オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2021年10月12日

がんけんけいれん眼瞼痙攣

眼瞼痙攣

まとめ

眼瞼痙攣は、まぶたの開閉をする筋肉の眼輪筋が、何らかの原因により本人の意思と関係なくけいれん(収縮)し、まばたきが制御できなくなる。両側のまぶたに症状がみられ、まばたきが増え、目を閉じた状態になることがある。放置すると進行し、完治しにくい。40歳代以上の女性に多く、男性の約2.5倍の発症率である。自覚症状は眩しい、目の乾き、目を開いた状態がつらい、などでまぶたの運動障害のほか、感覚過敏がみられる。目がまったく開けられないほどの重症例は少数だが、見た目ではわかりづらい軽症例を含め、日本には数十万人の発症者が推定される。

この病気の原因

原因不明だが、何らかの原因による神経の伝達異常と考えられる。安定剤、睡眠導入剤、抗精神薬の副作用による発症例も報告されている。軽症の場合は、ストレス、疲労など精神的な原因があるとされる。

主な症状

初期症状は、まぶたのけいれん、まばたきの増加、光が眩しい、目の異物感、目の乾きなどがみられる。軽症、中等症にかかわらず、これらの症状のため集中できないなどの不快感が起こりやすい。進行するとまぶたを開けるのが困難となり、歩行中の人にぶつかる、自動車や自転車を運転中に事故を起こすことがある。さらに進行するとまぶたを全く開けられず、失明に近い状態に悪化する。症状によっては頬や口元までけいれんがみられ、目の乾燥、頭痛、耳鳴り、抑うつの症状がみられる人もいる。日常生活に大きな支障があり、症状に悩む人が多い。

検査/診断の方法

問診にて、自力でまぶたを開閉可能か、まばたきの回数、けいれんにより眉間の深いしわが見られるかなど、特徴的な症状の有無を確認する。まばたきを素早く繰り返すテストや、目を強く閉じた後に開ける動作を繰り返すテストを行う。眼輪筋の不随意けいれんを調べるため、筋電図検査を行うことがある。また、ポジトロンCTによる脳糖代謝の測定検査を行い、眼瞼けいれんに特有の大脳基底核、視床、脳幹部の異常を確認する。顔面けいれんやドライアイなど類似した症状のみられる疾患があり、慎重に鑑別診断を行う。

主な治療方法

根本的治療法はなく、症状を和らげる対症療法が主体となる。眼輪筋などの目の周囲の筋肉にボツリヌス毒素を注射し、症状を抑える治療を行う。ボツリヌス毒素注射法は保険適用があり、2~4ヵ月効果が持続し、その後は再び治療の必要がある。抗けいれん薬、抗コリン薬、抗不安薬、抗痙縮薬(筋弛緩薬)などの薬物療法が補助的に行われる。まぶたを持ち上げるクラッチメガネの使用、遮光眼鏡をかけると症状改善がみられる。これらの治療で効果がない場合は、手術を検討する。まぶたの余分な皮膚を切除し、たるみを解消し、まぶたを持ち上げる眼瞼皮膚切除、けいれんの原因である眼輪筋を切除する眼輪筋切除術を行う。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療に適した診療科目

神経内科 形成外科 眼科

神経内科、形成外科、眼科のおすすめクリニック