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手足口病の症状を解説!手足口病の感染経路や潜伏期間は?手足口病の特徴と注意点や予防法もご紹介します

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最終更新日:2021年8月24日

手足口病の症状を解説!手足口病の感染経路や潜伏期間は?手足口病の特徴と注意点や予防法もご紹介します

こちらの記事の監修医師
長浜赤十字病院
安齋祐子 先生

〇病院名 :長浜赤十字病院
〇医師  :安齋 祐子
〇アクセス:滋賀県長浜市宮前町14番7号
〇診療科 :小児科
〇経歴: 2001年:自治医科大学卒業
2013~2016年:長浜赤十字病院小児科医長
2016年~2018年:上海グリーンクリニック
2018年~現在:長浜赤十字病院小児科部副部長

「手足口病(てあしくちびょう)」は乳幼児などの小さな子どもがかかりやすいウイルス性感染症です。
口の中や手足に数ミリ程の小さな発疹が現れます。
基本的には数日経てば治りますが、副次的な症状を併発したり成人も感染したりするため、決して侮れません。
この記事では主な症状から誰でもできる予防・対応策までを徹底解説していきます。

手足口病の様々な症状

手足口病は子どもから大人まで年齢を問わず感染する病気です。
年齢やその人に応じて現れる症状も様々ですので、具体的にどのようなものがあるかみていきましょう。

主な症状

まずは手足口病でよく見られる症状として、「発熱」「発疹(水疱性)」「爪のはがれ」が挙げられます。
まず発熱についてですが、感染者の一部は38~39度の高熱を出すことが多いです。
大抵の場合高熱は長くても3日ほどで治まりますので、あまり心配はいりません。
脱水症状に注意しつつ、熱が収まるのを見守りましょう。
ただし高熱が長引くようであれば、すぐにかかりつけの小児科医院で受診してください。
次に水疱性の発疹です。主に手のひら・足の裏・口に数ミリ程度の水ぶくれ(水疱性の発疹)が現れます。口腔内の水疱は、潰れて口内炎様になり、痛がってよだれが増えたり、経口摂取を嫌がったりすることがあります。
一般的に発疹は7日程で綺麗になくなるのでそこまで心配する必要はありません。
最後に爪のはがれです。
手足口病の中でも「コクサッキーウイルスA6」と呼ばれるタイプに感染した場合、数か月後に爪がはがれてしまうことがあります。
痛みはほとんどないため深刻に捉える必要はありません。剥がれた後は自然に新しい爪が生えてくるのを待ちましょう。

手足や口以外の症状

「手足口病」という病名ですが、これらの部位以外にも発疹が現れたり、他の症状を伴ったりすることもあります。
たとえばお尻・ひじ・ひざなどです。このような場所にも水疱性の発疹が現れることがあります。
年に何度か手足口病の流行が起こりますが、現在ではお尻に発疹ができる事例が多くなってきているのです。
子どもが高熱を出したときは注意深く観察するようにしましょう。
手足口病はインフルエンザのような倦怠感や関節痛も症状の一つです。
具体的には筋肉痛・関節の痛み・異常な寒気・全身の気怠さなどが挙げられます。
まるでインフルエンザにかかったかのような諸症状は、成人の手足口病でしばしばみられる特徴です。

危険な合併症

手足口病は7日程で治るウイルス性の感染症であるため、基本的には解熱剤などの対処療法をしながら安静にしていれば自然に治ります。
しかしまれに、深刻な合併症を引き起こして重症化してしまうケースもあるので注意が必要です。
主に合併症として発症する可能性がある病気は以下の4つです。

