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脳幹出血の原因・前兆・予後~後遺症や死亡率も解説

最終更新日:2021年10月21日

脳幹出血の原因・前兆・予後~後遺症や死亡率も解説

こちらの記事の監修医師
もり脳神経外科クリニック
森達郎 先生

脳幹出血は脳の奥深くにある脳幹で出血し、場合によっては命に関わる病気です。しかし原因となる根底には高血圧が絡んでおり、長く血管を傷つけてしまったことによる動脈硬化が関わっています。自覚症状も前兆もないため、生活習慣を改善していくことが重要です。

脳幹出血とは

脳幹出血とは、脳内で血管が破裂して起こる脳出血の一種です。神経系の心臓とも言える脳幹で起きるため、出血した部位によって出現する症状が変わります。

また脳幹は、大脳や小脳と比べて小さな幹のような構造物です。もし直径2~3cmの出血であっても、大きな障害になる可能性があります。

脳出血による死亡率は約10%で、およそ70%の方に神経学的な後遺症が残る病気です。出血により血腫が脳の組織を圧迫してしまいます。そのため血腫を取り除いたとしても、一度壊された部位が修復されるわけではありません。

脳幹出血が起こる前兆もほぼなく、血管が破れるまでは正常な血流状態です。できるだけ脳幹出血が起きないよう、原因となる生活習慣を改めるのが良いでしょう。

脳幹出血の原因

脳幹出血の主な原因には、高血圧が挙げられます。基盤が高血圧となっているため、食生活や喫煙、遺伝的な体質も関係します。高血圧を放置しておくと、脳幹出血だけに留まらず他の病気も発症しやすくなります。日頃の生活習慣を見直すのが改善の鍵です。

脳幹出血の大きな原因は高血圧

脳幹出血の原因には、高血圧が大きく影響しています。主に太り過ぎや塩分の摂り過ぎ、喫煙やストレスといった状況から高血圧になりやすいです。

高血圧になると血管の壁に強い圧力がかかることになり、血管の内壁を傷つけます。すると動脈硬化が進行し、ふとしたキッカケで血管が破れやすくなるのです。

もちろん血管が破れる直前までは正常な血流を保ちますので、一般的に自覚症状はほとんどありません。

そのため普段から高血圧にならないよう注意し、健康診断で血圧の値に気を配るのが最善です。高血圧が続くと心筋梗塞を引き起こす原因にもなる上、生活習慣が乱れていれば高血糖になる可能性もあります。

少しでも数値が高いなと思ったら、食生活や運動習慣を見直してみるのが良いでしょう。

脳幹出血の要因となる生活習慣

脳幹出血の要因となる生活習慣は、喫煙や食生活の乱れ、運動不足やストレス過多が挙げられます。とくに喫煙は動脈硬化リスクが高まり、自身が吸っていなくても副流煙で影響を受けるでしょう。

食事もお腹いっぱいまで食べたり、脂っこいものを好んだりするとオーバーカロリーとなります。

外食も多いと塩分過多になりやすく、血圧管理がうまくいかないことも。食生活を改めて適度な運動を行い、喫煙は減らすか辞めるかを選択する必要があります。

また現代では運動不足が問題として挙がることも多いです。高血圧の人は運動不足になっている方が多数見られます。

適度な運動はストレス解消にも役立つため、積極的に運動を取り入れてみると良いでしょう。負荷は強くなくても良いので、まずはいつもより多く歩いてみるのがおすすめです。

脳幹出血の診断と治療

脳幹出血の診断には、迅速性が要求されます。とくに脳幹出血は、急激に症状が悪化することも多いです。しかし外科的な手術はあまり行われず、保存的な治療方法が基本となります。

どうしても脳幹は脳の奥深くにあり、血腫を取り除いても得られるメリットは少ないです。

脳幹出血の検査・診断

脳幹出血の検査は、頭部のCTスキャンやMRIで脳内の出血を確認します。脳内の状況をスムーズに確認することができるため、脳幹出血では速やかなCT検査が重要です。

他にも脳幹は生命活動の維持に関わる器官のため、神経学的な変化が現れます。

このようにCT検査と神経学的な変化を確認し、脳幹出血の検査と診断を行う流れです。出血量が多いと命に関わるので、患者の症状を見ながら迅速に検査を行う必要があります。

脳幹出血の治療方針

脳幹出血は、基本的に保存的な治療を選択します。理由としては、脳幹は脳の奥深くにあり、手術をする上でかなり大掛かりになること。血腫を取り除いても、一度圧迫を受けた組織は戻らないこと。

