熱中症の症状について解説!早めに気付きたい熱中症のサインは?熱中症の応急処置や予防法もあわせてご紹介

最終更新日:2021年8月24日

熱中症の症状について解説!早めに気付きたい熱中症のサインは?熱中症の応急処置や予防法もあわせてご紹介

こちらの記事の監修医師
西高松キッズクリニック
杉峯貴文 先生

〇病院名 :西高松キッズクリニック
〇医師  :杉峯 貴文
〇アクセス: 高松市郷東町134-1西高松メディカルビル イーア4階
〇診療科 :小児科
〇経歴:
日本小児科学会認定小児科専門医
平成13年 香川県立中央病院 臨床初期研修 開始
平成15年 直島町立ふれあい診療所派遣 総合医 勤務
平成19年 香川県立中央病院 小児科 勤務
平成24年 独立行政法人国立病院機構岩国医療センター小児科 勤務
平成31年4月 西高松キッズクリニック 院長     
https://brain.nishitakamatsu.jp/pediatrics
https://www.facebook.com/takafumi.sugimine

年々気温が上がり酷暑という名にふさわしい日本の夏には、毎年多くの人が熱中症を発症しています。

厚生労働省発表の人口動態統計では2000年に約200人、2018年には1,500人を超える方が熱中症で亡くなっています。

死亡者数のうち65歳以上の高齢者は2000年ではおよそ50%、2010年以降は一貫して80%に及んでいるのが現状です。

2018年、熱中症で亡くなる高齢者は1,200人以上でした。

とはいえ同じ年の5月から9月の5ヶ月の間には、新生児から高齢者まで幅広い年齢の方が熱中症で救急搬送され、その人数は10万人に迫る勢いです。

高齢者に限らず誰でもかかり得る熱中症については、近年、予防法や対策の研究が進められています。

今回は熱中症の症状と熱中症の応急処置や予防法について見ていきましょう。

熱中症の各症状

そもそも熱中症とは、気温や湿度が高くなることによって体に起こる様々な障害体調不良の総称です。

軽い熱中症の症状には以下の症状が挙げられます。

・立ち上がった時に一時的に感じるめまいやたちくらみ

・ふくらはぎの筋肉が痙攣して痛みを感じるこむら返り

・手足のしびれ

・気分が悪くなる

深刻になると頭痛や吐き気を催し、実際に嘔吐することもあります。

さらには倦怠感や脱力感で体がぐったりし、動かしにくくなることもあるのです。

重症な熱中症になった場合は全身の痙攣や、呼びかけに反応しなくなる意識障害が起こります。

また他人が触れただけで熱いと感じられるほど体温が高くなり、肝臓や腎臓の機能障害や血液が凝固する障害も出始めると危険な状態です。

熱中症になる原因

人間の身体は外気の温度や湿度に関わらず体温が一定になるように調節する仕組みが備わっています。

体の深部の温度が高くなると、血液量を増やしたり汗をかいたりして体温が低くなるように調整しているのです。

体温調整は脳にある体温調節中枢が自律神経に命令を出すことで可能になります。

しかし体の深部の温度が40度を超えるようになると、体温調節中枢が機能しにくくなり、体温が調節できなくなってしまいます。

これが熱中症になる原因です。

熱中症になりやすい条件

熱中症になりやすい条件には、体温を高める環境・体温調節をしにくい身体・体温を高める行動をするといったことがあります。

体温を高める環境とは気温の高い外気と高い湿度、風がほとんどないか風の吹かない環境のことです。

気温が高くなればなるほど危険が高まるということが分かるでしょう。

体温を下げる仕組みとして発汗がありますが、汗が蒸発して気体となる時に身体から熱を奪うことで体温を下げています。

しかし汗を気化しにくくする高い湿度や無風の状態では、汗が乾きません。

つまり気温が同じであっても、湿度が高くなると熱中症が起こりやすくなります。

また、元々体温調節しにくい人は熱中症になるリスクが高いです。

以下に当てはまる人はより注意しましょう。

・高齢者

・乳幼児

・持病がある人

・肥満

・栄養不足や睡眠不足などによる一時的な体調不良

・下痢やインフルエンザなどで起きる脱水状態

