手足口病

最終更新日:2021年10月5日

てあしくちびょう手足口病

手足口病

まとめ

手足口病は夏季に流行するウイルス性の感染症で7月にピークを迎える。感染者のほとんどは小児で、5歳未満が8割以上である。ウイルス感染して口腔内や手足に水疱(水膨れ)ができる。手足口病を引き起こすウイルスは複数あり、エンテロウイルス、コクサッキーウイルスなどが代表的である。手足口病に罹ると感染したウイルスに対する免疫はできるが、他のウイルスには免疫がなく、繰り返し罹患することがある。まれに、無菌性髄膜炎、脳炎、心筋炎、肺水腫、ギラン・バレー症候群など重篤な合併症を引き起こす場合がある。

この病気の原因

手足口病はウイルスへの感染を原因として発症する。原因となるウイルスは複数あり、エンテロウイルスとコクサッキーウイルスが代表的である。ウイルスはノンエンベロープウイルスともいわれ、アルコール消毒剤や熱に強いのが特徴である。主要な感染経路は飛沫感染、接触感染、経口感染の3つである。飛沫感染は感染者のくしゃみや咳で空気中に飛散したウイルスを吸い込み感染する。接触感染は感染者が触れたドアノブやスイッチに触れた手で口や鼻を触り、体内にウイルスを取り込み感染する。経口感染は感染者の乾燥した便の粒子を吸い込んだり、おむつを替えた後十分手を洗わず顔などを触り感染する。ウイルスは感染力が強く、数年に一度、乳幼児の間で大流行がみられる。

主な症状

3~6日間の潜伏期を経て、主に口腔内、手の平、足の裏に赤い発疹ができるが、手足の甲、指の間、膝、肘やお尻にできることもある。手足にできる発疹は痛みや痒みがある。発疹は水膨れのような形状で、大きさは数ミリ程度である。38℃以下の微熱が出ることもある。発疹はかさぶたにはならず、3~7日で消失し始め、1週間程度で完全消失する。口腔内の発疹がつぶれた後の口内炎は痛みを伴うため、患者は食事や水分を摂りたがらなくなる。意識障害などで明らかにぐったりしていたり、嘔吐を繰り返す場合は、重篤な合併症の可能性がある。

検査/診断の方法

手足口病は基本的に症状を診て診断する。診断時の検査は必須ではなく、症状と流行状況を考慮して診断される。発疹の性状、発疹のある箇所が診断に重要である。病原診断としてウイルス分離や検出が重要となる。必要に応じ、補助的な診断として、喉や血液、便中のウイルス検査を行う。まれに合併症を引き起こす可能性があるため、早期診断が望ましい。

主な治療方法

根治療法や特効薬はみつかっていない。基本的には軽症の疾患であり、経過観察を行う。痛みや痒みを伴う発疹などの症状が強い場合は、抗ヒスタミン薬の軟膏にて対症療法を行う。また口内炎の痛みが強い場合は鎮痛剤で痛みを和らげたり、粘膜保護剤の軟膏にて治療する。薄味でやわらかく刺激の少ない食物を与え、こまめに水分補給を行い、水分不足に注意する。オレンジジュースなどの酸味刺激の強い飲物は避ける。食事・水分を十分に摂れず脱水症状のおそれがあるときは点滴治療を行う。ステロイド剤の使用で手足口病の症状悪化を誘発する場合があるので、注意する。

治療後に注意すべき点/予防対策

完全な予防は困難だが、感染経路を把握して感染予防に努めることが大切である。しっかりマスクを装着すると飛沫感染を予防できる。こまめなうがい、手洗いはもちろん、アルコール消毒も予防効果がある。感染者とタオルを共有しない、食器、テーブル、おもちゃなどの消毒も大切である。感染後、症状が収まった後も数週間は便中にウイルスが存在するため、おむつの取り扱いには十分注意する。

初診に適した診療科目

感染症内科 小児科 皮膚科

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