おならがよく出る原因で多いものを解説!おならを伴う病気は?日常でできるおならの予防策もあわせてご紹介

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最終更新日:2021年8月24日

おならがよく出る原因で多いものを解説!おならを伴う病気は?日常でできるおならの予防策もあわせてご紹介

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末光智子 先生

〇病院名 :フリーランス
〇医師  :末光智子
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〇診療科 :内科
〇経歴:自治医科大学卒業後、愛媛で地域医療に従事。結婚後、三重県在住、四日市ヘルスプラス診療所(四日市消化器病センター 分院)勤務。日本内科学会認定総合内科専門医、日本医師会認定産業医。Body Element System Japan認定ピラティスインストラクター、ジョイ石井認定イメージングカウンセラー、プロフェッショナル・ファスティングマイスター。著書「すこやかで幸せになるために ココロとカラダを調える」(出版社:ギャラクシーブックス)

おならに関する悩みは誰かに相談しにくく、「人前でしてはいけない」と思ってさらにストレスを抱えてしまいがちです。

おならの回数や臭いは、腸の健康状態を知る上でのバロメーターになります。

今回はおならがよく出る原因やおならを伴う病気・日常生活の中でのおならの予防法などについて見ていきましょう。

今日から予防を始めることでおならの悩みが軽減できるかもしれません。

おならがよく出る原因

成人の場合、1日の平均的なおならの回数はおよそ10~20回です。

意外に多いと感じる人もいるのではないでしょうか。実は、人は無意識におならを放出していることがあります。

これを含めると上記の回数ほどは出しているのです。

それでも以前に比べておならの回数が増えたと感じる場合は、以下の項目をチェックしてみてください。

早食いや食事中の空気

おならの回数は、実は早食いともつながりがあります。

噛む回数が少ないと唾液の分泌量が少なく、余分な空気を体内に取り込んでしまうからです。

また早食いだと噛む回数が少ないため、消化するのに時間がかかります。

これは胃腸の負担を招くと同時に腸内に食べ物が残りやすくなるためです。

こうした状況もおならを出やすくする原因となります。

噛む回数を増やして唾液を分泌させることが、おなら低減のポイントです。

早食いの方は1口30回を目安に、よく噛んで食べることを習慣にするとよいでしょう。

便秘によって溜まった腸内ガス

便秘になると腸内に便が滞るだけでなく、ガスも溜まっています。

このような時は腸内細菌のバランスが崩れ、悪玉菌が増殖している状態です。

そのためおならの回数も増えてしまいます。

さらに便秘時は臭いの強いガスが発生しやすいため、早めにお通じを改善することが大切です。

ストレスによる腸内ガスの増加

疲労や睡眠不足などでストレスが溜まると、自律神経のバランスが乱れます。

疲れ果てて食欲不振になったり、逆に過食してしまったりという経験はよくあることです。

胃腸の動きが弱まり消化機能が悪くなると、食欲が低下します。

反対に食べ過ぎてしまうのは、食べることでストレスを解消しようとしているからです。

どちらの場合でも、普段の食事量から大幅に増減することが引き金となって腸内環境や排便のリズムに乱れが生じます。

そのため便秘になりやすく、腸内ガスが増加してしまうのです。臭いが強いおならが出ることもあります。

ストレス解消法は1つでも多い方が好ましいので、様々なことに興味を持ってストレス解消しましょう。

病気や疾患

おならを伴う病気や疾患にはどのようなものがあるのでしょうか。

空気嚥下症(呑気症:どんきしょう)

空気嚥下症は、無意識のうちに空気を飲み込んでしまうことで起こります。

症状としてはお腹の張りや違和感、げっぷ・おならが出やすい、腹痛・吐き気などです。

自然な生理現象のげっぷは、食べ過ぎた時や炭酸飲料を飲んだ後に出ます。

しかしはっきりとした原因がないのにこのような症状が続くのであれば、空気嚥下症の可能性があります。

空気嚥下症の原因の1つは、無意識に必要以上の空気を体内に取り込んでしまうことです。

また心理的なストレスによって空気嚥下症の症状が増強することも少なくありません。

たとえば社会人デビューや会社の配置換え、転職といった環境の変化が該当します。

こうした場合、新しい環境に適応できるようになるまでの期間は人それぞれです。

仕事に慣れるまでは緊張しますし、自分以外の人はみんな優秀に見えて不安に襲われることもあるでしょう。

社会人生活のみならず、現代社会はストレスを抱えやすい状態といわれています。

そのため空気嚥下症は誰にでも起こる可能性がある症状なのです。

まずはリラックスして、こまめな気分転換を心がけましょう。

食事の際は、よく噛んでゆっくり食べることをおすすめします。

乳糖不耐症

乳糖不耐症とは、牛乳などの乳製品に含まれる「乳糖」を消化吸収する酵素「ラクターゼ」が欠乏している状態のことです。

乳製品を食べたり飲んだりした後、お腹にガスが溜まり腹痛や下痢などの症状が出ます。

現在では、乳糖不耐症の方向けの牛乳も販売されています。

「自分は乳糖不耐症かもしれない」と心当たりがある人は試してみるとおならが改善されるかもしれません。

おならを伴う病気

おならを伴う病気には、下記の4つが挙げられます。

・慢性胃炎

・過敏性腸症候群

・クローン病

・大腸ポリープ・大腸がん

それぞれ詳しく見ていきましょう。

慢性胃炎

慢性胃炎になると腸への負荷が増すので、腸内環境が悪化しやすい状態です。

そのためガスが溜まりがちになり、食べたものが腸内で異常発酵することもあります。

これによりおならが出やすくなるという悪循環に陥ってしまうのです。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、ストレスとの関連性が深いと考えられています。

