子宮筋腫の症状を解説|妊娠に影響がでる可能性は?子宮筋腫の検査方法や治療法についてもあわせてご紹介

最終更新日:2021年8月24日

子宮筋腫の症状を解説|妊娠に影響がでる可能性は?子宮筋腫の検査方法や治療法についてもあわせてご紹介

こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓 先生

〇病院名 :すずきこどもクリニック
〇医師  :鈴木幹啓
〇アクセス:和歌山県新宮市下田2丁目3−2
〇診療科 :小児科
〇経歴:株式会社オンラインドクター.com代表取締役CEO
1975年三重県伊勢市生まれ
1995年自治医科大学入学(県からの奨学金制度)
2001年自治医科大学卒業

日本小児科学会認定小児科専門医
国家資格ケアマネジャー

三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
【製薬会社社外講師・CM出演等】
グラクソスミスクライン社、JCRファーマ社、杏林製薬、明治製菓ファーマ、鳥居薬品

【メディア出演・TV監修】
日本テレビ、読売テレビ、東京MX、テレビ朝日(医療監修)「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」

【著書】
日本一忙しい小児科医が教える病気にならない子育て術(双葉社)
開業医を救うオンライン診療(幻冬舎)

2020 年 10 月株式会社オンラインドクター.com を設立。

「子宮筋腫」は卵巣ホルモンから分泌されるエストロゲンが原因で、40~60%の女性に多く発症する良性の腫瘍です。

子宮筋腫の症状は過多月経や月経痛、無症状などさまざまにあります。

子宮筋腫の症状やリスク、検査方法、治療方法などをわかりやすく紹介します。

子宮筋腫の主な症状

子宮筋腫の主な症状は大きく分けて4つあります。

子宮筋腫は良性の腫瘍ですが、中には検査をしてみたら「悪性腫瘍」が見つかるケースもあるのです。

また子宮筋腫が原因で体調不良が現れることもあります。

これからご紹介する症状に1つでも当てはまるのならば、早めに婦人科を受診しましょう。

経血量の増加

毎月の経血量が多量である、持続的な出血がみられる、レバーのような塊が出るなど、過多月経の症状があれば「子宮筋腫」の可能性があります。

通常の生理期間中、1回における経血量は20~140mlといわれています。

140ml以上の経血がある症状を「過多月経」といい、1回に使うナプキンは1~2時間ごとに取り換える方が多いようです。

このような症状がある場合子宮筋腫が疑われますが、同時に貧血になる可能性が大きいため注意が必要です。

月経痛の悪化

子宮筋腫の場合、過多月経も含め以前より月経痛が強くなったという症状が多くみられます。

子宮筋腫の原因は、すべて女性ホルモンによる影響です。

筋腫といわれる「瘤」が大きくなるにつれて子宮が変形してしまうことにより、月経痛の悪化や過多月経が起こりやすいといわれています。

その他の体調不良

・下腹部が突き出てきたように感じる

自分で触るとわかるくらい硬い異物を確認できる大きさです。

