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熱がこもる原因と対処法|熱中症を避けるマスク着用のポイントも解説

最終更新日:2021年9月18日

熱がこもる原因と対処法|熱中症を避けるマスク着用のポイントも解説

こちらの記事の監修医師
あおき内科・さいたま糖尿病クリニック
青木厚 先生

気温の高い日に長時間屋外にいたり、何らかの理由で汗をかきにくい状態だったりすると体に熱がこもります。熱がこもるのは軽度の熱中症の症状であるため、症状が悪化する前に適切に対処しましょう。コロナ禍ではマスクの着用によって熱がこもりやすくなるので特に注意が必要です。熱がこもる原因とその対処法について説明していきます。

発熱がなくても体に熱がこもる原因とは

気温の高い夏は特に体内に熱がこもりやすく、熱中症にもなりやすいです。熱がこもるのは軽度な熱中症の症状であり、熱中症は主に次のような原因で起こります。

熱中症になる要因

環境の要因・気温、湿度の高さ ・日差しの強さ ・屋外で風が弱い ・屋内で閉め切っている ・室内でエアコンなどがない
体の状態による要因・暑さに慣れていない ・疲労が蓄積している ・寝不足 ・体調不良で下痢などの症状がある ・病気にかかっていて体調が悪い ・肥満気味 ・高齢者、もしくは乳幼児
行動による要因・激しい運動 ・急な運動 ・日の当たる屋外に長時間いる ・水分補給をしていない

特に上記の要因に複数該当するときは熱中症になりやすいと思ってください。そして、熱中症になった場合、体温の調整が上手にできなくなり、熱がこもってしまいます。

体温調整機能の不調が主な原因

「体に熱がこもっている」と感じるのは、体温調整機能の不調が原因です。

日差しの強い屋外での作業や激しい運動などをすると体温は上がりますが、体温の上昇を感知すると自律神経が働き、血流を増やして体内の熱を放出し、汗によっても温度を下げようとします。

しかし、自律神経が乱れていると正常に働かず、体にこもった熱を上手く放出することができません。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、この2種類で呼吸や血液循環、消化などの機能をコントロールしています。

このバランスの崩れた状態は自律神経失調症と呼ばれ、体温調整に関係するものとしては冷え、発汗、のぼせなどが主な症状です。

生活習慣が不規則だったり、過度なストレスを受けていたりすると自律神経は乱れやすいため、熱中症とあわせて注意しましょう。

子ども・高齢者は特に熱がこもりやすい

誰でも熱中症になる可能性はありますが、特に注意すべきなのは子どもと高齢者です。体温調整の機能は成長とともに整っていくものなので子どもの場合は未発達であり、反対に高齢者はその機能が徐々に衰えていきます。

また乳幼児の場合、熱がこもっていてもそれを言葉で上手く伝えられないケースもあるので大人が注意することも必要です。

一方、高齢者に関しても、老化によって暑さを感じにくくなるため注意してください。本人が暑さを感じていなくても、体内に熱がこもり、熱中症になる可能性はあります。屋外での活動はもちろんのこと、室内でも冷房を使用するなど対策しましょう。

頭痛があるなら中等度の熱中症の可能性もある

熱中症は症状の重さによって、軽度(Ⅰ度)、中等度(Ⅱ度)、重度(Ⅲ度)の3種類に分けられます。

軽度の主な症状は発汗、立ちくらみ、こむら返りなどです。しかし中等度になると吐き気や嘔吐、頭痛などの症状も見られるようになります。

軽度であれば涼しい場所に移動してしっかりと水分補給をし、体温を下げれば症状が改善されていくことが多いです。ただ頭痛があり、中等度以上の状態では医療機関の受診が必要な場合もあります。