症状は主に腹痛や便通異常、下痢などです。

しかし中には「ガスが溜まっているのに、人前では臭いおならが漏れてしまうからできない」という悩みを抱えている人が多くいます。

情緒不安定な状態やストレスが溜まることは、腸の働きにとってもよいことではありません。

心身の休養を目指して、リラックスできる環境づくりをしていきましょう。

クローン病

クローン病は、指定難病の炎症性腸疾患のひとつで、消化管(中でも小腸や大腸が中心)に炎症や潰瘍ができる原因不明の慢性疾患です。主な症状に腹痛、下痢、血便、発熱、体重減少、肛門付近の疼痛などがありますが、中にはおならの回数が増えたという人もいます。

「最近下痢が続いている、おならも多く出る」という気になる症状があれば、早めに医療機関を受診してください。

大腸ポリープ・大腸がん

大腸がんが初期のうちは、ほとんど自覚症状がありません。

大腸ポリープは基本的に良性の腫瘍です。しかし、がん化して大腸がんになることもあります。

大腸がんを発症したおならの臭いについて「玉ねぎが腐ったような臭いおならが頻繁に出るようになった」と表現する方もいます。

臭いおならが続く、お腹が張って苦しい、腹痛がするという場合は早めに医療機関を受診してください。

また、日頃から便の状態に関心をもつことも大切です。

おならの匂いと病気の関連性

実は、おならの匂いと病気の関係性は深いといえます。おならの匂いは「腸からの声」ともいわれるほどです。

腸内環境が乱れると悪玉菌が優勢になってしまいます。

そのため、お腹の中で臭いが強い有害なガスが発生するようになるのです。

日常的におならが臭い人は、腸から「病気の可能性がある」という合図が送られている可能性も否定できないので注意しましょう。

おならがよく出る場合の対処法

おならがよく出る場合、日々の生活を見直すことで状況が改善できます。

食生活を見直す

偏食になると腸内環境のバランスが崩れ、悪玉菌の数が増えてしまいます。

その結果、おならの回数が多くなるのです。

腸内環境が整ってくれば、おならの回数も減ってきます。バランスのよい食事をよく噛んで食べるようにしましょう。

十分噛むことで腹八分でも満腹感が得られるようになります。

生活リズムが不規則になりがちな方は、食事の時間を見直すことも必要です。

食物繊維が多い食品だけに目を向けすぎない

便秘がちな人は食物繊維が多く含まれる食品の摂取量が多い傾向です。

食物繊維は便秘解消に良いとされていますが、摂りすぎるとおならの回数を増やす原因になります。

そのため、腸内環境改善に向けて食物繊維だけに頼るのはおすすめできません。

乳酸菌を含む発酵食品( ぬか漬け、味噌、納豆、ザワークラウトなど)、オリゴ糖を含むハチミツやバナナなどを摂ることでも腸内環境のバランスがよくなります。

ストレスを溜めない

精神的な強いストレスによって「息を飲み込む」ことが増えると、唾液と一緒に空気を吸い込みがちです。

その結果、お腹に溜まるガスが増えておならが増えてしまいます。

強いストレスを感じたらゆるめのお湯にゆっくりと浸かったり、音楽を聴いたりしましょう。

他にもお気に入りのアロマを焚いたり、ストレッチをしたりするのも効果的です。

興味のあることを日常生活に取り入れてストレスを解消しましょう。

市販の薬を服用する

市販薬を服用する方法もあります。ただし服用には注意が必要です。

市販薬でも医療用としても、おなら対策によく用いられるのがジメチコン(ジメチルポリシロキサン)です。

この成分は、腸内にいくつも点在するわずかなガスを寄せ集めて大きくし、体外への排出を促します。

そのため「薬を飲んで早急におならの回数を減らしたい」という場合は、逆効果になる点に注意しましょう。

もちろんおならの原因となるガスが少ない状態であれば、おならの回数を少なくする効果はあります。

病院を受診する

おならに関する悩みで病院を受診する場合は内科、中でも胃腸科または消化器科で診てもらいましょう。

どんな病気でもいえることですが、適切な治療を受けるには恥ずかしがらずに、医師に症状を伝えることが重要です。

日常生活でできるおならの予防策

日常生活でできるおならの予防策を紹介します。

まず、日常生活の中で腸内環境を改善することから始めてみてください。

肉類の食べ過ぎを減らす

脂肪分の多い食品を食べすぎると、おならが出やすくなります。

特に肉類などの動物性たんぱく質は悪玉菌がもっとも好む栄養分です。

またニンニク・ニラ・ネギ類などにおいが強い食材を食べすぎると、臭いおならが出やすくなります。

