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最終更新日:2022年4月13日

ふあんしょうがい不安障害

こちらの記事の監修医師
つきじ心のクリニック
榊原 聡

概要

不安障害とは、何か特定の行動をする際に大きな「不安」や「緊張」を感じてしまう状態であり、それによって日常生活に何らかの制限がかかってしまう精神的な疾患のことを指します。不安を感じる事自体は正常なことであり、全く問題ではありません。むしろ不安を感じるということは、危険やリスクを未然に防ぐためには非常に重要な能力といえます。しかし、漠然とした不安が大きくなりすぎて、日常生活に影響が出てしまっている状態には問題があります。例えば、高い場所から下を見下ろした際に感じる「不安」や「緊張感」というのは通常の感情ですが、その感情が「家の中から外を見るだけで感じる」という場合には不安障害の可能性があります。家の外に出るのが怖くて怖くてたまらない、まるでバンジージャンプを飛ぶときのように足がすくんで動かない、といった状態です。不安障害には、パニック障害や社会不安障害、強迫性障害など様々なものがありますが、これらを総称して不安障害と呼びます。患者さん本人にしか分からないような「不安」を訴えることも多いため、サポートする人たちはそれらをしっかりと理解しようとすることが重要であるといえます。

原因

不安障害には、パニック障害、全般性不安障害、社交不安障害など、さまざまなものが含まれており、不安や緊張感の感じ方などは異なります。発症の原因も明確にすることは難しく、ストレスやトラウマ、もともとの気質などが作用して発症すると考えられています。また、脳内物質のセロトニンなどの影響が考えられており、治療薬としてはセロトニンの量を調節するためのSSRIなどが使用されることがあります。

症状

一般的な不安障害の症状は、その名の通り「不安」です。不安を感じること自体は問題となる症状ではなく、不安によって日常生活に支障をきたした状態になると、精神的な症状として考えられます。日常的な行動や一般的には不安を感じる必要のない状況下で大きな不安を感じてしまい、身動きができない(何も手がつけられない)状況になってしまう場合に不安障害と診断されます。不安が大きくなることでその不安から逃れようとするようになり、対人関係や日常生活、外出、特定の行動などができなくなってしまいます。不安が強くなるパニック発作などを経験することで、恐ろしい発作を起こしたくないという恐怖心から、更に行動制限が強くなってしまうという悪循環が生じるようになります。

検査・診断

不安障害の検査では、問診や病歴、投薬歴(治療歴)などの確認を行います。必要に応じて過去からの生活環境や性格、直近のストレスの状況などを確認します。聞き取りによって患者さんがトラウマ的な記憶で不安定になる場合もあるため、問診は慎重に行う必要があります。場合によっては、甲状腺疾患などの影響によって不安障害を発症していることもあるため、必要に応じて検査を追加していきます。

治療

不安障害の治療は大きく分けて、薬物療法と認知行動療法に分けられます。薬物療法では、抗不安薬や抗うつ薬、漢方薬などを組み合わせながら不安を取り除く治療を行います。抗うつ薬としては主にSSRIが使用されます。認知行動療法としては、患者さん自身が病気のことを理解し、不安を客観的に捉えられるようになることで、特定の行動に対して不安を感じなくする(不安を感じても足がすくまないようにする)ようにトレーニングを行います。日常生活の様々な状況下で不安を感じるため、一人ひとりの患者さんによって治療方法は異なります。認知行動療法と薬物療法を組み合わせることで、たとえ不安を感じても日常生活が問題なく行えるようにするのが治療の目的となります。

予防/治療後の注意

不安を感じることは、人間が持つ生きるために必要な能力といえます。不安を感じることで未来を予測して危険を未然に回避することができます。しかし、過度な不安によって日常生活に支障をきたしてしまった状態であれば、医学的な介入が必要になることがあります。不安障害の発症には個性や性格なども関わっていますので、患者さん自身が自分のことをしっかりと理解することも大切です。

こちらの記事の監修医師

つきじ心のクリニック

榊原 聡

【経歴】
千葉県出身 茨城県育ち
旭川医科大学医学部卒業(1994年)
北海道大学附属病院精神科勤務(1994-95年、1998-2002年)
北海道大学大学院医学研究科卒業(2002年)
北海道立向陽ヶ丘病院(網走1995-97年)
札幌花園病院(1997-98年)
国立十勝療養所(2002-03年)
国立国際医療センター精神科(2003-04年)
国境なき医師団(2004年:パレスチナ自治区、新潟中越地震にて活動)
札幌トロイカ病院精神科副院長(2004-11年)
東京都立松沢病院精神科医長(2011-17年)
つきじ心のクリニック院長(2017年)
鑑定経験は計61件
起訴前鑑定27件、公判鑑定17件、簡易鑑定13件、医療観察法鑑定4件(2021年5月現在)

【資格・所属学会】
精神保健指定医
精神科専門医・指導医
医学博士
日本医師会認定産業医
学会認定精神鑑定医
国境なき医師団海外派遣医師
日本精神神経学会
日本睡眠学会
日本司法精神医学会

治療に適した診療科目

心療内科 精神科

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