さらに、重度の熱中症で意識障害などがあるなら緊急搬送も必要です。熱がこもっているのを感じたら、早めに対処するようにしましょう。

熱がこもるときの対処法

体に熱がこもるときは次の対処法を試してください。

【熱がこもるときの対処法】

・太い血管を冷やす

・衣類を工夫する

・室内の温度を調整する

軽度の熱中症であれば、このような対処法で症状が改善される場合も多いです。

太い血管を冷やす

効果的に体温を下げるには、太い血管を冷やすと良いです。例えば、首には頸動脈、脇の下には腋窩(えきか)動脈、脚の付け根には鼠径動脈があります。

いずれも動脈であり、そこに保冷剤や水の入ったペットボトルなどを当てることで、冷えた血液が体全体を廻ります。

衣類を工夫する

衣服の素材によっては、熱がこもりやすくなることもあります。そのため、熱がこもらないようにするには、通気性が良く、吸汗性・速乾性のある素材を選びましょう。

衣類は汗を吸い、それが蒸発することで体温を下げてくれます。

また、厚着をしていて熱のこもる場合は薄着になった方が良いですが、インナーとアウターを分けると、その間に空気の層ができて、外部の熱気から守ってくれます。その場合、インナーに吸汗性・速乾性のあるものを選ぶと有効です。

加えて、首回り、袖口が閉まったデザインだと熱もこもりやすくなります。熱がこもりやすい人は、首回りや袖口が開いているものを選び、ネクタイなどで首元が閉まっているときは一時的に緩めるなどの工夫をしましょう。

室内の温度を調整する

熱中症になるのは、屋外にいるときだけではありません。室内でも温度が高ければ、体に熱がこもり、熱中症の症状が現れます。

そのため、エアコンやサーキュレーターなどを使用して、室内を快適な温度に保つように心がけましょう。エアコンを使用する場合、室内を閉め切ることが多いため、空気の流れは悪くなります。サーキュレーターで空気を循環させたり、定期的に換気を行ったりして、風通しを良くすることも重要です。

マスクで熱がこもる|顔が赤くなるときの対策

新型コロナウイルスの影響もあり、風邪やインフルエンザが流行る秋〜冬、花粉症の症状が出やすい春だけでなく、夏でもマスクをすることが増えました。どうしても気温の高い夏は、マスクをしていると熱がこもり、顔が赤くなってしまうこともあります。

感染対策にはマスクを適切に着用することが非常に重要ですが、熱中症にもあわせて注意してください。マスクで顔が赤くなる場合、次のような対策が有効です。

【マスクで熱がこもるときの対策】

・屋外で距離を取れるときはマスクを外す

・マスク着用時は激しい運動を行わない

・帽子や日傘などで直射日光を避ける

・水分補給はこまめに行う

屋外で距離を取れるときはマスクを外す

まず、屋外で周りの人と十分に距離が取れる場合は、マスクを外しても構いません。

十分な距離の目安は少なくても2m以上であり、熱中症を予防するという観点からは、マスクを一時的に外すと良いです。

厚生労働省のホームページでは熱中症のリスクがある中でのマスクの着用について次のように記載されています。

[引用]

高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすようにしましょう。

参照元:厚生労働省ホームページ 「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントをまとめました(https://mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html

[/引用]

しっかりとマスクをするのが原則ですが、熱のこもり、息苦しさなどを感じているなら、熱中症にならないように周りと距離を取れている場合は一時的にマスクを外してください。

マスク着用時は激しい運動を行わない

屋外にいるとき、人と会うときはずっとマスクを着用している場合も多いですが、マスク着用時の激しい運動は控えるべきです。

実際、学校の体育の授業におけるマスク着用に関しては、スポーツ庁のホームページに次のように書かれています。

[引用]

(前略)運動を行う際にマスクを着用する場合、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクが指摘されております。

このような運動時のマスク着用による身体へのリスクを考慮して、学校の体育の授業におけるマスクの着用は必要ありませんが、体育の授業における感染リスクを避けるためには、地域の感染状況を踏まえ、児童生徒の間隔を十分に確保するなど、(中略)対策を講じることが必要です。

参照元:スポーツ庁ホームページ 学校の体育の授業におけるマスク着用の必要性について(https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/hakusho/nc/jsa_00011.html

[/引用]

これは体育の授業以外でも同様です。

健康維持や趣味で運動をする場合も、マスクの着用が必要なときは、できるだけ強度の高いものは避けましょう。また、マスクを外さざるを得ないような激しい運動では、周りに感染させない、自分自身が感染しないように十分に対策をしてください。

帽子・日傘などで直射日光を避ける

夏の日差しは特に体温を上昇させるので、帽子や日傘などで直射日光を遮るのも有効です。体温を下げるためには、汗をかくことが重要ですが、発汗量が多すぎると体内の水分は減り、体調を崩すこともあります。

