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咳の原因は何?3週間以上の長引く咳に注意すべき理由とは

最終更新日:2021年9月17日

咳の原因は何?3週間以上の長引く咳に注意すべき理由とは

こちらの記事の監修医師
あおき内科・さいたま糖尿病クリニック
青木厚 先生

咳が出る原因は気道に入った異物です。咳とは生体反応であり、気道内に侵入したウイルスやほこりなどを外に出すために起こります。ただし、咳には種類があり、どのくらい症状が続いているかによって、咳の原因となっている病気も変わってきます。咳が出る原因と止まらないときの対処法についてまとめました。

咳が出る原因とは?

なかなか咳が止まらずに困っている人もいるかと思いますが、咳自体は人間の体に備わっている正常な防御反応です。

空気中のほこり、ウイルスなどが気道(咽頭や気管、気管支など)に入った場合、気道表面の粘膜にある受容体が異物の侵入を感知します。

そして、その刺激は脳の延髄にある咳中枢へと伝達され、横隔膜や肋間筋といった呼吸筋に指令が届いて、咳が出ます。

また咳には痰(たん)を出す役目もあるため、すぐに治るなら咳が出ることに問題はありません。

その一方で、長引く咳には注意が必要です。次の章では症状がどの程度の期間続いているのかによる咳の分類について説明していきます。

咳の種類によって原因は異なる|期間による分類方法

咳が止まらない場合、その期間によって次の3種類に分類されます。

【期間による咳(咳嗽:がいそう)の分類】

①急性咳嗽(3週間未満)

②遷延性咳嗽(3週間〜8週間)

③慢性咳嗽(8週間以上)

風邪をきっかけに咳が出始めることは多いですが、基本的に3週間以内に症状は治ります。

咳が続く期間によって疑われる病気も異なり、もし3週間を超えて咳が出ているなら、何か別の病気が原因となっている可能性もあるので注意が必要です。

①急性咳嗽(3週間未満)

3週間未満で治る咳は「急性咳嗽」です。

この場合、風邪やインフルエンザ、急性気管支炎などが咳の原因と考えられます。

比較的短い期間で症状が治る場合、何かしらの感染症によって咳が起きていた可能性が高いです。

ただし、3週間未満で症状が落ち着いていく場合が多いのはウイルスが原因の風邪であり、少数ですが、マイコプラズマなどの細菌を原因とするものは抗生物質の使用も検討する必要があります。

②遷延性咳嗽(3週間〜8週間)

3週間以上、8週間未満の咳が続いていた場合は「遷延性咳嗽」です。

この場合、咳喘息、アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群、胃食道逆流症、慢性気管支炎なども原因として考えられます。

もし咳が3週間以上止まらなかったなら、風邪などの感染症ではない可能性もあり、より慎重に原因を見極める必要があるため注意しましょう。

③慢性咳嗽(8週間以上)

咳が止まらず、症状が8週間以上も続いている場合、咳喘息、アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群、胃食道逆流症、慢性気管支炎などが原因である可能性がさらに高まります。

風邪が原因でない可能は高いので、医療機関を受診すべきです。

咳が8週間以上続く場合、必要に応じて胸部X線検査なども行われます。

そこで肺がんや肺炎など重大な病気が見つかることもありますが、異常がないときは喘鳴(気道が狭くなったことで生じる呼吸時のヒューヒューとした音)の有無の確認などが必要です。

喘鳴がある場合は喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘鳴がない場合は咳喘息、副鼻腔気管支症候群、胃食道逆流症、後鼻漏、百日咳、アトピー咳嗽、心因性咳嗽などが原因で咳が続いている可能性があります。

特に咳喘息、副鼻腔気管支症候群、アトピー咳嗽は8週間以上続く咳で特に多い原因です。

どのような病気が原因で長引く咳が出ているのかによって治療は変わってくるので、早めに専門医の診断を受けてください。

咳の原因は痰(たん)の有無によっても異なる

咳は症状が続く期間によって「急性咳嗽」「遷延性咳嗽」「慢性咳嗽」の3つに分類できますが、痰の有無によって次の2種類に分けることもできます。

痰の有無による咳の原因

咳の種類咳の特徴考えられる主な咳の原因
湿性咳嗽痰を ともなった湿った咳・感染症(風邪やインフルエンザなど) ・副鼻腔気管支症候群 ・後鼻漏症候群 ・慢性気管支炎 ・喘息 ・COPD(慢性閉塞性肺疾患) ・肺がん
乾性咳嗽痰を ともなわない乾いた咳・咳喘息 ・アトピー咳嗽 ・胃食道逆流症 ・喉頭アレルギー ・間質性肺炎 ・心因性咳嗽 ・気管支結核

①湿性咳嗽

湿性咳嗽は痰も出るタイプの咳です。

風邪やインフルエンザといった感染症で症状が出る咳はこのタイプに該当します。

痰を外に出すための咳なので、薬で咳を止めない方が良い場合もあるので注意してください。

また、咳の症状が長引くケースでは、感染症以外にも副鼻腔気管支症候群、後鼻漏症候群、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などが原因になっていることも考えられます。

