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最終更新日:2021年2月15日

小児への多剤併用、4剤以上は要注意―岐阜薬大

こちらの記事の監修医師

KARADAs編集部

小児への多剤併用、4剤以上は要注意―岐阜薬大

(画像=Adobe Stock)

小児患者に4剤以上を併用すると併用しない場合と比べ副作用発生リスクが有意に高いと報告された。岐阜薬科大学病院薬学研究室の舘知也氏らによる研究で、12月7日付の「Scientific Reports」に掲載された。

近年、高齢患者への多剤併用による副作用発生リスクが注目され、減薬への取り組みも行われている。一方、小児患者への多剤併用による副作用発生リスクは不明点が多く、報告も少ない。著者らは岐阜市民病院の医療記録を基に、小児患者の多剤併用による副作用発生リスクの上昇との関係を検討した。

2015年半年間の同院の外来・入院患者で、1剤以上処方された1~14歳の小児1,330人を対象とした。年齢中央値3歳(四分位範囲2~7歳)、男児57.1%で、73.5%が外来患者であり、処方薬剤数中央値は2剤(同1~4剤)、呼吸器系疾患が78.9%と最多であった。

対象者のうち、46人(3.5%)が副作用とみられる症状を主訴として受診し、16人は入院していた。この数は小児の緊急入院全体の4.5%に相当する。

薬剤と副作用の因果関係は、「確実」が11.1%、「おそらく」が22.2%で、「可能性あり」が66.7%であった。症状は胃腸障害(42.6%)が最多、次いで皮膚および皮下組織障害(16.7%)であった。重症度のグレードは1(軽症)が57.4%、2(中等症)が24.1%、3(重症)が18.5%であり、4(生命の危険があり緊急処置が必要)や5(死亡)の事例はなかった。被疑薬の半数以上となる55.6%が全身用抗感染薬であった。

処方薬が1剤の副作用発生率は1.56%、2~3剤では3.60%、4~5剤では4.48%、6剤以上では7.50%であった。単剤処方に比較して4~5剤(P=0.021)や6剤以上(P=0.002)で、副作用発生率の有意な増加を認めた。ROC解析でも副作用発生の有無に対する多剤併用のカットオフ値は4剤であった。

次に、単変量解析にて副作用の発生とP値0.25未満で関連が認められた因子を説明変数、副作用発生の有無を目的変数とする多変量解析を行った。薬剤数はカットオフ値として示された「4剤以上」と、小児の多剤併用の定義に用いられることの多い「2剤以上」の2通りの条件にて解析した。

その結果、使用薬剤数(2剤以上、4剤以上のいずれも)が、独立して副作用発生リスクを有意に高めることが分かった。

著者らは本研究の試験デザインが単一施設での後方視的研究である点を挙げ、「小児患者でも多剤併用による副作用発生リスクの上昇が明らかになり、高齢患者と同様に処方薬に関しては慎重なリスク/ベネフィットの検討が必要」と述べた。また、副作用発生のリスクから、小児への多剤併用は4剤以上と定義するのが現実的だと述べた。

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