盲腸の症状を解説!盲腸を放っておくとどうなる?盲腸の診断から治療までの流れや注意点もあわせてご紹介

最終更新日:2021年8月24日

盲腸の症状を解説!盲腸を放っておくとどうなる?盲腸の診断から治療までの流れや注意点もあわせてご紹介

こちらの記事の監修医師
医療法人菁莱軒田中医院
鈴木歩 先生

〇病院名 :医療法人菁莱軒田中医院
〇医師  :鈴木歩
〇アクセス:青森県三戸郡五戸町鍛冶屋窪上ミ33-2
〇診療科 :内科 / 在宅療養支援診療所
〇経歴:平成13年 自治医科大学卒業
平成13年 青森県立中央病院
平成15年 田子病院
平成17年 むつ総合病院
平成19年 八戸赤十字病院
平成20年 大間病院 副院長
平成22年 八戸赤十字病院 内科副部長
平成26年 八戸赤十字病院 内科部長
平成29年 医療法人菁莱軒田中医院院長
日本内科学会認定医
消化器内視鏡学会専門医
消化器病学会専門医
消化管学会専門医
日本プライマリ・ケア連合学会認定医
日本がん治療認定医機構認定医

「みぞおちが痛いと思ったら、今度は下腹が痛いような気がする」

この症状はもしかしたら盲腸かもしれません。

しかしどのような変化がどこで生じているのか判断するのは難しいでしょう。

今回は盲腸の症状とその原因、注意点を解説します。

誰でもかかる可能性がある盲腸について、症状の有無に関わらずこれを機にしっかりと理解を深めておきましょう。

盲腸の症状

はじめに盲腸の症状から解説しましょう。

実は「盲腸」とよばれる疾患は存在しません。医学的な正式な名称は「虫垂炎」ということを理解しておいてください。

こちらでは、広く理解されている「盲腸」という言葉を用いて解説します。

盲腸は時間の経過に伴って現れる症状が異なります。

さらに小児・高齢者・妊婦など人によっても現れる症状に違いがあるので詳細を解説しましょう。

初期症状

盲腸の初期症状は、まずみぞおち周辺の腹痛から始まります。

さらに胸やけ・嘔吐・食欲不振などを生じ、徐々に症状が変化していきます。

この初期症状は、右下腹部にある盲腸に付属している虫垂開口部が異物や炎症で塞がれてしまうために生じます。

発症する年齢としては、10代〜20代がやや多い傾向です。

個人の体質や体調も影響する可能性がありますが、飲みすぎや食べ過ぎ、便秘、不規則な生活、過労なども盲腸を誘発するといわれています。

小児の場合は上手く体調の変化を伝えられない場合も多いため、保護者が体調の変化をいち早く理解することが大切です。

進行期症状

進行期症状は、初期症状では痛みがみぞおち周辺であったものがお腹の右下へと移動して持続的な痛みに変化し、痛みが強くなるのが特徴です。

痛みのほかの症状は、高熱が知られています。

またお腹を触られただけで痛みを生じることもあり、こうしたケースでは早期に治療を開始する必要があります。

最悪の場合腹膜炎に至り、命に関わることもあります。そのため、盲腸はできるだけ早い段階で治療を受けることが大切です。

小児・高齢者・妊婦の場合

小児や高齢者、妊婦に盲腸が発生した場合は特に注意が必要です。

その理由は、盲腸の症状が分かりづらく、気づかないうちに腹膜炎に移行する可能性があるためです。
小児は排泄が良いため、基本的に盲腸にかかることは少ないとされています。

しかし盲腸になった場合は自分が感じている症状をうまく表現できないため、知らぬ間に腹膜炎に至ってしまう可能性があるのです。

なかなか泣き止まない、機嫌が悪い、高熱が持続する場合は早めに受診してください。

高齢者は、若い方ほどではないものの、稀に盲腸になる場合があります。

盲腸になっても発熱などの症状が現れにくいため、知らぬ間に症状が進行することも少なくありません。

妊婦は妊娠中に盲腸になっても子宮収縮に伴う痛みに似ているため、気付きにくいのが特徴です。

また腹膜炎に至ることも多く、重症化しやすいのも特徴といえます。

盲腸の原因

盲腸の原因は、急激な炎症が虫垂に生じることといわれていますが、まだ不明な点が多いのが現状です。

虫垂が異物などにより閉塞したり、虫垂がねじれたりすることで血行が悪くなることも原因といわれています。

また不規則な生活ストレス、飲みすぎ、食べすぎによって誘発されることもあり、他の疾患との鑑別が難しくなります。

一度盲腸を経験した場合は生活習慣を見直すきっかけにすると良いでしょう。

盲腸を放っておくとどうなる?