適量を食べるように心がけましょう。

食物繊維を多く摂取して便秘を避ける

便秘を解消したい時には、食物繊維を多く含んでいる食べ物を食事に取り入れましょう。

食物繊維は水に溶けないタイプ(不溶性)と、水に溶けるタイプ(水溶性)の2種類あり、それぞれ働きが違います。

水に溶けないタイプの食物繊維は便の量を増やします。

水に溶けるタイプの食物繊維には保水力とドロドロとした粘りがあり、腸内の水分を吸収しながら移動します。

これにより腸の蠕動運動が活発になり、排便が促されるのです。

理想的な食物繊維の比率は、不溶性食物繊維2:水溶性食物繊維1といわれています。

不溶性食物繊維を多く含む食材はイモ類・豆類・ゴボウ・根菜類などです。

水溶性食物繊維を多く含む食材は果物類・海藻類・野菜類・きのこ類などが挙げられます。
食物繊維だけに頼ると、逆におならの回数を増やしかねませんが、現代人は食物繊維が不足しています。他の対策も合わせて行いながら、食物繊維が不足しないようにしましょう。

ストレスのない生活を心がける

胃腸の働きをよくするには、できるだけストレスを溜めないことが大切です。

リラックスした状態だと副交感神経が優位になります。

逆にストレスを抱えたり、緊張状態が続いたりすると副交感神経の働きが鈍くなるのです。

それによって胃腸の働きが低下し、腸内にガスが溜まりやすくなってしまいます。

ストレスはおならだけでなく様々な疾患ともつながりがあるので、健康な生活を送るためにもストレスを溜めないようにしましょう。

体を動かす

運動不足だとガスが溜まりやすくなります。

激しい運動をする必要はありません。ウォーキングやサイクリングなどの軽い運動がおすすめです。

室内で体を動かすのであれば、ヨガやストレッチもよいでしょう。

こまめに体を動かすという意味では、エスカレーターやエレベーターを使わず階段を使うというのも有効です。

階段を上り下りするだけでも、腸へのよい刺激になります。できそうなことから始めてみてください。

腸内環境をよくする食べ物

腸内環境をよくする食べ物は3種類あります。発酵食品と食物繊維、そしてオリゴ糖です。

発酵食品

発酵食品が腸内環境を整える理由は、体にとって良い働きをする菌を多く含んでいるからです。

腸内環境を良好な状態に保つには、多種多様な菌を摂取することが大切になります。

和食を中心とした献立にすれば、無理なく多くの種類の菌を体内に取り込むことができるでしょう。

食物繊維

食物繊維は、腸内環境を整えるのに不可欠な栄養素といえます。

その理由は2つあり、1つは腸内に棲む善玉菌の栄養分となってくれるためです。

2つめは悪玉菌の大好物である腸内に残った食べ物や脂肪分を絡めとって、体外に出す働きがあるという点が挙げられます。

オリゴ糖

オリゴ糖は腸内に棲む善玉菌がもっとも好む栄養分です。

前述のように食物繊維も善玉菌の栄養分になってくれます。

オリゴ糖も善玉菌の働きを助けてくれる大切な栄養素です。

オリゴ糖はハチミツ・きな粉・バナナ・納豆・玉ねぎなどに多く含まれます。

対処してもおならがよく出る場合は受診も考えるべき

おならの回数を減らす対処法を試しても改善しない場合は、念の為医療機関を受診した方が良いでしょう。

市販薬は安全性を第一に作られています。そのため効き目が穏やかです。

一方医療機関で処方される薬は病気や症状を治癒・改善することを目的としています。

他の病気の見落としを防ぐ意味でも、早めに医療機関を受診しましょう。

まとめ

おならの回数やにおいは、腸内環境の良し悪しを知るための指標になります。

加えて腹痛や吐き気、便の状態などがいつもと違うなどの症状がある場合は、腸からのサインです。

早めに医療機関を受診することをおすすめします。

おならは肉類などの脂肪分を摂取しすぎなければ、ほとんど無臭です。

においが強いおならが出る場合は生活習慣を見直す好機と考えると良いでしょう。

こちらの記事の監修医師

フリーランス

末光智子 先生

〇病院名 :フリーランス 〇医師  :末光智子 〇アクセス: 〇診療科 :内科 〇経歴:自治医科大学卒業後、愛媛で地域医療に従事。結婚後、三重県在住、四日市ヘルスプラス診療所(四日市消化器病センター 分院)勤務。日本内科学会認定総合内科専門医、日本医師会認定産業医。Body Element System Japan認定ピラティスインストラクター、ジョイ石井認定イメージングカウンセラー、プロフェッショナル・ファスティングマイスター。著書「すこやかで幸せになるために ココロとカラダを調える」(出版社:ギャラクシーブックス)