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最終更新日:2022年4月6日

ふいくしょう不育症

こちらの記事の監修医師
平野翔大

概要

妊娠はするものの、流産や死産を繰り返して、生児を得ることができない状態を不育症といいます。そもそも流産とは、妊娠の早い時期(妊娠22週)未満におなかの赤ちゃん(胎児)が亡くなってしまうことをいいます。流産が2回続いた場合を反復流産といい、2~5%程度の妊婦で起き、3回以上は習慣流産といい、1%程度の妊婦で起きます。女性の年齢にもよりますが、妊娠の約15%は流産になり、1人目を出産した後に不育症になる場合もあります。原因については未だはっきりとしたことは分かっていません。

原因

不育症の多くは原因不明ではありますが、発症しやすくなるリスク因子は報告されており、抗リン脂質抗体症候群、子宮形態異常、夫婦染色体構造異常、胎児染色体数的異常が大きな原因として存在するのに加え、流産のリスク因子としては内分泌異常、血液凝固異常、年齢、喫煙、アルコール摂取、過度のカフェイン摂取などが知られています。年齢は不育症に大きく影響しており、女性は35歳以上になると流産する確率が高くなり、40歳で妊娠した場合には流産率は40~50%以上、45歳くらいでは90%以上になるともいわれています。その他にも精神的なストレスや過労なども不育症の原因となる可能性があります。

症状

妊娠は成立するものの胎児が育たず、流産を繰り返してしまう事自体を不育症と呼びます。自然流産の症状としては出血などが見られる事もありますが、全く出血などが生じないまま妊婦健診で流産と診断されることもあります。

検査・診断

不育症の明らかな原因は分かっておりませんが、流産を繰り返す場合は現時点で明らかになっているリスク因子を調べる検査を行います。問診などで生活習慣(喫煙の有無、アルコール、カフェインなど)を調査し、超音波検査やMRIなどの画像検査・子宮鏡検査を行って子宮そのものの形態を確認する事もあります。また、夫婦や胎児の染色体検査が行われることもあります。染色体検査を行う場合は、その結果に関する遺伝カウンセリングも合わせて実施されます。血液検査では抗リン脂質抗体を調べたり、感染症や甲状腺ホルモンの異常や糖尿病など、内分泌系の検査を行う場合もあります。

治療

禁煙などの生活習慣の改善はもちろんのこと、不育症のリスク因子が見つかった場合には、リスク因子に応じた治療を行います。抗リン脂質抗体症候群や糖尿病、甲状腺疾患などがある場合には、疾患の治療を行うことで不育症の原因を取り除くことができる可能性もあります。また子宮の形態に原因がある場合には、手術などの治療が必要になる場合もあります。必ず効果がある方法は現時点では見つかっておらず、それぞれの夫婦の年齢や状態、検査結果に応じて様々な選択肢があります。不育症は原因不明である事も多く、流産を繰り返す事は母体の心身に大きな負荷を与えます。産婦人科などで適切なカウンセリングを受けつつ、方針などについて相談していくのが重要になります。

予防/治療後の注意

不育症は原因不明であることも多く、明確な治療方法が存在しない場合もあります。ストレスが関わる可能性もありますが、何回も流産する事自体が強いストレスであり、不育症の女性には大きな負担があります。場合によっては不育症自体の治療や検査のみでなく、メンタルケアの介入が重要になることもあります。生活習慣の改善や肥満の改善など、健康的なライフスタイルを心がけることは重要ですが、確実な手段はないことを含め、様々な手段を夫婦・医療者と相談できる環境があることが望ましいです。

こちらの記事の監修医師

平野翔大

〇診療科 :産婦人科医

〇肩書き:医師(産婦人科・睡眠医療)、産業医、医療ライター
〇経歴:慶應義塾大学医学部卒業。産婦人科医として総合病院に勤務後、フリーランスとして産婦人科・睡眠医療・産業保健に従事しつつ、医療ライター・起業家として活動中。
〇資格:AFP(日本FP協会認定)、医療経営士3級

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