上記の理由を加味すると、手術をしても得られるメリットがあまり多くありません。

具体的には血圧管理や脳のむくみに対する投薬治療で、出血部位が大きくならないよう経過観察を行います。CTを繰り返し、出血部位が大きくなっていなければ栄養療法、リハビリを開始する流れです。

脳幹出血の予後

脳幹出血を起こしたあとは、およそ70%の方々に神経学的な後遺症が残ります。この後遺症はリハビリで改善されることもあれば、ずっと付き合っていかなければならない場合もあるのです。

またリハビリの開始期間が遅くなると、関節が拘縮してしまうこともあります。せっかく回復してきても、関節が動かせなければ適切な訓練は行えません。いずれもリハビリで大きく改善される可能性があるため、早い段階での介入が望ましいです。

脳幹出血を含む脳出血で多い後遺症

脳幹出血を含む、脳出血で多い後遺症は下記の通りです。

  • 運動麻痺
  • 感覚障害
  • 視覚障害
  • 構音障害
  • 嚥下障害
  • 高次脳機能障害

運動麻痺は右、もしくは左上下肢が動かなくなる症状です。感覚障害は感覚が鈍くなったり、逆に過敏となる場合もあります。

視覚障害は視野の狭窄、物がボヤけて見える、片目だけ見えにくくなる症状です。構音障害は呂律が回りにくくなり、改善しやすい場合と長期に残る場合があります。

嚥下障害は食べ物が飲み込みにくくなる状態です。高次脳機能障害は、記憶や注意力、自発性障害と様々な症状が現れます。

早期回復にはリハビリが重要

どうしても症状が発症した直後は、治療のために体を動かさなくなる期間が続きます。しかし体は動かさなければ、どんどん動かなくなってしまいます。早い段階で体を少しずつ動かし、関節のこわばりを起こさないようにしなくてはなりません。

症状が落ち着いて回復期に入る際、適切な訓練を実施すれば効果の高いリハビリテーションが望めます。

そのため回復期へ入る前に、適切な訓練が行える状態まで体を動かせるようにしておくのです。

実際に脳卒中治療ガイドライン2015では、発症後はできるだけ早い段階からリハビリをするよう推奨しています。

早期回復を図るためにも、リハビリは非常に重要な要素なのです。

まとめ:脳幹出血は日々の生活習慣で予防を

脳幹出血は、高血圧が基盤となって起こる病気です。高血圧は日々の生活習慣で少しずつ蓄積されていくため、まずは日々の生活習慣を見直しましょう。運動不足や食生活、喫煙やストレスと言った体への負担が原因となります。

体重が標準よりも多く、肥満の方は少しずつ運動と食生活を改善してみてください。運動を取り入れるとストレス解消にもなり、肥満の解消にもつながります。

しかしいきなり強い負荷の運動を始めると負担が大きいので、まずは散歩や通勤時の歩行量を増やしてみてください。

脳幹出血は自覚症状もなく、前兆もほとんどありません。気付いたときには発症してしまい、以前のような日常生活が送れなくなることもあります。

大事に至らないよう、まずは予防という意味で少しずつ生活習慣を改善してみましょう。

こちらの記事の監修医師

もり脳神経外科クリニック

森達郎 先生

〇病院名 :もり脳神経外科クリニック
〇医師  :森 達郎
〇アクセス:品川区中延5丁目2番2号 ザ・パークハウス品川荏原町2階
〇診療科 :脳神経外科・内科・皮膚科・放射線科・小児科
〇経歴:
平成5年 日本大学医学部卒
平成11年 日本大学大学院卒
平成11年 米国 ハーバード大学医学部 マサチューセッツ総合病院 神経科
平成14年 横須賀市民病院 脳神経外科医長
平成16年 日本大学医学部附属板橋病院 脳神経外科医長
平成20年 日本大学講師
平成21年 日本大学医学部附属板橋病院 脳神経外科科長
平成22年 日本大学駿河台病院 脳神経外科科長
平成23年 社会保険横浜中央病院 脳神経外科部長
平成26年 地域医療推進機構 横浜中央病院 脳神経外科主任部長
平成28年4月 もり脳神経外科クリニック開設
【資格・免許】
日本脳神経外科学会評議員 脳神経外科専門医
日本脳卒中学会会員 脳卒中専門医
日本神経外傷学会学術評議員
日本臨床スポーツ医学会評議員
日本脊髄外科学会会員 脊髄外科認定医
日本脳ドック学会会員
難病指定医 身体障害者福祉法第15条指定医
脳神経外科漢方医学会会員
日本認知症学会会員
介護支援専門員(ケアマネージャー)
日本老年医学会高齢者医療研修会終了

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