「意識的に日陰を歩く」「帽子を着用する」「日傘を使う」などは有効な暑さ対策で、そもそも熱がこもらないようにする効果を期待できます。

特に日傘に関しては、熱中症のような熱ストレスによる影響を効果的に低減できると分かっているので、女性だけでなく、男性も積極的に活用しましょう。

水分補給はこまめに行う

マスクをしていると喉の湿度が保たれるため、水分が失われていても、渇きに気づきにくくなります。そのため、渇きを感じていなくても、定期的に水分補給することが重要です。

人は1日に2.5Lほどの水が必要だといわれていますが、およそ1.3Lは食事や体内で生成される分で補われるため、残りの1.2Lほどを摂取する必要があります。

一度に飲んでも吸収されづらいので、何度かに分けて、1日1.2Lを目安に水分補給しましょう。

また、汗をかくと体内の水分だけでなく、ナトリウム(塩分)などのミネラルも失われます。

激しい運動をした場合、屋外の作業で汗をかいた場合は、スポーツドリンクなどでミネラルも補うと良いです。

ただし、熱中症が中等度以上だと、「嘔吐する」「意識障害で無理に水分補給させるのが危険」というケースもあります。

口から水分補給できない場合は点滴なども必要なので、すぐに医療機関を受診するようにしてください。

熱がこもるときに有効な漢方、薬膳とは?

熱がこもる場合、漢方や薬膳が有効なこともあります。

体の熱を冷ます「寒涼性」の食材

東洋医学において、体の熱を冷ますようなものは「寒涼性」の食材です。例えば、次のようなものは寒涼性の食材に分類されます。

【主な寒涼性の食材】

・ナス

・トマト

・きゅうり

・冬瓜

・ごぼう

・大根

・豆腐

・わかめ

・バナナ

・梨

・柿

熱を冷ます漢方薬

のぼせやほてりに効果的な漢方薬には次のようなものがあります。

【熱を冷ます漢方薬】

・清営顆粒(せいえいかりゅう)

・瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)

・白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)

・桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがん)

・天王補心丹(てんのうほしんたん)

どの漢方が良いのかは症状によって異なります。症状に合ったものを処方してもらいましょう。

熱がこもるのは熱中症の場合もある|特に乳幼児・高齢者は注意が必要

熱のこもりを感じる場合、軽度の熱中症になっている可能性があります。風通しの良い涼しい場所に移動して、体の温度を下げ、しっかりと水分摂取をしましょう。

特に乳幼児や高齢者は体温調整機能の未発達・衰えなどで熱の放出が上手くできず、熱中症になりやすいため注意してください。

また、コロナ禍では夏でもマスクを着用する機会が多いです。炎天下での作業中、激しい運動中にマスクを着用するのは、熱中症のリスクを高めます。

周りに人がいない、十分な距離を確保できているといった場合は、一時的にマスクを外すなどして、こもった熱を逃し、熱中症にならないようにしましょう。

こちらの記事の監修医師

あおき内科・さいたま糖尿病クリニック

青木厚 先生

〇医師名:青木厚
〇クリニック名:あおき内科・さいたま糖尿病クリニック
〇アクセス:埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-39-3 英和ビル3F
【診療科目】
内科・糖尿病内科・内分泌代謝内科・漢方内科
【所属学会・認定医など】
医学博士(自治医科大学)
日本内科学会 認定内科医・ 総合内科専門医
日本内分泌学会 内分泌代謝科(内科)専門医
日本糖尿病学会 専門医 ・研修指導医
【経歴】
2002年 福井医科大学(現 福井大学)卒業
2002年 長野赤十字病院
2004年 川崎市立川崎病院 内科
2006年 自治医科大学附属さいたま医療センター 総合診療科
2008年 自治医科大学附属さいたま医療センター 内分泌代謝科
2010年 自治医科大学大学院 医学研究科 入学
2014年 自治医科大学大学院 医学研究科 卒業 医学博士 習得
2015年 青木内科・リハビリテーション科 開設

    • 埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-39-3 英和ビル3F地図を見る
    • 048-688-5000
    • 鉄道によるアクセス:JR東北本線(宇都宮線)、湘南新宿ライン 東大宮駅下車
    • 内科 糖尿病内科 漢方内科 内分泌内科
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