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とびひ(伝染性膿痂疹)の症状を解説|とびひの主な原因や受診目安は?とびひの治療法や予防法もご紹介

最終更新日:2021年8月24日

とびひ(伝染性膿痂疹)の症状を解説|とびひの主な原因や受診目安は?とびひの治療法や予防法もご紹介

こちらの記事の監修医師
天下茶屋あみ皮フ科クリニック
山田貴博 先生

〇病院名 :天下茶屋 あみ皮フ科クリニック
〇医師  :山田貴博
〇アクセス:大阪市西成区岸里1−1−4
〇診療科 :皮膚科
〇経歴:名古屋市立大学医学部卒
卒業後は大阪大学大学院医学系研究科 神経細胞生物学講座で基礎医学研究に従事。
NTT西日本大阪病院、阪南中央病院で研修後、阪南中央病院皮膚科に勤務。

初夏から夏にかけて流行する疾患にとびひ(伝染性膿痂疹:でんせんせいのうかしん)が挙げられます。
細菌による皮膚の感染症で感染力が強く、子どもたちの間で集団感染が起きるケースもしばしば見られます。
蒸れやすく、汗をかきやすい夏はとびひの原因となる細菌が増殖しやすくなることに加え、虫刺されやあせもなど細菌の侵入口となる皮膚トラブルも発生しがちです。
暑い季節に注意すべきとびひについて、症状や原因、治療法、予防法などをまとめて解説します。

とびひの症状

とびひ(伝染性膿痂疹)は虫刺されやあせも、湿疹、傷口などから細菌が入り込んで感染する皮膚疾患で、症状や原因となる細菌によって水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)と、痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)の2種類に分類されます。

水疱性膿痂疹の場合

水疱性膿痂疹は、赤みとかゆみを伴う透明な水疱(水ぶくれ)ができることが特徴で、だんだんと中に膿が溜まっていき、患部を引っ掻くことで破れてただれます。
さらに水疱の中や、ただれた患部から染み出た液体に触れてから身体の他の部位に触ることで、感染部位がどんどん拡大していきます。
とびひの多くはこちらのタイプで、夏に乳幼児・小児に多発し、集団感染となるケースもあります。まれに大人が感染することもあります。

痂皮性膿痂疹の場合

痂皮性膿痂疹はかさぶたができることが主症状で、赤く腫れたところに膿疱(膿がたまった水ぶくれ)ができ、破れて乾燥した後にかさぶたになります。
水疱性膿痂疹と比べて発生頻度は少ないですが、炎症が強く現れやすく、強い痛みや発熱、のどの痛み、リンパ節の腫れなどの症状を伴うことがあります。
夏に子どもがかかりやすい水疱性膿痂疹に対して、痂皮性膿痂疹は年間を通して発生し、幅広い年代にみられることが特徴で、小児よりも大人の方が多く報告されています。
また、アトピー性皮膚炎の人がなりやすいといわれています。

とびひの主な原因

とびひはあせもや湿疹・傷口などから細菌が入り込み、増殖することで感染します。
原因となる細菌は水疱性膿痂疹と痂皮性膿痂疹とで異なり、前者は主に黄色ブドウ球菌、後者は主にA群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)です。
どちらも人間の皮膚に棲みついている常在菌で、決して特別な細菌ではありません。
傷口や皮膚のただれ、アトピー性皮膚炎などによって皮膚のバリア機能が低下している場合、とびひを引き起こします。
皮膚のバリア機能を高めるためにも、日頃から肌荒れをしっかりケアすることが大切です。

とびひの感染経路

とびひの主な感染経路は接触感染です。
患部などの感染源に触れたり、病気のもととなる細菌やウイルスなどに汚染された場所に触れたりすることで感染します。

感染力が強い

とびひは感染力が強く、適切に対処しないと火事が「飛び火」していくように全身のあちこちに症状が広がってしまいます。
具体的にどのようにしてとびひが拡大するのでしょうか。