次に体温を高くする行動としては以下が挙げられます。

・激しい運動・スポーツ

・長時間にわたる屋外作業

・長時間水分補給をしない

これらの行動をすると熱中症になるリスクが高くなるので気を付けてください。

熱中症になりやすい時期

日本には春夏秋冬の四季があり、日本の夏は高温多湿です。

全国的に5月下旬から6月の初めにかけて湿度の高い梅雨になり、およそ1ヶ月後には梅雨明けを迎え、高温の夏になります。

7月から8月は年間で最も暑い時期で、9月以降も残暑が長引くことも現代では多くなりました。

この梅雨~残暑の4ヶ月程度の期間が、特に熱中症になりやすい時期といえます。

熱中症になりやすい人

熱中症になりやすい人には、乳幼児・高齢者・身体に障害を持つ方などがあてはまります。

乳幼児は体温調整機能が未熟です。高齢者の場合は加齢や持病で体温調節機能が衰え、発汗しにくくなっています。

また暑さ・寒さを感じにくいことも熱中症リスクの増加に拍車をかけているのです。

さらに熱中症になりやすい人として肥満体型の人が挙げられます。

肥満体型の人は、標準体重の人と同じ運動をしてもエネルギー消費量が多いです。

体内に熱が発生しやすい上に脂肪が熱の拡散を防ぐので、体内の温度が上昇しやすくなります。

熱中症になりやすい場所

熱中症になりやすい場所としては、直射日光が当たる場所や高温多湿の場所があります。

たとえば真夏で炎天下の午後2時ごろの屋外のような場所です。しかし夜間であっても、気温が下がりきらないこともあります。

窓を閉め切った部屋で水分補給を怠れば脱水状態になり、室内でも熱中症が起こることも珍しくありません。

早めに気付きたい熱中症のサイン

初期段階の熱中症はめまいや立ちくらみ・こむら返りなどの筋肉の痛みや硬直といった、普段とは明らかに違う身体の異変が起こります。

些細な異変ではありますが、熱中症の知識があるなら気付くことができるでしょう。

またこのような身体の明らかな異変がなくても、いつもより大量の汗をかいていたら気を付けてください。

熱くなった身体の体温を低くするために体温調節機能が活発に動いている証拠であり、熱中症になりやすいサインといえます。

必要な判断と応急処置

熱中症が疑われた場合は症状から重症度を判断しましょう。

そしてその場に相応しい応急処置を取ることが極めて重要です。

重症度の判断は、意識の有無と自力で水を飲むことの可否によって行います。

最も重症なケースは呼びかけても反応がない場合です。意識がないのでまずは救急車を呼んでください。

救急車を呼んでから涼しい場所に避難させ、着衣をゆるめて身体を冷やす応急措置を施しつつ、救急車の到着を待ちます。

意識があって自力で水を飲める場合は、涼しい場所に避難させてから応急処置を行いましょう。

着衣をゆるめて身体を冷やす点も同じです。

その後、水か経口補水液・スポーツドリンクによる水分補給を行ってください。

水を自力で飲めない場合は涼しい場所に避難させて着衣をゆるめ、身体を冷やす応急措置を施します。

違和感があったらまず体温を測る

熱中症が疑われるなら、どんな場合でもまず体温を測ってみてください。

熱中症の重症度と医療機関受診の判断

熱中症が疑われる上に意識がない場合は命にかかわるため、救急車を呼ぶ必要があります。

また意識があっても自力で水を飲めない場合は、応急措置を施した後にすぐに医療機関を受診すべきです。

意識があって、かつ自力で水を飲める場合は水・経口補水液・スポーツドリンクなどを飲ませてください。

塩分と水分を補給し、安静にしてしばらく様子を見ます。症状が良くならない場合には医療機関を受診しましょう。

具合が良くなったらそのまま安静にして、休息を取ってください。

涼しい場所で衣服をゆるめて水分補給を

熱中症の重症度に関わらず、応急処置として涼しい場所で衣服をゆるめるようにします。

高温を避けつつ衣服をゆるめることで皮膚から体温が外気に発散され、汗の気化熱で体温が下がりやすくなるからです。

熱中症で起こる脱水状態の応急処置には、水分補給が最も効果的といえます。

多量の発汗がある場合は塩分不足の可能性があるため、水よりも経口補水液・塩分を含むスポーツドリンクを飲んでください。

