横になると動悸がする原因は?対処法と病院へ行くべきケース
(画像=Adobe Stock)

横になると動悸がする場合、心不全、ストレスによる自律神経の乱れ、更年期障害などが原因として挙げられます。症状が続くときや重いときは病院で診察を受けましょう。横になると動悸がする原因、動悸の症状が出る病気についてまとめました。

目次

  1. 横になると動悸がする主な原因と対処法
    1. 心不全
    2. ストレスによる自律神経の乱れ
    3. 更年期障害
  2. 横になると動悸がする場合は病院へ行くべき?
    1. 一時的な症状なら様子見
    2. 症状が続く・重いときは内科や循環器内科で相談
    3. 頻繁な動悸は病気による不整脈の可能性もあるので注意
  3. 20代でも動悸がすることはある?
    1. 酒・喫煙などの習慣で動悸が起こることもある
    2. 若い女性に多い貧血も動悸の原因になる

横になると動悸がする主な原因と対処法

普段の生活で心臓の拍動を意識することは少ないですが、ドキドキとした心音を大きく感じたり、通常よりも速く感じたりする状態を動悸と言います。横になると動悸がする場合に考えられる主な原因は以下の3つです。

【横になると動悸がする主な原因】

  • 心不全
  • ストレスによる自律神経の乱れ
  • 更年期障害

原因ごとの対処法もあわせて説明していきます。

心不全

横になると動悸や息切れが頻繁にする場合、心不全の可能性があるため注意してください。心不全の主な症状は、動悸や息切れです。心臓の血液を送り出す機能が低下することで、通常なら息の上がらない程度の動きでも、動悸や息切れが起きます。

ひどくなると横になっただけで動悸だけでなく息苦しさを感じたり、咳が出たりもします。そのほかには、夜間の頻尿、むくみなども心不全の症状なので、これら症状が出ている人は早めに医療機関を受診しましょう。

心不全は高齢者や喫煙者、高血圧や糖尿病を患っている人がなりやすく、命に関わる病気です。

ストレスによる自律神経の乱れ

心臓の働きは自律神経の影響を受けます。緊張する場面などでは、アクセルの役割を持つ交感神経が優位になる状態です。一方、リラックスしている場面では、ブレーキの役割の副交感神経が優位になり、血圧や心拍数は下がります。

しかし、過度なストレスを受けていると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうこともあるので注意してください。

本来、横になるタイミングは副交感神経が優位のリラックスした状態です。自律神経が乱れている場合、横になっても交感神経が優位で動悸を感じることがあります。

また、臥位性期外収縮という、臥位による副交感神経の緊張亢進を背景とする不整脈もあり、座ったり立ったりするとすぐに消失し大きな心配はいらないとされています。

自律神経を整えることが重要で、「適度に運動する」「同じ時間に起床・就寝する」「しっかりと睡眠時間を確保する」などが主な対処法です。

更年期障害

更年期障害で自律神経が乱れることもあり、動悸の症状が出ます。更年期障害が原因の場合、動悸がするのは横になったときだけではありません。また、動悸以外にほてり、冷え、発汗、めまい、いらつきなどの症状も見られます。

更年期障害は45歳〜55歳の女性に多く、50歳前後で動悸がするようになったときは、更年期障害の可能性があり、対処法としては生活習慣の改善、薬物療法が有効な場合があります。

横になると動悸がする場合は病院へ行くべき?

横になると動悸がする原因を説明してきましたが、このような症状があったらすぐに病院へ行くべきなのでしょうか?

一時的な症状なら様子見

まず、横になったときの動悸が一時的なら様子を見てください。心配事があると就寝時も緊張状態が続き、心臓の拍動を強く、速く感じられることもあります。

症状が続く・重いときは内科や循環器内科で相談

一方、頻繁に動悸が起こり、症状が重く、生活に支障をきたしている場合は、内科や循環器内科などで相談するようにしてください。動悸がしても、心臓の病気ではないケースもあります。しかし、心不全のような命に関わる病気もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。

頻繁な動悸は病気による不整脈の可能性もあるので注意

心不全以外にも頻繁な動悸で注意しなければいけない病気があります。そのひとつが不整脈です。脈が速くなる、遅くなる、飛ぶなどの状態が続く場合は、不整脈の可能性があるので循環器内科などで診察を受けましょう。

不整脈では動悸や胸の苦しさを感じるほか、意識を失ってしまうケースもあります。心不全と同様に命に関わる危険なケースもあるので、早めに医療機関を受診することが重要です。

20代でも動悸がすることはある?

動悸や息切れというと、高齢者に多いイメージがありますが、20代などの若い世代でも動悸がすることはあります。

酒・喫煙などの習慣で動悸が起こることもある

日常生活の中で注意したいのが飲酒や喫煙です。これらの習慣がある場合、動悸を感じやすくなります。特に喫煙はがんのリスクを高めることも分かっており、健康にとってメリットはありません。

若い女性に多い貧血も動悸の原因になる

貧血の症状がある人も、動悸を感じる場合があります。鉄欠乏性貧血は若い女性に多いタイプの貧血です。貧血でヘモグロビンの量が少なくなると、酸素の運搬能力が低下します。低下した酸素の運搬能力を心臓がカバーしようとするため、それが動悸となって現れます。

また、同じく女性に多いバセドウ病という甲状腺の病気でも動悸が起きるので、あわせて覚えておきましょう。

伊藤重範
伊藤重範
所属 医療法人三九会 三九朗病院 循環器内科
専門領域 循環器病学 心臓病・生活習慣病への運動療法 心血管病へのカテーテル治療 

名古屋市立大学医学部卒 医学博士
名古屋市立大学第一内科、豊橋ハートセンター、名古屋市立東部医療センター等で循環器疾患の診療と研究に従事。その間、米国ワシントンホスピタルセンターへ心臓カテーテル治療研究のため留学。

資格等
日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 専門医
日本心臓病学会 正会員(FJCC)
日本心血管インターベンション治療学会名誉専門医
日本心臓リハビリテーション学会 指導士
日本医師会認定 健康スポーツ医 産業医