皮膚を掻きむしった傷口から感染

最初は傷口に触れたり、湿疹やあせも・虫刺されなどを引っ掻いたりすることで皮膚から細菌が入り込んで増殖し、感染します。
さらに、とびひによる水疱や膿疱の中には非常に多くの病原菌が含まれています。
水疱や膿疱が破れてあふれた液体やただれた患部、かさぶたから染み出た体液が患部周辺に水疱を増やしていくのです。
これらの液体を触った手で別の部位に触れてしまうことで、離れた部位にも広がっていきます。

鼻の周囲から感染

加えて注意すべきなのが、鼻の穴の入り口です。
鼻の中には水疱性膿痂疹の原因となる黄色ブドウ球菌が多く存在します。
鼻の穴の周辺をいじったり、引っ搔いたりして傷ができてしまうと、ここから発症してしまうことがあります。
鼻の穴に指を入れることが癖になっている子どもについては、必要以上に鼻に触れないよう、日頃から保護者が注意することが必要です。

タオルや衣類、プールを介して感染

そのほかに注意しなければならないのが、タオルや衣類です。
患部から染み出た液体などに触れたタオル・衣類を介して、他者にとびひを伝染させてしまう可能性があります。
タオルや衣類は他の人と共有しないようにしましょう。
プールの水を媒介してとびひがうつることはありません。
しかしプールに入ることで症状が悪化したり、プール内で他の人に接触してうつしたりしてしまう恐れがあります。
とびひが完治するまではプールは休むようにしましょう。

学校に出席する場合の注意点

とびひになってしまった場合でも、必ずしも学校や幼稚園・保育園を欠席する必要はありません。
しかし患部が広範囲に広がっている場合は、無理せずに休ませるのが適切です。
医師や学校の先生などと相談し、指示を仰ぎましょう。
出席する場合は患部を保護するため、また患部から他の部位や他者に触れて感染が広がることを防ぐためにも、ガーゼで覆うなどの対策を行いましょう。

主な潜伏期間

潜伏期間は、細菌の量や傷の状態によって異なりますが、通常2~10日ほどとされています。
またこれよりも長期化する場合もあります。

とびひの治療法

とびひになってしまった場合、原因となる細菌を退治するため、抗菌剤(抗生物質)による治療を中心に行います。 症状が少し良くなったからといって、自己判断で薬の使用をやめてしまうと、残った菌によって再発する可能性があります。
医師の判断に従い、最後まで治療を続けましょう。
それぞれの治療薬は、症状の進行状況によって次のように用います。
 

抗菌薬入り外用薬の使用

症状がごく軽い場合は抗菌剤が含まれる外用薬(塗り薬)のみで治療を行います。
 

抗菌薬の内服

患部が広範囲にわたる場合や複数の部位で発生している場合、発熱など皮膚以外の症状がみられる場合、外用薬と並行して抗菌薬を内服します。
水疱性膿痂疹の場合は、黄色ブドウ球菌に効果があるセフェム系抗菌薬を用います。
ただし通常用いる抗菌薬に耐性がある菌(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌:MRSA)に感染するケースも増えており、薬の効果がでるかを確認する感受性検査を行うことがあります。
痂皮性膿痂疹の場合、溶連菌に効果が出やすいペニシリン系抗菌薬が適しています。

抗ヒスタミン薬を服用

かゆみが強い場合は、抗菌薬に加えて抗ヒスタミン薬の内服薬・外用薬を用いてかゆみを抑えます。

とびひの予防法

感染力が強いとびひを防ぐためには、適切な予防策をしっかりと講じることが大切です。
有効な対策について、それぞれ見てみましょう。

皮膚を清潔に保ち傷つけない

まずは、皮膚を清潔に保つことが重要です。
特に夏場は汗をかきやすく、細菌が繁殖しやすいほか、細菌の侵入口となるあせもや湿疹ができやすくなります。
少なくとも1日1度はシャワーを浴びて身体をよく洗い、清潔な状態を保ちましょう。
とびひになった場合も、患部を洗って清潔に保つようにします。
石けんをよく泡立て、患部を直接こすらずに泡でやさしく洗いましょう。
発熱していなければお風呂に入っても問題ありませんが、湯船にはつからず、シャワーのみで済ませます。
兄弟姉妹がいる場合は、念のため最後に入ると安心です。
また手指には細菌が多く付着しているため、手洗いをしっかり行うことも大切です。
特に患部に触れた手指から他の部位に感染が広がることを防ぐため、患部に触れた後は手を念入りに洗うようにしましょう。