・無菌性髄膜炎
・小脳失調症
・脳炎
・小児期急性心筋炎

無菌性髄膜炎は脳を保護する「髄膜(ずいまく)」が、手足口病のウイルスである「エンテロウイルス」に冒されて炎症を起こす病気です。
発熱・頭痛・嘔吐に始まり、やがては意識障害や痙攣を引き起こしてしまいます。
小脳失調症は筋肉の運動をコントロールできなくなる病気です。
うまく箸が持てない、ペン先を細かく動かせない、呂律が回らないなどといった症状が起こります。
脳炎は直接脳にウイルスが感染し、炎症を起こす疾患です。
免疫力が未熟な小さな子どもがしばしば発症してしまう病気で、髄膜炎に症状が似ています。
重症化しやすいため、ただちに受診するようにしましょう。
小児期急性心筋炎は心筋炎の一つで、中でも小児期に発症するものを指します。
その名の通り心筋が炎症を起こし、急性の心臓収縮機能低下や重度の不整脈などを起こす病気です。
「エンテロウイルス」は発熱・嘔吐・筋肉痛などの胃腸炎のような症状から始まり、やがて心不全の兆候が見られることが多いです。

手足口病の特徴

小さな子どもから成人までかかってしまう手足口病の特徴を見ていきましょう。

子どもの三大夏風邪

子どもがかかりやすい「三大夏風邪」をご存じでしょうか。

・のどが腫れて発疹が現れる「ヘルパンギーナ」
・のどや眼が炎症を起こして発熱する「咽頭結膜熱(プール熱)」
「手足口病」

これら三大夏風邪は、唾液やプールの水などを経路にして感染しやすくなります。
手洗い・うがいなどの基本的な感染対策を日頃から十分に行うようにしましょう。
また手足口病は「一度かかればもう大丈夫」という病気ではありません。
手足口病を発症するウイルスは、大きく分けて「コクサッキーウイルス」と「エンテロウイルス」の2つがあります。
厄介なのは、そこからさらに「コクサッキーウイルスA6型」や「エンテロウイルス71型」などと異なる種類が複数存在することです。
たとえば一度目に「コクサッキーウイルスA6型」に感染して治癒したとします。
しかしその後、別型のウイルスである「コクサッキーウイルスA16型」にかかる可能性は十分にあり得るのです。
手足口病は年齢に関係なく人生の内で何度も感染することがありますので、くれぐれも注意しましょう。

大人がかかると症状が重めに

まれに合併症を引き起こして重症化するケースはありますが、子どもの場合そのようなことはあまり多くありません。
基本的に子どもがかかる手足口病は、対処療法を行いながら安静にしていれば7日程度で完治する感染症です。
しかし成人が手足口病にかかると、症状が重症化しやすくなります。
インフルエンザのような症状を引き起こしやすいため、子どもと比べると症状が重い傾向です。

感染経路と潜伏期間

手足口病の潜伏期間は概して3~6日、感染経路は主に3つあります。
日常生活のふとした場面で感染してしまうことがあるので、特に小さい子どもがいる家庭は日頃から予防を徹底しましょう。
まず1つ目が飛沫感染で、相手の会話・くしゃみ・咳などを通じてウイルスが空気中を介して感染してしまうケースです。
次に接触感染があります。手足口病の感染者が触れたものを介して感染するケースのことです。
ウイルスのついた手で目や鼻をこすると、粘膜から感染してしまいます。
最後は経口感染で、何らかの拍子に感染者のウイルスを直接口から取り込んでしまうことで感染するケースです。

受診の目安

初めて子どもが手足口病にかかったら、おそらく多くの方が混乱してしまうことでしょう。
しかし焦らなくても大丈夫です。
先述の通り、手足口病は基本的に自宅で安静にしていればきちんと治ります。
脱水症状にならないよう気を付けつつ、解熱効果のある薬で発熱を抑えて看病するのが最も適切です。
ただし、以下の症状がある場合は合併症を引き起こしている恐れがあります。自己診断せず、ただちに医師の診察を受けてください。

・熱がなかなか引かない
・頭痛がひどい
・嘔吐を伴っている
・明らかに衰弱している

受診先は小児科で問題ありません。

かかってしまった時の対処法

家庭で誰でも実践できる手足口病の対処法について解説します。
のど・口内が痛い場合は刺激物を避け、飲み込みやすい嚥下食(冷めたおかゆなど)を食べさせてあげてください。
食欲がないのであれば頻繁に水分補給をして脱水症状を防ぎましょう。
また、手足口病が判明した場合は保育園や学校を休むこともあるでしょう。
厚生労働省では、熱が下がってから1日以上経っている場合は登園・登校しても問題ないとしています。

