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最終更新日:2022年1月10日

リモートワークで増えた「第二象限の時間」を大切にしよう

こちらの記事の監修医師

大澤 弘子

リモートワークで増えた「第二象限の時間」を大切にしよう

(画像=Adobe stock)

リモートワークという環境変化で生まれた時間の余裕をいかして、自分自身との対話を積極的に行いましょう。とくに『7つの習慣』でいう「第二象限」に何を置くかを明確にすることがおすすめです。その効用について、人材育成事業を手がける日テレHR代表の大澤弘子さんが解説します。

目次

  1. リモートワークのメリット・デメリット
  2. リモートワークで生まれた時間を何に活用しましたか?
    1. 自分の中にある「本当の願い」を引っ張り出そう

リモートワークのメリット・デメリット

かれこれ2年ほど、自宅からのリモートワークをする人が増えました。最初は場所がない、パソコンなどの機器が揃わない、Wi-Fiが弱いなどさまざまな声が溢れましたが、それぞれの努力と学びによって、安定した仕事のスタイルを徐々に確立できた方も多いのではないでしょうか。

皆さんは、この変化に対してどのような感想をお持ちでしょうか。

  • 家にいて仕事をするようになって明らかに効率が上がった
  • 同僚と対面したほうが効率が良いと感じる。対面のコミュニケーションの効果を実感した
  • 通勤時間がいかに無駄だったかを思い知った。もう前の通勤スタイルには戻れない
  • 上司と顔を合わせなくなってから、効率が良い。感情的に振り回されることが減った

メリット・デメリット、それぞれの感想があると思います。業種や職種によってリモートが無理ということもあるでしょう。ひとつ思うのは、強烈な刺激が外部から押し寄せたことによって「やりたいけど無理」「やり方がわからないから無理」と感じていた新しい仕事の仕方が確立されたという事実はあるなあということです。

「変わらないと思っていた会社が変わった」「無理だと思っていた自分の思考が変わった」「変化することがありきでみんなが思考したら、新しいものが生まれた」こんな経験をした方も多いのではないでしょうか。

わたしの周囲のサラリーマンさんたちからは『7つの習慣』でいうところの第二象限の時間が持てるようになったという声をよく聞きます。第二象限とは「緊急ではないが重要なこと」をするための時間を指します。
ちなみに、

  • 第一象限:緊急かつ重要なこと
  • 第二象限:緊急ではないが重要なこと
  • 第三象限:緊急だが重要ではないこと
  • 第四象限:緊急ではなく重要でもないこと

となっています。スティーブン・R・コヴィ博士は『7つの習慣』で、タイムマネジメントの概念を上の4つの枠組みで語っています。第三と第四はできる限りなくす。第一に振り回されるのではなく、第二を増やすことによって第一が発生するのを抑えることができる。第二象限の時間を豊かにすることが、自分の願う人生を生きるための重要なカギである、とわたしは理解しています。

初めてこれを学んだとき、重要か重要ではないか、緊急か緊急ではないかの「主体」は何だ?と混乱したのを覚えています。研修で質問しました。「重要、重要ではないというのは誰にとってと考えればいいですか?」「あなた自身ですよ」と講師の先生が答えてくださいました。

しかし、そうお答えいただいたもののさらに疑問が頭をもたげました。「わたしの何にとってだろう」と。事業リーダーとして?社員として?お母さんとして?将来へ向けてお金を貯めたい自分として?キャリアに迷う人の力になりたい自分として?いろんな自分がいるのて、それぞれにとっての「重要」が異なるような気がして、混乱したのです。

今は「自分の人生で願うこと」「自分のなりたい姿」「達成したいと思うこと」が主語になるのだと分かります。当時のわたしは役割別に考えていたので、それらを自分の一つの人生のあり方として統合できていなかったのかもしれません。トータルで考えて優先したいこと、つまり、人生をどんな風に生きたいのか、何を重視するのかを定めきれていなかったのです。

本心からやりたいことが明確な人ほど、何が重要か、重要ではないかを決めることが容易になります。そして、それにとって重要なことなら、失敗したり障壁にぶつかったりしても、それは、真の意味では、苦に感じないのではないでしょうか。

そう考えるようになってから、第二象限にしっかり時間をとって、常に自分の人生で大事にしたいことを優先して行動していると、第一象限が、第三象限が、減ってくるのを体験しました。第四象限は「ゼロにしよう」というより時間がもったいなくて自然にゼロになる感覚です。

リモートワークで生まれた時間を何に活用しましたか?

さて、在宅時間が増えた話に戻りましょう。図らずもリモートワークになって、満員電車で通勤する「時間」と「体力」が他のことに使えるようになった人が多かったのではないでしょうか。何をされましたか?

