自閉症

最終更新日:2021年10月5日

じへいしょう自閉症

自閉症

まとめ

自閉症では先天性の原因により、対人関係の特異性やコミュニケーションの質的の障害などがみられる。自閉症は「社会性」「社会的コミュニケーション」「社会的イマジネーション」の各分野において質的な偏りのある障害であると英国の児童精神科医ローナ・ウイングは定義している。「自閉症」の症状の程度は幅広く、境界を明確に区切ることは難しい。自閉症に類似した傾向は幅広くみられることから「自閉症スペクトラム」とも呼ばれる。

この病気の原因

自閉症の原因は明らかではないが、遺伝的研究により先天的な脳機能の違いが原因と考えられる。自閉症は知能指数が平均より高い人・知的障害がほとんどみられない人・重度の知的障害を合併する人など、さまざまな状態の人に現れる。従来は自閉症のほか、知的障害を合併する人が多いとされていたが、最近では自閉症がより広範囲に認知され早期発見が進んでいるため、知的障害を伴わない自閉症患者の割合が増加傾向にある。

主な症状

自閉症には同年代の他者との交流が難しい特性がみられる。幼児期には人より物への興味が強く、他者への無関心がみられる。また、社会的場面におけるコミュニケーション方法が独特であり、専門用語や四文字熟語の意味を熟知せず使用する、発話時の音程や抑揚に偏りがみられることがある。その他、話したいことを一方的に話し続ける、相手の言葉をおうむ返しのように繰り返すなど、偏ったコミュニケーションをとることがある。目に見えない物の共有は苦手な一方で、実物や文字などの情報があると他者とイメージを共有しやすい傾向にある。

検査/診断の方法

自閉症は症状からの診断を基本とする。自閉症は行動面で特徴が現れるため、数値による指標が存在しない。問診、遊ぶ様子の観察などで現れる症状の種類や程度を判断する。自閉症のチェックシートはあくまで自閉症のスクリーニング検査として使用され、その結果のみでは診断されない。

主な治療方法

自閉症を含む発達障害への対応は、その人の特性を理解し、生活環境の調整を最優先事項とする。家庭や学校で著しい適応困難がみられ、自身や他者に身体的危険の恐れがある場合は薬物治療を行うこともある。環境理解がよくない状況下では、物事の見通しが立たず常に不安な状態で、苛立ちやパニックを引き起こすこともある。コミュニケーション障害により被害感情が生じて乱暴な言動・衝動性がみられることもあり、行動をとった背景にある環境の改善が必要になる。

治療後に注意すべき点/予防対策

子どもが自閉症と診断されたとき、親は子どもの発達を「間違っている」と決めつけずに、子どものとる行動に肯定的な意味を見出す必要がある。年齢に相応しい行動ができない子どもを否定せず、個性のある発達を肯定的に受け止める姿勢が大切である。

初診に適した診療科目

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