手足口病の注意点

感染リスクが高まる・感染後に症状が変化するなど、手足口病で注意するべき点が2つあります。

症状の変化に注意

手足口病で最も恐ろしいのは、まれに起こる合併症による重症化です。
以下の症状がないか観察してください。

・頭痛や嘔吐を伴う…無菌性髄膜炎の恐れ
・箸が持てない・呂律が回らないなど…小脳失調症の恐れ
・胸が痛む・呼吸が苦しいなど…小児期急性心筋炎の恐れ
・足元がふらつく・意識が朦朧とするなど…脳炎の恐れ

女性は生理後に要注意

ウイルスを活発にしてしまう要因の一つに、生理(月経)があるといわれています。
女性の方は生理がひどいときは無理せず安静にして、免疫力の低下を防ぐようにしましょう。

手足口病の予防法

手足口病の感染経路は様々です。そのため「防ぐことは難しいのでは」と考える人もいるかもしれません。
しかし日頃から家庭で徹底すれば、感染リスクをかなり軽減することができます。

基本的感染対策の徹底

手足口病の感染経路は「飛沫感染」「接触感染」「経口感染」の主に3つです。
ここを重点的に対策することが最も効果的だといえるでしょう。
当たり前のことを当たり前にやるだけで、手足口病の感染リスクを大幅に軽減できます。

・手洗い・うがいを徹底する
・人混みのプールを避ける
・看病者の対策も怠らない

いずれも基本的な感染症対策ですが、手足口病の予防として最も効果的といえるものです。
シーズン真っ盛りの市民プールや民間プールは、手足口病を引き起こすウイルスの温床となっています。
子どもがまだ幼いのであれば、できるだけ混雑したプールへ行くのは控えることをおすすめします。
また子どもの看病をするのも注意が必要です。
成人も手足口病に感染するため、子どもの看病をしている両親も手洗い・うがい・マスクの着用を心がけましょう。

長時間の日焼けを避ける

免疫力を高めれば手足口病に感染しにくくなります。では、免疫力を低下させてしまうのはどういった状況なのでしょうか。
多くの人は「夜更かし」をイメージするかもしれません。
それはもちろん正解なのですが、実は「日焼け」というのも免疫力を落とす要因の一つです。
太陽光に含まれる紫外線は免疫力を低下させ、感染症にかかりやすくするといわれています。
暑い日には子どもを連れて海やプールで遊ばせてあげたくなるでしょう。
また数日前に風邪を引いて今は病み上がりという場合も、免疫力が戻りきっていません。
できるだけ日焼けを避けて屋内で静かに過ごしたほうが賢明です。

生活習慣が乱れないようにする

寝不足・エアコン生活・暴飲暴食・喫煙などの生活習慣も免疫力を著しく低下させてしまいます。
両親のどちらかが感染すると、子どもにまで感染させてしまうかもしれません。
万が一にも手足口病の合併症を引き起こすと大変なことになってしまいます。
習慣の乱れを改め、免疫力を高める健康的な生活を目指していきましょう。

まとめ

手足口病は、乳幼児から成人まで年齢に関係なくかかるウイルス性の感染症です。
安静にしていればそれほど怖い病気ではありません。
ただし合併症が起きると命の危険もでてくるので、まずは病院を受診しましょう
また大人が感染すると重症化リスクが高まるので、看病する際は基本的な感染対策をしっかり行いましょう。

こちらの記事の監修医師

長浜赤十字病院

安齋祐子 先生

〇病院名 :長浜赤十字病院 〇医師  :安齋 祐子 〇アクセス:滋賀県長浜市宮前町14番7号 〇診療科 :小児科 〇経歴: 2001年:自治医科大学卒業 2013~2016年:長浜赤十字病院小児科医長 2016年~2018年:上海グリーンクリニック 2018年~現在:長浜赤十字病院小児科部副部長