・下腹部の圧迫感

何となく下腹部に圧迫感を感じることです。

例えば尿道が圧迫されて残尿感や排尿困難などの症状が見られます。

中には便秘の方で似たような症状があるため、個人差があります。

・性交痛

性交時には子宮筋腫が動くため、不快な痛みを伴う場合があります。

・不正出血やおりもの

月経以外の出血(不正出血)があります。

これは、筋腫の表面の子宮内膜からの出血があるためです。

また子宮内膜がただれてしまい、分泌液と混ざった水状のおりものが多くなることがあります。

・めまいや立ちくらみ

普段生活している中で、めまいや立ちくらみなどといった症状はよく起こり得るものです。

ですが、それは子宮筋腫が原因で起きている症状かもしれません。

普段より症状が強いと感じたら、婦人科の受診をおすすめします。

無症状の場合もある

中には無症状のまま妊娠し、産婦人科を受診した際に見つかるケースもあります。

この場合でも妊娠や出産は可能です。

ちなみに妊娠中は女性ホルモンに反応して筋腫も大きくなるため、筋腫が痛むこともあります。

子宮筋腫の種類

子宮筋腫の種類は大きく分けて5つあります。

子宮筋腫は女性ホルモンの影響を受けて発症するものです。

しかし、筋腫の場所や大きさによって流産や切迫早産のリスクが高まり、妊娠にかなりの影響を与えてしまいます。

またごく稀ですが悪性の腫瘍「がん」の可能性もあるため、早期の発見が大切です。

筋層内筋腫

筋層内筋腫子宮筋層にできる筋腫のことで、最も多く発症するタイプです。

筋腫がまだ小さいうちは症状がありませんが、筋腫が大きくなると過多月経の症状が多く見られます。

漿膜下筋腫

漿膜下筋腫は子宮の外側を覆う漿膜(しょうまく)の内側にできる筋腫のことです。

子宮の外側にできる筋腫のため、子宮の圧迫や月経痛などの症状が現れにくく無症状が多いタイプです。

粘膜下筋腫

粘膜下筋腫子では、子宮内の変形子宮収縮不全が起こります。

まず子宮内の変形は、受精卵が着床しにくくなるため不妊症や不育症の原因になるものです。

そして内宮の表面積が増えることから過多月経や、それに関連して貧血が起こりやすくなります。

多発性筋腫

多発性筋腫は、数個から十数個など複数同時にできる筋腫のことです。

筋腫の数や場所・大きさはさまざまで、小さい筋腫でも場所によっては症状が強い場合があります。

さらに多発性筋腫を分類すると2種類に分けられます。

1つは子宮頚部にできる筋腫である「頸部筋腫」です。

もう1つは筋腫の重みで子宮の外に伸びている状態の筋腫を「筋腫分娩」といいます。

子宮肉腫

子宮肉腫とは、子宮内部(体部)に発生する「悪性腫瘍」のことです。

主に40代~60代の女性が発症しやすく、生理閉経前後の女性ホルモンが関連しています。

子宮肉腫は「がん肉腫」「平滑筋肉腫」「子宮内膜間質肉腫」の3種類です。

その半数以上は「がん肉腫」であるため予後が悪いといわれています。

また子宮内に肉腫の発生頻度が低いことから治療方法が確立されていませんが、やはり早期発見が大切です。

子宮筋腫は妊娠に影響を与える?