盲腸の症状を放置すると高熱の持続に加え、虫垂内に膿がたまり、それが破裂すると内臓を包む腹膜に炎症を生じます。

これを放置すると致命傷になる危険性もあるのです。

盲腸の初期症状を疑うときには、できる限り早めに受診し、放置しないようにしましょう。

盲腸の診断

盲腸の診断は医師による触診、血液検査、腹部CT検査、超音波検査で行われます。

まず触診にて右下腹部を圧迫し、手を離したときに痛みを生じるかどうかを確認します。

次に血液検査にて体内で生じている炎症の程度と、腹部CT検査や超音波検査にて詳細に虫垂や虫垂周辺の状態を確認します。

盲腸の治療

主な治療法と治療期間、治療後の様子を解説します。

現在盲腸の可能性を疑ったり、今後盲腸を疑う症状が出たときのために理解しておきましょう。

主な治療法

治療方法は、主に抗生物質を使用する方法手術による方法の2通りです。

比較的軽い症状の盲腸であれば抗生物質が選択されます。

ただ盲腸が進行した状態で腹膜炎を生じている場合や、異物によって虫垂が塞がれている場合は手術が必要です。

手術には、開腹手術腹控鏡下手術の2種類の方法があります。

開腹手術は皮膚切開により、直接医師の手で虫垂を切除する方法です。

腹控鏡下手術は、お腹の数カ所に穴をあけてカメラなどの医療機器を挿入して、医師が機械を操作することで虫垂を切除します。

治療期間・予後

盲腸を手術にて治療する場合の治療期間を解説しましょう。

腹控鏡下手術の場合はおおよそ4日〜5日の入院期間になります。

開腹手術の場合は、入院期間に個人差があるのが特徴です。

これは、症状の程度や回復の速さが個人によってことなることが関係しています。

入院期間は、おおよそ5日〜10日といわれています。

手術後は、ベッド上での安静が基本です。

その後、経過観察にて状態がよければ水分摂取から飲食の許可がおります。

その後は状態に応じて汁物や水分の多い粥やペーストなど、消化器官に負担の少ない食事が開始されます。

盲腸の注意点

盲腸を発症したときの主な注意点を2つ解説しましょう。

特に家族に小児がいる場合は、注意点を良く理解しておいてください。

幼児は発見が遅れやすい

小児の場合は、自分の身体に生じている症状を適切に表現することが難しいという特徴があります。

特に0歳〜3歳時の時期は言葉にて自分の身体症状を上手く表現することができないため、保護者が身体症状を把握することが大切です。

また4歳以降の小児であっても大人の様に表現することは難しいでしょう。

そのため、体調の異変に気付いたときにはより注意深く観察し、腹痛や嘔吐がある場合は早めに受診してください。

日頃から子供が感じる痛みの感覚を共有しておくといいでしょう。

注射したときの痛みに似ているのか、下痢をしたときの痛みに似ているのか、手のひらぐらいの広さなのか、指先の範囲なのか。

これは子供に限らず使える方法ですが、特に語彙が少ない子供の症状把握には大変役立ちます。

初期の場合は診断されない場合も

盲腸は、ごく初期の段階では医師でも盲腸だと判断できないことがあります。

そのため一旦「盲腸ではない」と診断された場合も注意深く経過を観察してください。

数日経ってもまだ腹痛が改善されない場合は、徐々に症状が進行している可能性があります。

再度受診してその旨を医師に伝えましょう。

盲腸は初期段階で発見できれば比較的軽い治療で済む可能性もあるため、痛みの継続が変化をよく見ておきましょう。

盲腸ではないという判断が出て以降、痛みが引かなければ盲腸だということではありません。

盲腸以外の疾患による複数の可能性も考えておく必要があります。

痛みが出た時期やその日の食べ物などを一通りメモに書き出しておくとよいでしょう。

盲腸が疑われた場合は医療機関へ

盲腸は放っておくと症状を進行させ、より重篤な症状に至ってしまう危険性があります。

そのため、自分だけでなく家族に腹痛や盲腸の症状がみられる場合は医療機関を迷わずに受診することが大切です。

