血液検査でわからない病気とわかること|血液検査でガンも発見できるのか

最終更新日:2021年8月30日

血液検査でわからない病気とわかること|血液検査でガンも発見できるのか

こちらの記事の監修医師
高座渋谷つばさクリニック
武井智昭 先生

〇病院名 :高座渋谷つばさクリニック
〇医師  :武井智昭
〇アクセス:神奈川県大和市渋谷五丁目22番地
〇診療科 :内科・小児科・アレルギー科
〇経歴:

【経歴】
2002年    慶應義塾大学医学部卒業
2004年    立川共済病院勤務
2005年    平塚共済病院小児科医長として勤務(内科)
2010年    北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室兼任
2012年    横浜市内のクリニックの副院長として勤務 (スマイルこどもクリニック)
2015年    小谷クリニック 内科・小児科(訪問診療部)部長
2017年    「なごみクリニック」内科・小児科・アレルギー科 院長
2020年4月~ 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

【専門医・認定医】
・小児科専門医・指導医
・日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)
・臨床研修指導医(日本小児科学会)
・抗菌化学療法認定医
・プライマリケア学会認定医
・認知症サポート医

健康診断や人間ドックで行う血液検査では、さまざまな病気を発見することができます。しかし、血液検査ですべての病気が発見できるわけではありません。血液検査でわからない病気とどのようなことがわかるのかについてまとめました。また、血液検査にかかる料金もあわせて説明していきます。

血液検査でわからない病気とわかる病気

病気になると血液中の特定の物質が高値になったり、低値になったりすることがあります。血液検査ではさまざまな項目の検査をしますが、検査結果と基準値を照らし合わせることで病気の早期発見などに繋がります。

ただし、血液検査は万能ではありません。多くの病気の早期発見、早期治療に繋がるものの、血液検査だけではわからないこともあるので注意してください。

血液検査でわかる主な病気

まずは血液検査でどのような病気がわかるのかについて見ていきましょう。血液検査でわかる主な病気には以下のようなものがあります。

【血液検査でわかる主な病気】

・肝臓の病気

・腎臓の病気

・血液の病気(貧血、白血病、血小板の疾患)

・脂質異常症

・糖尿病

・高尿酸血症

異常値が検出された項目によって疑われる病気は異なります。検査項目ごとに異常値(高値・低値)だったときに、どのような病気が疑われるのかを以下で説明していきます。

肝臓の病気

肝臓に関しては「総タンパク」「アルブミン」「AST(GOT)・ALT(GPT)」「γ-GTP」といった項目を検査することで次のような病気がわかります。

血液検査でわかる主な肝臓の病気

高値低値
総タンパク脱水 慢性炎症 多発性骨髄腫ネフローゼ症候群、肝機能障害 栄養障害、心不全、悪性腫瘍
アルブミンネフローゼ症候群、肝機能障害 栄養障害、心不全、悪性腫瘍
AST(GOT) ALT(GPT)急性肝炎 慢性肝炎 脂肪肝 肝臓ガン アルコール性肝炎 心筋梗塞 ※1 筋疾患 ※1
γ-GTPアルコール性肝臓障害 慢性肝炎 胆汁うっ滞、胆石、胆管がん 薬剤性肝障害など

※1 AST(GOT)のみが高値の場合

<h4>腎臓の病気</h4>

腎臓に関しては「クレアチニン(Cr)」「eGFR」「尿酸(UA)」といった項目を検査することで以下のような病気がわかります。

血液検査でわかる主な腎臓の病気

高値低値
クレアチニン(Cr)腎機能低下
eGFR腎機能低下
尿酸(UA)高尿酸血症腎性低尿酸血症

貧血

血液検査では血球を調べることで、貧血に関連した病気がわかります。検査項目は「赤血球数(RBC)」「血色素(Hb/ヘモグロビン)」「ヘマトクリット(Ht)」「MCV・MCH・MCHC」「白血球数(WBC)」「血小板数(PLT)」の6つです。

血液検査でわかる主な貧血の病気

高値低値
赤血球数(RBC)多血症貧血
血色素(Hb/ヘモグロビン)多血症貧血
ヘマトクリット(Ht)多血症 脱水貧血
MCV・MCH・MCHCビタミンB12欠乏性貧血 葉酸欠乏性貧血鉄欠乏性貧血 慢性炎症による貧血 溶血性疾患
白血球数(WBC)細菌感染症 膠原病などの慢性炎症 腫瘍ウイルス感染症 再生不良性貧血 薬物アレルギー 一部の自己免疫疾患(全身性エリテマトーデスなど)
血小板数(PLT)鉄欠乏性貧血 特発性血小板増多症など再生不良性貧血 特発性血小板減少性紫斑病 肝硬変

脂質異常症

かつては「高脂血症」と呼ばれていましたが、現在では「脂質異常症」に名称が変更されました。脂質異常症とはLDL(悪玉)コレステロール値や中性脂肪値が基準よりも高い状態、HDL(善玉)コレステロールが基準よりも低い状態などを指し、動脈硬化などに関係してきます。

脂質異常症の検査項目は「HDL(善玉)コレステロール」「LDL(悪玉)コレステロール」「中性脂肪(TG/トリグリセリド)」「Non-HDLコレステロール」の4つです。

