発達障害

最終更新日:2021年10月5日

はったつしょうがい発達障害

発達障害

まとめ

生まれつき脳の発達に障害があり、さまざまな症状がみられる。幼児期から症状がみられ、対人関係やコミュニケーションの問題、落ち着きのなさ、仕事や家事をこなせないなど、さまざまな症状がみられる。その特性により、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、チック障害、吃音(症)などに分けられ、同時に複数の発達障害がみられることもある。発達障害は個人差が大きく、個々の症状に合わせた支援や治療が重要である。

この病気の原因

何らかの要因で先天的に脳の一部の機能障害が原因となるが、その要因や発症メカニズムなどは解明されておらず、原因不明のことが多い。発症原因のひとつに、胎児期の風疹感染などの感染症や遺伝子異常の影響がいわれる。症状の顕在化には環境要因も加わるが、養育方法が正しくない、愛情不足と決めつけるのは誤りである。

主な症状

発達障害の症状には個人差があり、その種類は多岐にわたる。自閉スペクトラム症は1歳過ぎから症状があり、言語・発達の遅れ、コミュニケーション障害、対人関係・社会性の障害、興味・関心や活動の偏りがみられる。注意欠陥・多動性障害は7歳頃までに症状が現われ、年齢にそぐわない多動・多弁、衝動的で不注意な言動が目立つ。学習障害では知的発達に問題はないが、特定の分野に対して困難がみられる。「読む」「書く」「計算する」「話す」など、特定の学習に難しさを覚えるが、学習が始まる小学生になって気付かれることが多い。また、同時に複数の発達障害がみられることも多い。

検査/診断の方法

発達障害は未解明の分野が多く、明確な診断基準はない。面談、チェックリスト、脳波などの生理学的検査、認知・知能などの心理検査などを行い、総合的に診断する。診断基準として、アメリカ精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル「DSM-5」、世界保健機関(WHO)の「ICD-10」(『国際疾病分類』第10版)などが用いられる。

主な治療方法

発達障害の完治は難しく、保護者や家族などの周囲の人間が協力して、本人が社会生活を過ごしやすくなるよう適切に接し、生活環境を整えるなどのサポートが重要である。治療には、特性に応じた療育や薬物療法などを行う。自閉スペクトラム症では、コミュニケーション能力や適応力の発達を促進する療育の早期開始が重要となる。注意欠陥・多動性障害では、脳内ドーパミンやノルアドレナリンの伝達を強化する薬などの薬物療法を行う。学習障害では、苦手分野の克服は症状悪化につながるため、個々の状況に応じて安心して社会生活が送れるようにサポートする。

治療後に注意すべき点/予防対策

患者本人やその家族は、発達障害の症状に向き合い、一生付き合う必要がある。周囲の人間が患者の特性をよく理解して適切に本人を支援する必要がある。発達障害の子は、思春期にうつ傾向などの新たな症状が現れることがあり、日頃から本人の様子を観察し、必要に応じて医療機関を受診して症状の悪化を防ぐ。

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