子宮筋腫は切迫流産前置胎盤など、いろいろなリスクが挙げられます。

また妊娠期間中は胎盤が大きくなるにつれて筋腫も同時に大きくなり、強烈な痛みを伴う場合もあります。

さらに妊娠期間は出血をするリスクがあるため、子宮筋腫は妊娠期間にかなりのリスクを伴う厄介な疾患です。

子宮筋腫になりやすい時期

子宮筋腫は、卵巣ホルモンから分泌される「エストロゲンの分泌」が盛んな時期になりやすいといわれています。

特にエストロゲンの分泌は20代~40代の成熟期が盛んで、閉経前後の女性よりも若年層の女性が多く発症しているケースが多い傾向です。

ちなみに、卵巣ホルモンからエストロゲンが分泌される期間が多いほど、子宮筋腫の発症リスクが高くなります。

例えば11歳前後に月経がはじまった場合、一般的な月経がはじまる年齢よりも子宮筋腫の発症リスクが高いという報告があります。

子宮筋腫の診断方法

子宮筋腫の初診時の診察は、婦人科の医師による問診・内診(触診)・超音波検査が中心です。

この際には腹壁から、子宮全体の形や大きさなどを診ていきます。

子宮筋腫の検査までの流れとして、問診・内心・超音波検査、もし必要があれば「細胞診」「血液検査」などを行います。

総合的に診断がつかない場合、後日改めてMRI検査で今後の治療方針を決めて行きます。

画像による診断

画像診断は「超音波検査(エコー検査)」です。

超音波検査にはお腹にゼリーを塗って体に超音波をあてる「経腹法」と、膣から超音波を入れる「経膣法」の2種類があります。

性交渉の経験がない方「経腹法」で行いますが、子宮筋腫の場所によっては「経膣法」を行うこともあります。

超音波検査は、子宮内部の画像処理が的確に行われてモニターに映し出すことができる検査です。

子宮筋腫の大きさや場所、筋腫の数など患者さんも一緒に超音波検査のモニターで確認できます。

また超音波をあてるだけなので痛みや副作用がなく、検査する時間は数分程度のためメリットが大きいのが特徴です。

子宮筋腫は良性の腫瘍ですが、必要に応じて良性なのか悪性なのか識別ができない場合は「MRI検査」など追加の検査が行われます。

医師の診断によりMRI検査といわれると不安になる方も多いことでしょう。

ですが、必ずしも悪性と言い切れず、あくまでも病気の識別をするための検査です。

また、今後の治療方針を決める大切な検査ですので、医師の指示に従いMRI検査を行いましょう。

腫瘍一部の切り取って診断

まれにMRI検査を行うと、悪性の腫瘍が見つかる場合があります。

このことを「子宮肉腫」といい、悪性と思われる腫瘍の一部を切り取る検査「細胞診」を行います。

悪性の腫瘍は、MRIでは判別しにくいため細胞診を行いますが、あくまでも悪性の疑いと診断された場合のみです。

子宮筋腫の治療法

続いては薬以外の治療法を紹介します。

例えば不妊症の方や、子宮筋腫による膀胱への圧迫する症状のような物理的な症状には、手術をしなければ症状は改善されないという場合があります。

ただし、年齢によっては子宮を残すか残さないかという選択肢があり、それによって治療する方法が違ってきます。

子宮筋腫における適応する手術は大きく分けて「子宮全摘術」「筋腫核出術」「子宮動脈塞栓術」の3つです。

この3つの手術方法について詳しく解説していきます。

子宮全摘術

子宮全摘術とは、子宮筋腫だけではなく子宮を残さない治療法です。

閉経後であれば卵巣が萎縮して機能が低下しているため、卵巣がんのリスクをなくすためにも左右の卵巣と子宮を同時に摘出をする場合があります。

子宮ごと摘出するにあたり筋腫も同時に摘出するため、再発のリスクがなくなると同時に、子宮体がんや子宮頸がんなどのリスクもなくなります。

子宮全摘手術のデメリットとして挙げられるのは、女性としての心理的な喪失感を覚えることです。

特に閉経前の子宮全摘手術は、毎月の月経がないことで心理的なストレスを抱く人が多くいます。

また、更年期障害に似た症状に悩まされることもあります。

筋腫核出術

筋腫核手術は子宮を切開し、筋腫だけを取り除き、その後に数回に分けて筋層を縫合し元の形に近づけるようにします。

これは近い将来妊娠を希望されている方に最も適している手術法です。

ただし、この筋腫核出術後は約半年間から1年間は妊娠を控える必要があります。

理由は子宮の傷口が治らないまま妊娠すると、子宮がそのまま大きくなり子宮が破裂するリスクが生じるからです。

デメリットとしては、筋腫を剥離した面から出血が多くなることが挙げられます。

また手術では取り除けなかった小さな筋腫が増大し、再発するリスクがあることも覚えておきましょう。

子宮動脈塞栓術

子宮動脈塞栓術は、カテーテルを使い薬物を投与する治療法です。

足の付け根にある大腿動脈から針を刺してカテーテルを挿入し、子宮動脈まで到達させ、薬物療法として筋腫に化学物質を詰め込みます。

