偽痛風は、なぜ長引く?繰り返す痛みに治療・予防方法はあるのか?

最終更新日:2021年8月31日

偽痛風は、なぜ長引く?繰り返す痛みに治療・予防方法はあるのか?

こちらの記事の監修医師
榊原記念病院
木村 眞樹子 先生

〇病院名 :東京女子医科大学病院
〇医師  :木村 眞樹子
〇アクセス:東京都 新宿区 河田町 8-1
〇診療科 :内科、循環器科、睡眠科
〇経歴:
東京女子医科大学医学部卒業
東京女子医科大学病院循環器内科入局
東京女子医科大学病院
KDDIビルクリニック
榊原記念病院(内科、循環器科、睡眠科)

【認定医資格】
内科専門医
循環器専門医
睡眠専門医
産業医

妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならない身体をつくること、予防医学の大切さを改めて感じるようになる。
医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。
http://www.twmu.ac.jp/info-twmu/
https://www.facebook.com/makiko.k.kobayashi

関節のツラい痛み。これがいつまで続くのかと思うと気持ちも沈みがちになります。本来は2週間ほどで痛みや炎症が改善する偽痛風です。しかし、再発を繰り返して症状が長期化するケースもあります。

この記事では、偽痛風の原因や治療方法、偽痛風を予防する知識について解説します。今一度、偽痛風の知識を深めて痛みのない生活を取り戻しましょう。

偽痛風とは?

ピロリン酸カルシウムが結晶化し、関節の内部に溜まることで起こる炎症のことです。痛風に似た症状が起こることから「偽痛風」と名付けられています。

また、ピロリン酸カルシウムが軟骨に沈着し、石灰化することから軟骨石灰化症ピロリン酸カルシウム結晶沈着症とも呼ばれます。

偽痛風の症状と診断

偽痛風は、前触れもなく突発的な痛みが関節や関節周辺を襲います。患部の腫れ、赤み、熱感が見られるのが特徴です。

偽痛風は半数以上が膝関節に見られますが、

  • 足首
  • 股関節
  • 手首・肘
  • 肩関節

など全身のいろいろな関節あるいは関節周辺にも起こります。

ただ、全身あちこちが痛むことはなく、どこか1か所に起こることがほとんどです。リウマチのように少しずつ、いろいろな関節に症状が現れることはありません。

病院の検査では、

  • レントゲン検査で関節軟骨に白く石灰化したような陰影が見られる
  • 関節に針を刺して抜き出した「関節液」にピロリン酸カルシウムが見られる

などの特徴から偽痛風と診断されます。昨日まで何もなかったのに「急に膝に痛みがある」と感じたら整形外科を受診しましょう。

偽痛風の原因はまだはっきりとはわかっていません。一説では、加齢により肝機能が低下といわれています。体内でピロリン酸が分解できなくなり、血中のカルシウムと結合することで、関節内にたまりやすくなります。

偽痛風と痛風の違いと見分ける方法

偽痛風と痛風の症状は、非常によく似ています。痛風は、生活習慣病とも深い関係がある病気です。そのため痛風かどうかの不安も大きいのではないでしょうか?

偽痛風と痛風には以下の3つの点に違いがあります。

  • 原因となる物質が違う
  • 症状が出やすい部位が違う
  • 発症しやすい年齢・性別が違う

偽痛風は「ピロリン酸カルシウム」が結晶化して炎症を起こし、痛風は「尿酸」が結晶化して炎症を起こします。

痛風は、健康診断で尿酸値が高いと発症の予見ができ、薬の服用や生活習慣の改善によって痛風の発症を予防できます。

偽痛風は半数以上が膝関節に発症するのに対して、痛風は7割が足の親指の付け根に発症します。

偽痛風は60歳から高齢になるほど発症する人が多く、男女とも発症率は同じくらいかやや女性に多い傾向があります。痛風の場合は肥満体型で発症する人が多く、30〜50歳の働き盛りの男性に多いのが特徴です。

 偽痛風痛風
原因ピロリン酸カルシウム尿酸
部位膝関節足の親指の付け根
年齢・性別60歳以上の男女30〜50歳の男性

偽痛風と痛風には、このような違いがあるため症状を見分ける参考にしてみてください。いずれにせよ、痛みを放置することはせず医療機関を受診して、適切な処置・治療を受けるようにしましょう。

偽痛風の治療について

偽痛風の痛みの原因となる「ピロリン酸カルシウム」は、薬では取り除けないため根本的な治療法はありません。しかし、痛みや炎症、腫れを取り除く対症療法を施せば数日から1週間ほどで回復します。

非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)の服用

非ステロイド系抗炎症薬は、我慢できない関節の痛みや炎症を抑えるために服用します。効果は数十分程度で現れるため速やかに症状を止めるために用いられます。その後、患部を安静にして冷却。時間の経過とともに回復を待ちます。

関節液の排出とコルチコステロイドの注射

内服薬だけでは偽痛風の症状が改善しないときは過剰な関節液を排出して、コルチコステロイド懸濁液を注射する方法が用いられます。コルチコステロイドは、非常に強い抗炎症作用を持っているため速やかに炎症と痛みを軽減します。

発作の予防のためにコルヒチンの服用

体内に侵入した異物を攻撃する白血球は、関節内のピロリン酸カルシウムを異物と認識して攻撃するため患部に炎症が起こります。コルヒチンは、白血球が関節内に集まるのを阻害し、偽痛風の発症を抑えます。

まとめ

「ピロリン酸カルシウム」が関節内に沈着して、炎症を起こす偽痛風は、前触れもなく痛みが起こるため不安になるかもしれませんが、薬の服用によって痛みや炎症は抑えることができます。また、適切な処置をすれば数日から1週間ほどで快復します。

違和感や痛みを感じたときには放置することはせず、医療機関を受診して、適切な処置・治療を受けるようにしましょう。

こちらの記事の監修医師

榊原記念病院

木村 眞樹子 先生

〇病院名 :東京女子医科大学病院 〇医師  :木村 眞樹子 〇アクセス:東京都 新宿区 河田町 8-1 〇診療科 :内科、循環器科、睡眠科 〇経歴: 東京女子医科大学医学部卒業 東京女子医科大学病院循環器内科入局 東京女子医科大学病院 KDDIビルクリニック 榊原記念病院(内科、循環器科、睡眠科) 【認定医資格】 内科専門医 循環器専門医 睡眠専門医 産業医 妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならない身体をつくること、予防医学の大切さを改めて感じるようになる。 医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。 http://www.twmu.ac.jp/info-twmu/ https://www.facebook.com/makiko.k.kobayashi

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