わたしは、部屋の掃除、生活しやすいように家の中の模様替えなどに意識が向いた人の話を多く聞きました。わたし自身もこの期間で、クローゼットや部屋をずいぶん片付けることができました。

家族も在宅している時間が増えているので、主婦としては家族がそれぞれ快適に過ごせるように、工夫する意識が芽生えました。100均ショップで買ってきてトイレの中に小さな棚を取り付けたり、洗面所の排水溝にピッタリのネットを見つけて装着したり、玄関入ったらちょっといい匂いがするように新しい芳香剤を試してみたり。

目に見えるものの整理整頓が進むと、不思議なものでそれに合わせて、目に見えない心の断捨離も進みます。

入社してから長い間「自分が何を願っているか」について、自分自身と対話する時間なんて無視して、目の前のタスクをやっつけることに全力で取り組むことを繰り返してきた自分に気づきます。

その中には、本心から願うこともたくさんありましたが、よくよく考えると「やらなくてもよかったかもしれない」と思うことも正直いくつかあります。ガムシャラに全力で取り組んだことで身についたこともありますが、自分の求めるゴールに向かって、限りある時間を生きるという観点から見ると、若干、寄り道しすぎた感も否めません。

本心で「こんな風に生きたいな」と思う自分の気持ちを自分で感じ取るための時間と余裕こそ、『7つの習慣』でいう第二象限の時間を豊かに増やしていくための土台になると思います。

自分の中にある「本当の願い」を引っ張り出そう

本当の願いは、実は言語化されていなくても、きっと自分の中に存在しています。長年顧みていないと発見しづらくなっているかもしれませんが、きっとあります。そして、意識に上ってくる前から実は潜在意識はそれに反応してあなたの思考や行動に影響を与えているものです。

仕事でがんばって、ちゃんと成果が出せても「なんとなく心の底から喜べない感じ」がある時は、きっと本心から願うことに向かってないときです。心から「やった!」と喜び、成就のために力を貸してくれた人と共に喜び、仲間に心底、感謝の気持ちを持てるときは、本心から願う願望に向かう道を走っている時です。

そんな道の上では、たとえ壁にぶつかっても諦めずに乗り越えていける。足りない勉強も吸収しやすくなる。スキル不足を補うために行動するパワーも人一倍、湧いてくるものです。

だから、もし「なんとなく、人生このままじゃなあ」と満たされない感情を持つことがあったら、それは、内面からのアラームだと思ってください。あなた自身に備わった危機感知能力が知らせてくれているサインです。

そして、「本心から願う願望」ってなんだろう?と自分自身と対話してみてください。すぐにわからなくてもいいし、そんなにリッパなものである必要もありません。また、一生変えてはいけないものでもありません。

「まずはこれだな」と思えるものを認識できたら日々の感じ方が変わります。ちょっとワクワクするし、成果が出るスピードも上がるでしょう。

やりたいことを能動的にやっているときが脳は最もよく働くのです。楽しそうなあなたをみて、共感して力を貸してくれる人も増え、出せる成果もより大きくなります。人は誰しも、習慣や思い込みによって無意識に自分を枠にはめてしまいます。それは脳が「現状維持」が大好きだからです。でも他人の求める姿になるために頑張っているときはなかなか心の底からの満足や悦びを感じることができません。リモートワークという環境の激変を機会に、自分自身と頻繁に話をして、大事なこと(第二象限)に何を置くかを明確にすると良いと思います。

一人ではこれまでの行動習慣や、意思決定をなかなか変えられない気がするときは、コーチやキャリアコンサルなどプロのサポートを受けてみたり、信頼できる友人に聞き役になってもらって、自分との対話を深めるのも有効です。

大澤 弘子
大澤 弘子(おおさわ・ひろこ)
国家資格キャリアコンサルタント 日本青少年育成協会認定教育コーチ(中級)
日本テレビでプロデューサー歴25年。各界の著名人を取材し、誰しも「自分の軸」に気づいて殻を破る転換点があると知って感動。史上初のNHKとの共同制作実現、タレントと視聴者が「ワーキングマザー」として交流するサークルなど、TV番組の枠を越えた取り組みを推進。2016年、慶應義塾大学大学院SDM研究室・前野隆司教授に学び「最大の成果を出すチームに共通する力」を導く。2019年「日テレHR」スタート。上場企業の人材育成に従事。2020年には全国170,000人の人事パーソンが選ぶ「HRアワード」受賞。サラリーマンこそ「キャリアビルディング」意識が必要と考え、人材育成コンサル・研修・個別コーチングも多数。

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国家資格キャリアコンサルタント 日本青少年育成協会認定教育コーチ(中級)
日本テレビでプロデューサー歴25年。各界の著名人を取材し、誰しも「自分の軸」に気づいて殻を破る転換点があると知って感動。史上初のNHKとの共同制作実現、タレントと視聴者が「ワーキングマザー」として交流するサークルなど、TV番組の枠を越えた取り組みを推進。2016年、慶應義塾大学大学院SDM研究室・前野隆司教授に学び「最大の成果を出すチームに共通する力」を導く。2019年「日テレHR」スタート。上場企業の人材育成に従事。2020年には全国170,000人の人事パーソンが選ぶ「HRアワード」受賞。サラリーマンこそ「キャリアビルディング」意識が必要と考え、人材育成コンサル・研修・個別コーチングも多数。