血液検査でわかる主な脂質異常症の病気

高値低値
HDL(善玉)コレステロール脂質異常症 動脈硬化
LDL(悪玉)コレステロール動脈硬化栄養障害 甲状腺機能亢進症
中性脂肪(TG/トリグリセリド)動脈硬化低βリポタンパク血症 栄養障害
Non-HDLコレステロール動脈硬化 脂質異常症 甲状腺機能低下症 家族性高コレステロール血症低βリポタンパク血症 栄養吸収障害 肝硬変

糖尿病

糖尿病に関する検査では「血糖値(FPG)」「HbA1c」の項目を検査します。

血液検査でわかる主な糖尿病などの病気

高値低値
血糖値(FPG)糖尿病 膵臓腫瘍(膵臓がんなど) ホルモン異常(褐色細胞腫など)インスリノーマ
HbA1c糖尿病

血液検査をしてもわからない病気とは

血液検査でわかる病気について見てきましたが、前述のとおり、これですべての病気が発見できるわけではありません。

血液検査では、ここまで見てきたすべての項目を調べるわけではないです。また、白血球数(WBC)が高値だと炎症や腫瘍、何かしらの細菌感染症が疑われるものの、血液検査だけで原因となる部位までは特定できません。

加えて、ガンなどの病気も発見できない場合があります。

健康診断と人間ドックでは血液検査の内容が異なる

勤め先や住んでいる自治体で受けられる健康診断と人間ドックでは、血液検査で調べられる項目に違いがあります。

健康診断の血液検査で調べられる項目は人間ドックに比べて少なく、より多くの項目を調べるのであれば人間ドックが必要です。

細かく調べる場合には血液検査でオプションを選択する必要があるので、気になる病気などに応じて医師に相談しながら決めましょう。

ガンは血液検査でわからない場合もある

ガンになると特定の物質の分泌量が増えることもあり、このような物質は「腫瘍マーカー」と呼ばれ、病気の発見に役立ちます。部位によって腫瘍マーカーは異なりますが、主に以下のようなものがあります。

主な腫瘍マーカーと疑われるガン

腫瘍マーカーガンが疑われる主な部位
CEA大腸、胃、肝臓
SCC肺・食道・子宮頸がんなど扁平上皮の疾患
CA19-9膵臓、胆嚢、胆管
ProGRP肺(小細胞癌)
NSE肺(小細胞癌)、
CA125卵巣
PSA前立腺
AFP肝臓、精巣、卵巣
CYFRA
SLX肺、消化器系、卵巣、乳房
CA15-3乳房、卵巣、子宮

ただし、早期のガンでは、腫瘍マーカーの値が上がらない場合もあります。ほかにもガン以外の原因で腫瘍マーカーの値が上昇している可能もがあり、別の検査とあわせて行うことが重要です。

偽陰性、偽陽性もあり、血液検査でガンが必ず発見できるわけではなく、腫瘍マーカーが高値でもすぐにガンだとは断定することもできません。

血液検査の料金はいくら?

血液検査は基本的な項目のみの場合は、人間ドックにて数千円程度で行えます。検査項目、医療機関によって異なるので、血液検査を考えている場合は、医療機関のホームページなどで確認してください。

また、腫瘍マーカーなど基本的な血液検査では調べない項目まで検査する場合、料金は少し高くなります。オプションで追加することになり、多くの項目を検査しようと思うと数万円かかることもあるので注意が必要です。

オプションは気になる病気や調べたい項目などから自分に合ったものを選択しましょう。専門医に相談をした上で、血液検査で調べる内容を決めてください。

<h2>血液検査でわからない病気は多い|定期的な検査と適切な検査項目が重要</h2>

血液検査でわかる病気とわからない病気について説明してきました。血液検査によって多くの病気やその兆候を発見することができます。しかし、健康診断の血液検査で調べる項目は限定的で、より詳しく調べるなら人間ドックやオプションも選択する必要があります。

血液検査をしてもわからない病気はあるので、一度の検査で問題がなくても安心してはいけません。

血液検査を含む健康診断や人間ドックは定期的に受け、年齢や身体の状態に合わせてオプションなどで詳しく検査しましょう。

こちらの記事の監修医師

高座渋谷つばさクリニック

武井智昭 先生

〇病院名 :高座渋谷つばさクリニック 〇医師  :武井智昭 〇アクセス:神奈川県大和市渋谷五丁目22番地 〇診療科 :内科・小児科・アレルギー科 〇経歴: 【経歴】 2002年    慶應義塾大学医学部卒業 2004年    立川共済病院勤務 2005年    平塚共済病院小児科医長として勤務(内科) 2010年    北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室兼任 2012年    横浜市内のクリニックの副院長として勤務 (スマイルこどもクリニック) 2015年    小谷クリニック 内科・小児科(訪問診療部)部長 2017年    「なごみクリニック」内科・小児科・アレルギー科 院長 2020年4月~ 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任 【専門医・認定医】 ・小児科専門医・指導医 ・日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD) ・臨床研修指導医(日本小児科学会) ・抗菌化学療法認定医 ・プライマリケア学会認定医 ・認知症サポート医

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