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最終更新日:2022年1月31日

「仕事が多すぎてこなせない状況」から抜け出す方法(後編)

こちらの記事の監修医師
 
大澤 弘子

「仕事が多すぎてこなせない状況」から抜け出す方法(後編)

(画像=Adobe stock)

前回からの続きで「仕事が多すぎる!」と大変な思いをしている人へ向けたアドバイスをお届けします。人材育成を行う日テレHRの大澤弘子さんと一緒に考えてみましょう。

目次

  1. 仕事が多すぎる状況から抜け出す方法
    1. (1)整理する
    2. (2)人にふる
    3. (3)時間でカットアウトする
  2. まとめ:仕事が多すぎる状況から抜け出す方法

仕事が多すぎる状況から抜け出す方法

仕事が多すぎて捌(さば)けない!という状況になっているときは、まずケアすべきは、あなたの身体です。身体に疲労が溜まってくると、脳も疲れます。
脳が疲れていると、思考の質やスピードが落ちますし、メンタルにも悪影響は必至です。普段なら思いつくアイディアも出なくなり、自分で自分を肯定的に感じられなくなってきます。今すぐ抜け出しましょう!

(1)整理する

自分が抱えている荷物をまずは並べてみましょう。次から次へと背中のリュックに詰め込んでいると、一体何があるのか、何が優先なのかが分からなくなってきます。多いことは、それだけで脳を疲れさせるのです。

何がどれだけあるのかをまず明確にしましょう。その中で、

  • 人から求められていること
  • 自分が本心から大切に思っていること

このバランスを考えてみましょう。周囲の人から頼りにされたら、「力になりたい」と思うのは人として自然なことです。でも、それによって、自分が本当に大切にしたいものは何かという視点を忘れずにおいた方が優先順位をつけやすくなります。

例えば、家族との時間や、健康維持のための時間などを犠牲にしてしまうと、サスティナブル(未来にも無理なく継続性があること)ではなくなってしまいます。サスティナブルでなくてもいいから突っ込むときというのは、本当に人生をかけてやりたいこと、死んでも離したくない、どうしても達成したい願望のために必要なときです。

今、あなたをアップアップにさせている仕事は、本当にあなたが願う未来へ向かうためのものですか?

ちょっと違うかも?なくてもいいものも混じっているような気がする。そんなふうに感じるものがあったら、それは後回し。あなたが手を動かさなくてもうまくできる方法がないか考えてみましょう。

お気づきの方もいると思いますが、ここを整理するためには、自分が「何を本心から願っているのか」を知っている必要があります。自分が、人生で大事にしたいこと、実現させたいことは何か、というのを分かっていなくてはなりません。それが「自分の軸」で仕事をするということにつながるのです。

(2)人にふる

「人にふる」という言葉に、皆さんはどんな印象がありますか?

  • 無責任
  • 偉そう
  • サボってる(怠惰)な人
  • 勤勉ではない

人の分まで掃除をして、その上で自分ができることは全部やる人が素晴らしい!という道徳や価値観のようなものがわたしのなかにもあります。これは小さい頃から周囲の大人に教えられたことが影響している部分もあれば、道徳的に行動した際に自分の願う人間関係を手に入れることができたというような「成功体験」が影響していることもあるかもしれません。

これまでの人生経験を総合して考えた時に、自分でできることを「人にふる」ことに、ネガティブな感覚を持つ人がいることはよくわかります。でも、本当にそうでしょうか?

後輩や部下がいる場合、「人にふる」ことは重要な育成の過程であることもあります。あなたが出来る仕事だからといってずっとあなたに依頼がくる。それをあなたがやり続けている限り、それは組織の発展になるでしょうか。

出来る人を作る、人に伝える、出来る人を何人も増やしていくことが、組織にとってはプラスになりますよね。

「人にふるのが苦手」という人は、まず、根っこの思い込みを書き換えてみましょう。「人にふる」ことは悪いこととは限らない。慣れ親しんだ仕事から、自ら手を放すと、これまでとはちがった景色が見えてきます。

余裕ができた時間で、自分が本心から願うことを実現するために、今のままでは足りないスキルや知識に気づくこともあるでしょう。それを吸収する時間に当てて、あなた自身が成長することが重要です。それが未来の組織の利になることもきっと間違いありません。