医療機関の受診が大切な理由を3つご紹介します。今後の健康管理のためにもしっかり理解を深めましょう。

早期発見が大切

盲腸を早期発見できれば、治療もよりスムーズに進めることができます。

具体的には盲腸の悪化が防げることに加えて、軽度な治療で済ませることができたり、入院期間を短縮できたりします。

これは身体の負担を軽減させるだけでなく、医療費も抑えることにもつながるのです。

そのため前述した盲腸の症状に該当する体調の変化に気付いたときは、早めに受診することが大切です。

腹痛は他の病気の可能性も

腹痛の症状は盲腸だけで生じるわけではありません。

他の病気の可能性も十分にあるため、適切な治療を受けずに放っておくとそれらの病状を悪化させてしまう可能性があるのです。

特に盲腸のある腹部は、様々な臓器が密接しているため、他の疾患も十分に考えられます。

腹痛に加えて発熱が持続する場合は、症状の原因を把握して適切な治療を受けるためにもできるかぎり早めに医療機関を受診しましょう。

夜間でも我慢せず受診を

盲腸の症状の進行の程度は、人それぞれ異なります。

腹痛が持続して眠れないほどであれば、我慢する必要はありません。

眠れないほどの痛みの場合は症状が進行している可能性もあるため、夜間であっても迷わずに受診してください。

夜間の救急受診を受け入れる病院が居住地にある場合、電話で事情を説明するとよいでしょう。

夜間の受診が難しい場合は安静に過ごして経過を観察し、翌朝に受診します。

受診に悩む場合は、自治体が開設している24時間対応の健康電話相談窓口に相談してみるのもひとつの方法です。

腹痛を起こす病気は盲腸だけではありません。盲腸と同じ部位に痛みを感じるからといって盲腸だと判断するのは危険です。

特に何らかの基礎疾患がある方は慎重に対応する必要があります。

救急病院あるいは相談窓口にて既往症を持っていることを伝えてください。

まとめ

お腹をこわしやすい人は頻繁に腹痛を起こすこともあるでしょう。

そのときには「いつものこと」と思わずに、症状や体調の変化を注意して観察することが大切です。

盲腸は早期発見ができ、適切な治療を受けられる場合には軽度な症状で済ませることができます。

そのため盲腸の初期症状や受診の重要性に対する理解を深め、いざというときにスムーズに受診できるように備えてください。

こちらの記事の監修医師

医療法人菁莱軒田中医院

鈴木歩 先生

〇病院名 :医療法人菁莱軒田中医院 〇医師  :鈴木歩 〇アクセス:青森県三戸郡五戸町鍛冶屋窪上ミ33-2 〇診療科 :内科 / 在宅療養支援診療所 〇経歴:平成13年 自治医科大学卒業 平成13年 青森県立中央病院 平成15年 田子病院 平成17年 むつ総合病院 平成19年 八戸赤十字病院 平成20年 大間病院 副院長 平成22年 八戸赤十字病院 内科副部長 平成26年 八戸赤十字病院 内科部長 平成29年 医療法人菁莱軒田中医院院長 日本内科学会認定医 消化器内視鏡学会専門医 消化器病学会専門医 消化管学会専門医 日本プライマリ・ケア連合学会認定医 日本がん治療認定医機構認定医

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    「田中医院」は、JR八戸駅より車で国道454号線を経由18分の位置にあります。こちらでは胃腸科や呼吸器科、循環器科等の内科診療が可能となっており、さまざまな事情で通院が困難な患者さんには在宅訪問診療や往診を行っています。院長は患者さん一人ひとりの個別性を大切にした治療に取り組んでおり、常に患者さんの気持ちに寄り添いながら丁寧な診療を心掛けています。また患者さんが安心して最善の治療を受けられるように、近隣医療機関と連携を取るなど質の高い医療を目指しています。さらに田中医院では、混雑の緩和や待ち時間の短縮を目指し「受付番号チケット制」を導入するなど、患者さんが安心して通院できるように配慮しています。

     
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