ランニングや筋トレなど体を動かした時に感じる筋肉の疲労です。2つ目は脳神経性疲労で、長時間考え込んだり精神的にプレッシャーがかかったりしたときに感じる脳の疲労です。その他に睡眠不足や不規則な生活を送っている時にも感じます。

疲労を回復するには

どちらの疲労を回復するためにも必要なのが、十分な睡眠とバランスの取れた食事です。湯船に浸かることも血液の流れを良くしリラックスができます。一方、脳神経性疲労の場合は適度な運動も疲労回復に効果的なので、ウォーキングやストレッチを行うと良いでしょう。

体が鉛のように重いのが治らないのは病気が潜んでいる可能性

睡眠・食事・適度な運動などを行っても鉛のような体の重さが治らない場合は、病気が原因かもしれません。

倦怠感が強く出る病気の一例

体が鉛のように重いと感じる倦怠感が症状として出る病気を4つ紹介します。倦怠感以外の症状を解説していますので、当てはまる症状がないかどうか確認してみましょう。

貧血

貧血は血液中の赤血球やヘモグロビンが少ない状態を指します。貧血だと階段の上り下りなど軽い運動でもすぐに息切れや疲れを感じやすくなります。主な原因は鉄不足で、牛肉・貝類・ホウレンソウなど鉄分を多く含む食事を意識的に行いましょう。最近では鉄分を補給できるサプリもありますので、気軽に摂りやすいです。

糖尿病

糖尿病になっていると、インスリンの分泌が減ったりインスリンが効きにくくなったりします。インスリンは体を動かすための栄養源であるブドウ糖を体に吸収する役割をしていますので、ブドウ糖不足になり、疲れやすく倦怠感が出ます。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症には2種類あります。バセドウ病などでは甲状腺ホルモンが異常に分泌されている状態になり、新陳代謝が上がり痩せやすくなる・激しい発汗などがあり疲れやすくなります。一方、甲状腺ホルモンの分泌が低下する橋本病では、新陳代謝が下がり物忘れ・抜け毛・だるさなどを感じます。どちらも体が鉛のように重く感じることがあります。

慢性疲労症候群

慢性疲労症候群とは、日常生活が著しく損なわれるほどの強い全身倦怠感、慢性的な疲労感が休養しても回復せず6ヶ月以上の長期にわたって続く状態です。 同時に発熱、リンパ節腫大、咽頭痛などの感染症様症状、頭痛、筋肉痛、関節痛、脱力感などの膠原病様症状、睡眠障害、思考力低下、抑うつ、不安などの精神・神経症様症状などの多彩な症状も現れます。 慢性疲労症候群は筋痛症性脳脊髄炎とも呼ばれ、脳脊髄の慢性炎症が原因ではないかと言われていますが、まだ原因特定に至っていない病気です。

身体的な病気が疑われるときは

疲労を回復するよう休養をとっても、布団から起き上がれない、仕事や家事ができない状態が続く場合は医療機関に相談しましょう。異変を感じながらも無理をして放っておくと、病気の発見が遅れて進行してしまうこともあります。信頼できる医療機関を受診し、症状を詳しく説明し、適切な検査や治療を受けることをお勧めします。

体が鉛のように重いのは心の病気の可能性も

実は体には異常がない場合でも心の病気で体が鉛のように重く感じることがあります。

心の病気の身体症状について

体が鉛のように重く感じることが続き、内科で検査を行っても異常がない場合は心の病気が原因かもしれません。心の病気の時は体のだるさの他に気分の落ち込みなどの精神面での変化があります。自分では気付きにくい場合もあるため、家族や友人が見て異変を感じた場合はアドバイスしてあげると良いでしょう。

疲労感と関係が深いこころの病気一例

倦怠感の症状が出るこころの病気を3つ紹介します。

うつ病

うつ病になると次のような症状が出ます。

  • 体が重く感じられ起きられない
  • 気分が落ち込む
  • イライラする
  • 不眠または過眠

うつ病になりやすい人は生真面目で自分に厳しく、周りに気を遣いすぎてしまうという特徴があります。うつ病になると、エネルギーの消耗が激しくなり、立ち上がるのも難しいほど体が重く感じることがよくあります。

統合失調症

統合失調症はこころや脳の働きがうまくできずに、次のような症状が出ます。

  • 幻聴
  • 幻覚
  • 常に緊張している
  • 理解力や記憶力が低下する
  • 感情の起伏がなくなる

統合失調症は100人に1人程度がかかるといわれていて、原因ははっきりと分かっていません。ストレスや人間関係の悩みがきっかけとなって発症する方が多いです。

適応障害

適応障害とは、ある特定のシチュエーションに対して過度なストレスを感じてしまい、気分や行動に変化が出る症状です。憂鬱な気分や不安感が強くなり、涙もろくなったり過剰に心配したりしやすくなります。ストレスを感じる状況や出来事から離れることで症状は改善しやすいです。しかし、どうしても避けられない状況や似たような状況が続いてしまう場合は、症状が慢性化しやすい傾向があります。

こころの病気が疑われるときは

体が鉛のように重く感じる原因がこころの病気ではないかと思った場合は、心療内科や精神科を受診してください。医療機関では、薬物療法・カウンセリング・生活指導・認知療法を行います。気分の落ち込みを改善する薬や睡眠薬などが処方されることが多く、決められた量や回数を守って飲んでください。

まとめ

体や、脳・精神の過剰な疲労蓄積により、体が鉛のように重く感じることがあります。睡眠・食事・入浴などで疲労回復すると、改善されることがほとんどですが、数日経っても倦怠感が抜けない場合は病気かもしれません。体の病気やこころの病気が疑われる場合は、適切な医療機関を受診して、早めに治療を始めてください。

佐久間一穂
佐久間一穂
経歴
昭和 35年 福島県生まれ
昭和 63年 秋田大学医学部卒業
平成 6年 東北大学第3内科入局
平成 8年 東邦大学心身医学研究室入局
平成 11年 聖路加国際病院心療内科医員・緩和ケア科副医長
平成 14年 横浜相原病院心療内科医長

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