すると子宮筋腫に栄養を送る血液が届かなくなるため、それ以上に大きくならない、または筋腫が小さくなります。

こちらのメリットは以下の通りです。

・入院期間が短い

・開腹をしないため大きな傷跡が残らない

・子宮の温存ができる

・子宮筋腫の再発のリスクが少ない など

デメリットを挙げると以下のようなものが考えられます。

・子宮動の塞栓ができない場合もある

・子宮内感染症などにより、子宮全摘手術をする場合もある

・卵巣機能(エストロゲン分泌)の低下により女性ホルモンのバランスの乱れが起こりやすい

また、エストロゲンの影響により女性ホルモンのバランスの乱れはあります。

子宮の温存は可能ですが、今後妊娠を希望しない人に適している治療法です。

少しでも症状が当てはまる場合は病院で診てもらう

子宮筋腫は、良性の腫瘍であれば命を脅かす「がん」でありません。

しかし不妊・流産のリスクが高いだけではなく、日常生活に支障をきたすことがあります。

また生理のある20代~40代の女性は、場合によっては子宮全摘出をしなければいけないケースもあります。

筋腫が大きくなる前に早めに病院で診てもらいましょう。

まとめ

4人に1人が発症するといわれる子宮筋腫は、良性の腫瘍なので命に関わるものではありません。

しかしそのまま放置すると不妊や妊娠のリスク、流産をはじめ日常生活に支障をきたすことがあります。

子宮筋腫の主な症状である強い月経痛・過多月経・貧血・めまいや立ちくらみ・不正出血などが当てはまる方は、早めに婦人科を受診しましょう。

こちらの記事の監修医師

すずきこどもクリニック

鈴木幹啓 先生

〇病院名 :すずきこどもクリニック 〇医師  :鈴木幹啓 〇アクセス:和歌山県新宮市下田2丁目3−2 〇診療科 :小児科 〇経歴:株式会社オンラインドクター.com代表取締役CEO 1975年三重県伊勢市生まれ 1995年自治医科大学入学(県からの奨学金制度) 2001年自治医科大学卒業 日本小児科学会認定小児科専門医 国家資格ケアマネジャー 三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院 平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院 【製薬会社社外講師・CM出演等】 グラクソスミスクライン社、JCRファーマ社、杏林製薬、明治製菓ファーマ、鳥居薬品 【メディア出演・TV監修】 日本テレビ、読売テレビ、東京MX、テレビ朝日(医療監修)「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」 【著書】 日本一忙しい小児科医が教える病気にならない子育て術(双葉社) 開業医を救うオンライン診療(幻冬舎) 2020 年 10 月株式会社オンラインドクター.com を設立。

    • 和歌山県新宮市下田2-3-2地図を見る
    • 0735-28-0111
    • JR紀勢本線 新宮駅 徒歩10分
    • 小児科 小児眼科 小児耳鼻咽喉科 小児皮膚科 小児神経内科 小児泌尿器科 アレルギー科
    ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

    0

    「すずきこどもクリニック」は、和歌山県新宮市下田にあります。こちらの院長は、親しみやすい人柄から「地域の良き相談相手」として多くの患者さんに信頼されています。院長は大病院での勤務経験や小児科医長の実績をいかし、「子どもの”心身の健康、成長発達、病気予防・治療”をトータルにサポートしたい」という想いで平成22年小児専門クリニックを開院。広々と清潔感の溢れるクリニックでは19時まで診療受付が可能なことから、学校や仕事の後でも通いやすいと評判です。さらには再診外来や初診外来のオンライン診療も可能となり利用者が増えています。

     
    09:00 - 12:00
    15:00 - 17:00
    15:00 - 19:00
    -
    -
    -
    -
    -
    -
    -
    -
    -

    木曜17:00まで日曜AMのみ WEB順番受付可 窓口受付開始はAM8:30・PM14:00から臨時休診あり 午後2時~3時:健診・予防接種の時間

    インフルエンザ流行時期は火曜日午前も診療

    • オンライン診療
    • 新型コロナ自宅療養者対応
    • 電話診療可
    • バリアフリー対応
    • 駐車場あり
    • キッズスペースあり
    • 日曜診療
    • 祝日診療

    このクリニックの対応アプリ

    このクリニックの対応アプリは以下のアプリです。ボタンをクリックすると予約ページに遷移します。