水を自力で飲めない場合に無理やり口に流し込むと誤って気管に水が入る危険があります。

無理に水を飲ませるのではなく、救急隊員や医療機関の方に伝えて判断を委ねることも重要です。

熱中症の予防法

熱中症は体温を高める環境を避け、体温調節しやすい身体にすることで予防できます。

夏の暑さは変えられませんが、外出の機会を減らして室内環境を整えることが熱中症予防につながるのです。

また普段から生活習慣・健康管理に気を配ることで、体温調節がしやすい身体になります。

こまめな水分や塩分の補給

熱中症の予防には、こまめな水分や塩分の補給が欠かせません。

体内の水分が不足すると汗をかきにくくなり、体温調節が難しくなるからです。

のどの乾きを感じる前よりも先に、こまめに水分補給を心がけましょう。

また長時間の外出や激しい運動の後などで多量の発汗がある場合には、塩分の補給もしてください。

水分とともに塩タブレットなどがあれば口に入れましょう。水分と塩分を両方効率的に摂取できます。

経口補水液は飲んでみておいしいと感じたら脱水症状が起こっているサインです。

適宜エアコンを使う

エアコンは寒く感じない程度で適宜使用しましょう。

2021年前後の機種では24時間使っていても電気代が低く抑えられる省エネ機能が搭載されています。

特に夜間、昼間より気温が下がらないと寝ている最中に熱中症になるリスクが高まるので注意が必要です。

必要に応じて、寝る前に扇風機やエアコンをつけておきましょう。

就寝中は水分補給ができないため、高温な場所で寝ると脱水状態に陥り熱中症を発症することがあります。

室内は風通しをよくする

エアコンの設定温度と同様に重要なのが送風機能です。

風が吹くと汗の気化が促進され、体内の熱が発散されます。

窓を開けたり扇風機を使用したりして、風通しをよくする工夫をしましょう。

暑さに負けない体にすることも大事

日頃から健康に留意し、身体を鍛えて暑さに強い身体にすることも大事です。

暴飲暴食・偏食・睡眠不足で体調不良になると、体温調整機能にも悪影響を及ぼしかねません。

適度に汗をかく習慣

普段から汗をかくことで汗腺がよく働きます。積極的に汗をかき、発汗機能を弱らせないことも重要です。

習慣的に運動して体温を高め、発汗して体温を調節する身体の機能を鈍らせないようにしましょう。

十分な栄養と休養を取る

健康管理の基本は、十分な栄養と休養を取ることです。特に栄養不足は体温調節機能の働きも弱めてしまいます。

熱中症予防以外にもあらゆる病気の予防になるため、日頃から規則正しい生活習慣を心がけましょう。

まとめ

熱くなってきた時期から残暑が厳しい季節にかけて多く発症する熱中症

体温調節機能が未熟な乳幼児や子供、暑さ・寒さを感じにくくなる高齢者は特に熱中症のリスクが高まります。

熱中症の応急処置は、意識の有無と自力で水を飲めるかどうかによって変わるので、状態をよく確認し、重症の場合は救急車を呼びましょう。

また熱中症を未然に防ぐことも大切です。

日頃から室内環境を整えてこまめな水分補給・健康管理を行いましょう。体温調節がしやすい身体を作れば熱中症予防になります。

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西高松キッズクリニック

杉峯貴文 先生

〇病院名 :西高松キッズクリニック 〇医師  :杉峯 貴文 〇アクセス: 高松市郷東町134-1西高松メディカルビル イーア4階 〇診療科 :小児科 〇経歴: 日本小児科学会認定小児科専門医 平成13年 香川県立中央病院 臨床初期研修 開始 平成15年 直島町立ふれあい診療所派遣 総合医 勤務 平成19年 香川県立中央病院 小児科 勤務 平成24年 独立行政法人国立病院機構岩国医療センター小児科 勤務 平成31年4月 西高松キッズクリニック 院長      https://brain.nishitakamatsu.jp/pediatrics https://www.facebook.com/takafumi.sugimine

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