②乾性咳嗽

乾性咳嗽は痰がいっさい出ない、もしくは少量しか出ないタイプの咳です。

この場合、咳喘息、アトピー咳嗽、胃食道逆流症などが原因として考えられます。

乾性咳嗽は、湿性咳嗽と違って痰を外に出すために起きているわけではありません。

乾いた咳は喉の痛みをともなうことも多く、咳の症状自体も治療する必要があります。

夜間〜早朝、季節の変わり目の咳はダニなどが原因の可能性もある

風邪のような症状はなく、夜間〜早朝、または季節の変わり目に咳が出るという場合は、アレルギー反応によって咳が出ている可能性があります。

ほこりによって咳が出ることもありますが、ほこりの中でも目に見えないほどの小ささであるハウスダスト(ダニの死骸やふん、カビ、細菌、花粉など)はアレルギーの原因になるため注意が必要です。

例えば、アレルギー性気管支炎の場合、乾性咳嗽から始まり、徐々に湿性咳嗽へと咳のタイプが変わっていきます。

特に就寝時や朝起きるとき、気圧の変化がある季節の変わり目などに症状は出やすいです。

「毎年同じような時期に風邪をひく」「夜間から早朝にかけて咳が出る」といった場合は、ダニなどのハウスダストが原因の可能性もあるため、室内をできるだけ清潔な状態にしておきましょう。

こまめに掃除をすることでアレルゲンが減れば、症状を軽くできます。

また、医療機関で血液検査を受けて、アレルゲンを特定することも有効です。

子供・幼児の咳が長引くときに疑われる原因

子供、幼児に関しても、大人と同じように風邪などが原因で咳が出ることは多いです。

また、新生児や幼児ならミルクが気管支に入りむせて咳が出る、胃から逆流したミルクでむせて咳が出ることもあります。

ただし、咳が長引いている場合は、風邪以外の病気も考えられるため注意しましょう。

大人と違って「どのくらい咳が続いているか」「いつもの咳と違うか」「どのような咳か」などを自身で把握するのは難しいため、不安なときは医療機関を受診してください。

子供、幼児の咳が長引くときには、風邪以外に「アレルギー性鼻炎」「蓄膿症」「小児気管支炎喘息」「咳喘息」などの可能性もあります。

長引く咳の原因が心臓病のケースもあるので注意が必要

風邪などの感染症を原因とする急性咳嗽なら1週間から3週間程度で自然に症状は治ります。

しかし、命に関わるような心臓病によって咳が出ることもあるので注意が必要です。

前述のとおり、8週間以上も咳が止まらず医療機関を受診すると、問診後、胸部X線や胸部CTスキャンによって深刻な病気が隠れていないかをチェックされます。

そこで異常が見つかった場合、次のような病気が咳の原因であり、ただの咳だと思って放置すると命に関わるケースもあります。

【長引く咳の症状がある重大な病気】

・心不全などの心臓疾患

・肺がん

・肺結核

・間質性肺炎

・肺血栓塞栓症

・胸膜炎

このようなケースでは、市販の風邪薬や咳止めは意味がありません。

咳のほかに息切れ、動悸などの症状が見られることもあるので、別の症状も出ている場合、薬を飲んでも症状が改善しない場合などは早めに医療機関を受診してください。

原因不明の咳が長期間続く場合はどうすれば良い?

ここまで説明してきたように咳は風邪以外のさまざまな病気で見られる症状です。

中には命に関わるような病気が隠れているケースもあるので、8週間以上の止まらない咳は医療機関を受診するようにしてください。

病気によっては咳止めが逆効果になるケースもあり、原因に合わせた治療を受けることが重要です。

医療機関を受診する際は、「いつから咳が出ているか」「どのような咳か」「喘鳴はあるか」「いつ咳が出やすいか」「咳以外の症状はないか」なども医師に伝えましょう。

詳しく検査する場合は、問診のほかに胸部X線や胸部CTスキャンも必要ですが、咳の原因を特定する上で役立ちます。

咳の原因はひとつではない|長引く場合は早めに医療機関を受診することが大切

咳が出る場合、まずは風邪を疑う場合が多いですが、気管支炎や喘息、アレルギー反応などが原因のこともあります。

また、心不全や肺がん、肺結核などで咳が出ているケースもあり、ただの咳だと思って油断してはいけません。

風邪やインフルエンザなど感染症が原因なら3週間未満で落ち着くことが多い一方、3週間以上続くなら別の病気も疑われます。特に8週間以上も咳が止まらないときは、別の病気の可能性が高いです。

咳が長引く場合は早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けるようにしましょう。

こちらの記事の監修医師

あおき内科・さいたま糖尿病クリニック

青木厚 先生

"〇医師名:青木厚
〇クリニック名:あおき内科・さいたま糖尿病クリニック
〇アクセス:埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-39-3 英和ビル3F
【診療科目】
内科・糖尿病内科・内分泌代謝内科・漢方内科
【所属学会・認定医など】
医学博士(自治医科大学)
日本内科学会 認定内科医・ 総合内科専門医
日本内分泌学会 内分泌代謝科(内科)専門医
日本糖尿病学会 専門医 ・研修指導医
【経歴】
2002年 福井医科大学(現 福井大学)卒業
2002年 長野赤十字病院
2004年 川崎市立川崎病院 内科
2006年 自治医科大学附属さいたま医療センター 総合診療科
2008年 自治医科大学附属さいたま医療センター 内分泌代謝科
2010年 自治医科大学大学院 医学研究科 入学
2014年 自治医科大学大学院 医学研究科 卒業 医学博士 習得
2015年 青木内科・リハビリテーション科 開設"

    • 埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-39-3 英和ビル3F地図を見る
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