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アフターコロナこそ「性病まん延」のリスク…身近な性病はこれだけある

最終更新日:2021年10月20日

アフターコロナこそ「性病まん延」のリスク…身近な性病はこれだけある

こちらの記事の監修医師
新宿駅前クリニック
蓮池 林太郎(はすいけ・りんたろう) 先生

(※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルスが流行して以来、外出自粛やマスク着用、手洗い・うがいといったコロナ対策やライフスタイルの変容により、インフルエンザや麻しん、風しんなどの「コロナ以外の感染症」が激減しています。ところが性病(性感染症)は期待されていたほど減少していません。そう聞くと、コロナ禍に伴うライフスタイルの影響と性病リスクはあまり関係がないように思えますが、実はアフターコロナこそ性病リスクが本格化するかもしれないということをご存じでしょうか。

アフターコロナこそ「性病まん延」の本番⁉

筆者は男性の性感染症を診療している新宿駅前クリニックの院長です。クリニックには、繁華街の風俗店でサービスを受けた男性客や、歌舞伎町のホストクラブで働いているホストなど、毎日多くの性病患者さんが来院されています。

とはいえコロナ禍によって繁華街の人流が抑制されたこともあり、ここ1年半ほどは当院に来院される患者さんは減っています。実際、歌舞伎町などの繁華街における感染者は減少傾向にあるようです。

しかし筆者としては今後、外出自粛が解除され繁華街にも人流が戻るにつれて、性病が広がってしまう可能性が高いことを危惧しております。

繁華街ではどのような経路で性病が感染しているのでしょうか? 日本有数の繁華街・歌舞伎町を例に見ていきましょう。

仮に性病を持っているホストがいるとします。ホストがホストクラブの客である風俗嬢に感染させてしまい、さらにその風俗嬢が風俗店の男性客に感染させてしまい…という流れによって、歌舞伎町内で感染がまん延してしまいます。

性病対策の一環として、症状がなくても定期的に検査に訪れるホストもいますし、風俗店も産婦人科や性感染症内科のクリニックと提携して定期的に風俗嬢に検査を義務付けている店もありますが、どうしても限界があります。

繁華街に行かない方であっても、いつパートナーから感染するかもわかりませんので、正しい知識で自衛する必要があるでしょう。

知っておきたい「性病」の症状・治療

ここではクラミジア、淋病、HIV、梅毒、ヘルペス、コンジローマなどの代表的な性病について解説します。それぞれの典型的な症状について記載しましたが、無症状のケースもありますのでご留意ください。

クラミジア

男性の尿道に感染すると「クラミジア性尿道炎」、女性の子宮に感染すると「クラミジア性子宮頚管炎」、のどに感染すると「クラミジア性咽頭炎」を引き起こします。

クラミジア性尿道炎は尿道から膿が出る、排尿時の尿道の違和感・痛みなど、クラミジア性子宮頚管炎はおりもの、不正出血など、クラミジア性咽頭炎は喉の違和感・痛みなどの症状があります。

抗生物質で治療(内服、点滴など)します。

淋病

クラミジアと同じく、男性の尿道に感染すると「淋菌性尿道炎」、女性の子宮に感染すると「淋菌性子宮頚管炎」、のどに感染すると「淋菌性咽頭炎」を引き起こします。

症状もクラミジアと類似しており、検査しないと正確に判別することはできません。

抗生物質で治療(点滴、筋肉注射、内服など)します。ただし、従来の抗生物質の効きが悪い場合もあります。

尿道炎

クラミジアや淋菌以外にも、マイコプラズマやウレアプラズマなども性交渉により感染することがあります。

「尿道炎=性病」というわけではなく、性交渉がなくても日常生活において尿道から細菌(大腸菌など)が侵入して細菌性尿道炎になるケースもあります。

HIV

感染初期のうちに検査により発見することが重要です。

梅毒

2010年代から増えており、社会問題になっているのが梅毒。性交渉やオーラルセックスだけでなく、キスでも感染することがわかってきました。

抗生物質を内服することで完治します。

ヘルペス

口や口の周りにできる「口唇ヘルペス」と、性器にできる「性器ヘルペス」があります。

ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を内服します。

再発を繰り返したり、口唇ヘルペスを持つ女性からのオーラルセックスによって男性が性器ヘルペスになったりするケースも。   

コンジローマ

陰部に小さなブツブツした“しこり”ができます。

液体窒素に浸した綿棒を押しつけて患部を冷凍するか、もしくは塗り薬で治療します。

上記以外にも、性病にはB型肝炎、C型肝炎、毛じらみなどがあります。

「性病を防ぐ方法」は至ってシンプル

性病にかからないようにする最大の予防策は、コンドームを適切に使用することです。クラミジアや淋病は咽頭から尿道にも感染しますので、オーラルセックスの際にもコンドームを装着することが理想的です。

また、性病というわけではありませんが、性交渉による物理的な刺激や洗いすぎなどにより、亀頭包皮炎や腟炎を引き起こす場合があります。

皮膚や粘膜に傷ができると、そこから細菌やウイルスが侵入しやすくなりますので、性病にもかかりやすくなるといえます。

亀頭皮包炎や腟炎にならないように日頃からケアすることも、性病にかかりにくくする方法の1つです。

定期的な性病検査がオススメ

性病を放置すると、大切な配偶者や交際相手を感染させてしまうこともありますので、定期的に検査を受けることが理想的です。

パートナーが感染したことがきっかけに、感染元が自分であることが発覚し、浮気を疑われてしまうケースも少なくありません。最悪の場合、破局に至ることも…。

パートナーを守るためにも、男性なら泌尿器科や性感染症内科のクリニック、女性なら産婦人科、婦人科、性感染症内科のクリニックにおかかりになると良いでしょう。

「性病が疑われる症状」があれば保険適用

各性病を疑わせる症状があれば健康保険の適用になります。診察代や検査代だけでなく薬代も保険診療となり、自己負担額は3割ほどに抑えられます。特に症状がなければ健康保険は適用されず、自由診療になります。

また、性病専門のクリニックの中には保険診療を行っておらず、自由診療のみという施設もありますので、あらかじめホームページ等で確認しておきましょう。

こちらの記事の監修医師

新宿駅前クリニック

蓮池 林太郎(はすいけ・りんたろう) 先生

1981年生まれ。5児の父。医師、作家。
2006年帝京大学医学部卒業。国立精神・神経センター国府台病院臨床研修、国際医療福祉大学三田病院勤務を経て、2009年新宿駅前クリニックを開設。2011年医療法人社団SECを設立。開業医向けにクリニックコンサルティングを行う。

著書に『患者に選ばれるクリニック:クリニック経営ガイドライン』(合同フォレスト)、『なぜ、あなたは結婚できないのか 医者が教える幸せな結婚』、『これからの時代の幸せな生き方』、『Google店舗集客ガイドブック』(以上、セルバ出版)がある。