爪を伸ばさない

爪を長く伸ばすと、爪の間に細菌が繁殖して不衛生なだけでなく、引っ掻き傷ができやすくなってしまいます。
また湿疹や虫刺されなどによるかゆみで皮膚を掻きむしらないようにするためにも、爪を短く切ることが大切です。

肌荒れ・虫刺されを防ぐ

アトピー性皮膚炎や肌荒れなどによって皮膚のバリア機能が低下した状態だと、普段は害のない細菌でも感染症を引き起こす可能性があります。
バリア機能を正常に動かして細菌から皮膚を保護するために、日頃から肌荒れ・乾燥などのケアを怠らないようにすることが大切です。
また、肌を掻く原因となる虫刺されを予防しましょう。
大人よりも体温が高い子どもは蚊に刺されやすい傾向にあります。
外に出かけるときは肌の露出を控えたり、虫よけスプレーを使用したりすることで虫を寄せ付けないようにしましょう。
家の中では蚊の侵入を防ぐために網戸を閉めること、設置型や吊り下げ型の虫よけ剤を使うことなどが効果的です。

とびひを疑う受診目安

とびひに感染したにもかかわらず放置していると、容易に全身に広がってしまう可能性があります。
水疱ができたなど、感染が疑われるような症状があれば、感染部位が広範囲に及ぶ前に皮膚科や小児科を受診するようにしましょう。

合併症も要注意

基本的に、とびひでみられるのは皮膚症状のみで、短期間で治ることがほとんどです。
しかしごくまれに、適切な治療せずに放置してしまった場合などはブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)や腎障害など、全身症状を伴う合併症を併発することがあります。
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)は、黄色ブドウ球菌が作り出す毒素が全身に広がることで起きる疾患です。
発熱とともに全身に赤みや水ぶくれができてやけどのようになり、簡単に皮がむけてしまいます。
乳幼児に発生しやすく入院治療が必要になりますが、早期に抗生物質を用いて治療することで回復します。
溶連菌によるとびひの場合、皮膚症状が治まった後に腎障害がまれに現れることがあります。
とびひが治った後も数週間は通院を継続し、尿たんぱくなどを検査してもらうと良いでしょう。

まとめ

とびひは虫刺されや湿疹・あせもなどを掻きむしり、そこから細菌が入ることで感染する皮膚疾患です。
患部や破れた水ぶくれの中身に触れることで、身体の他の部位や、他者に感染させてしまいます。
夏は汗をかきやすく、細菌が繁殖するのにはうってつけの環境です。
お風呂や手洗いなどによって皮膚や手指を清潔に保ち、とびひの予防に取り組みましょう。
また、とびひに感染した疑いがある場合は速やかに医療機関を受診し、悪化する前に治療を開始するようにしましょう。

こちらの記事の監修医師

天下茶屋あみ皮フ科クリニック

山田貴博 先生

〇病院名 :天下茶屋 あみ皮フ科クリニック 〇医師  :山田貴博 〇アクセス:大阪市西成区岸里1−1−4 〇診療科 :皮膚科 〇経歴:名古屋市立大学医学部卒 卒業後は大阪大学大学院医学系研究科 神経細胞生物学講座で基礎医学研究に従事。 NTT西日本大阪病院、阪南中央病院で研修後、阪南中央病院皮膚科に勤務。

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    「天下茶屋あみ皮フ科クリニック」は、南海線・大阪メトロ堺筋線の天下茶屋駅より徒歩1分にあります。駅に隣接したモール内にあるのでとても通いやすく、治療が可能な項目は一般皮膚科をはじめ、小児皮膚科、さらには巻き爪やAGA、シミやほくろ、ニキビなどの美容診療にも力を入れ幅広く対応しています。こちらの院長は「みなさんにとって、肌のことを安心して相談できる友のような存在でありたい」と2017年の開業以来、男女問わず幅広い年代の肌のお悩みと向き合っています。さまざまなメディアに掲載の実績もあり、治療法に関する丁寧な説明も評判です。こちらには女性医師も在籍しているので、病院の苦手な小さなお子様でも安心です。

     
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