「人にふる」ことは悪いこととは限りません。

(3)時間でカットアウトする

自分を軸にした時間管理のマインドとスキルを持ちましょう。●時から健康維持のためにヨガをするスケジュールがあったら、出来る限りそれは守りましょう。そこまでで今日の仕事はカットアウト。ヨガの時間まであと◯時間と思って、最優先に着手すべきことをやっていくことで集中力が上がることも期待できます。

また、入社して日が浅い新人の場合は、毎日が、緊急で重要なことの山でしょう。「あれはどうなった?」「こっちは?」と次々に仕事が降ってきて、お昼を食べる時間が取れないどころか、トイレに行く暇もないほどになることもあるかもしれません。

ここで重要なことは、ただただ目の前のタスクを処理していくだけでなく一つ、視点を持つことです。何度か同じ仕事を経験していくうちに、「あ、これを先にやっておくと後がラクになるかもしれないな」など、気づくことがあるかもしれませんね。これが「経験」です。成長の証左です。あなただけのあなたのための「学び」です。これがとても大切です。こうして気づいたことを、日々の行動の中に少しずつ設置していくと、徐々に仕事に振り回される感覚が減ってきます。

緊急で重要なことを少しでも減らすためには、実は、緊急ではないけど重要なことをするための時間を持つことです。

日常的な言葉で置き換えると、「先読みができるようになる」ということでもありますし、「失敗を未然に防げるようになる」ということでもあります。
目の前の山積みのタスクを必至にさばくのは緊急で重要なこと。でも、人間である以上、永遠にそれを繰り返せる人はいません。疲れて潰れてしまいます。

成長することによって、気づくことがある。それを活かしていきましょう。

ゴールから逆算するスキルを習得したり、仕事のキモになる重要な部分を見分けるスキルを身につけたりするのです。

自分の成長のための時間はとても重要です。自分のケア、自分の成長の時間をゼロにして、成果を出し続けられる人は一人もいないことをしっかり認識して、時間のコントロールをしていきましょう。

忙殺された時間を振り返って、どうすればもう少し楽になるかと考える時間が重要なのです。その時間を持つためにも、まずは「今日は●時でアウト!」そう自分に決めてしまう勇気と決断が重要です。

まとめ:仕事が多すぎる状況から抜け出す方法

自分の人生の運転席は「自分」です。誰も座ってくれないし、座られても困りますね。24時間という時間上限のなか、生身のカラダを良いコンディションに保つための必要な時間を引くと、残された時間は限られています。その中で、毎日完璧に、全てのことをやり終えるスーパーマンにはなれません。

そこで重要になるのが、自分の本当の気持ち、願いです。人生をかけてやり遂げたいこと。何は置いても絶対に譲れないこと。苦しくても守りたいものは何だろう?そこが、あなたの人生の目的地になるのだと思います。

大仰に考えるとなかなか答えが出ないかもしれません。まずは身近なところから、大切にしたい人、自分が守りたい人は誰か、その人の願うこと、その人がHappyになることは何か、そのために自分ができること、してあげたいと思うことを考えてみるのもいいかもしれません。

どうしても実現した願望が既にある人は、それを軸に据えて、そのゴールに近づくことと関係のないことは手放していきましょう。

そんな整理ができると、心もカラダも穏やかに、いつもワクワクしながら自分の目指すところへ向かって働き、生きていけるようになれる気がします。

人のタスクに振り回されないこと、漫然と走り回るのではなく少しでも早く効率を上げるために、事前にやっておくことがないか、カットできる不要なことはないかと考える。自分で気づいたことは自分の財産として活用する。そんな気持ちで!応援しています。

こちらの記事の監修医師

 

大澤 弘子

国家資格キャリアコンサルタント 日本青少年育成協会認定教育コーチ(中級)
日本テレビでプロデューサー歴25年。各界の著名人を取材し、誰しも「自分の軸」に気づいて殻を破る転換点があると知って感動。史上初のNHKとの共同制作実現、タレントと視聴者が「ワーキングマザー」として交流するサークルなど、TV番組の枠を越えた取り組みを推進。2016年、慶應義塾大学大学院SDM研究室・前野隆司教授に学び「最大の成果を出すチームに共通する力」を導く。2019年「日テレHR」スタート。上場企業の人材育成に従事。2020年には全国170,000人の人事パーソンが選ぶ「HRアワード」受賞。サラリーマンこそ「キャリアビルディング」意識が必要と考え、人材育成コンサル・研修・個別コーチングも多数。