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最終更新日:2023年2月21日

どうぶつあれるぎー動物アレルギー

こちらの記事の監修医師
グローバルヘルスケアクリニック
水野 泰孝

概要

動物アレルギーは動物のフケ・毛・羽毛・唾液・尿・糞などに対するアレルギーです。アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息などのアトピー性疾患や、まれには過敏性肺臓炎をおこします。動物の毛・ダニなどに対するIgE抗体や皮内テストを検査し診断します。そして、抗アレルギー薬、副腎皮質ステロイドを中心とした薬物治療をおこないます。動物アレルギーの予防は、原因となる動物を手放すことです。どうしても手放せないときには、頻回に動物の身体を洗うことで予防効果があります。それから、動物のフケや毛が床などに付着するため、ていねいに掃除してください。

原因

アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息などのアトピー性疾患は、動物の毛などに対するⅠ型アレルギー反応が原因です。過敏性肺臓炎は、小鳥の糞などに対するⅢ型、Ⅳ型アレルギー反応が原因。アレルギー反応は、動物フケなどが体内に入ったときに身体を守るために働く免疫反応が過剰に働くことでおこります。動物アレルギーは遺伝的な要因と環境的な要因が関係している病気。家族にアレルギー性の病気がみられれば動物アレルギーがおこりやすくなります。また、原因となる動物に触れる機会が増えるほど動物アレルギーのリスクが高まります。原因となる動物は犬・猫などさまざまです。犬を飼っていて人にアレルギー反応が出た場合、犬をよそに預けると症状が軽くなり、犬が戻ってくると症状が悪くなる場合は動物(犬)アレルギーの可能性があります。猫の皮脂腺・唾液は乾燥すると空気中に飛散し、室内に付着してアレルギーの原因となりえます。

症状

アレルギー性鼻炎により、くしゃみ・鼻水・鼻づまり、アレルギー性結膜炎により目のかゆみ・充血・涙、気管支喘息により喘鳴・呼吸困難、アトピー性皮膚炎によりかゆみ・湿疹などの症状がみられます。まれですが、過敏性肺臓炎により咳・呼吸困難をみることもあります。また、まれにアナフィラキシーという重篤なアレルギー反応が生じることもあるので要注意です。

検査・診断

動物を飼っている人が鼻炎・結膜炎・喘息・皮膚炎などをおこした場合は動物アレルギーを疑います。そして血液検査で原因と考えられる動物の毛・ダニなどに対するIgE抗体を調べます。また、動物の成分を皮膚で反応させる皮膚テストで検査するのもよいでしょう。小鳥を飼っている人が肺炎をおこした場合は過敏性肺臓炎を疑います。この場合は血液検査で小鳥に対するIgG抗体を調べます。

治療

鼻炎・結膜炎・喘息に対しては抗アレルギー薬、副腎皮質ステロイドを中心とした薬物治療をおこないます。動物の毛などに身体を慣れさせる減感作療法は一般的にはおこなわれません。過敏性肺臓炎は、原因との隔離のため入院治療すれば大抵すぐに治りますが、症状が強い場合は副腎皮質ステロイドなどで治療します。

予防/治療後の注意

動物アレルギーの予防は、原因となる動物を手放すことです。どうしても手放せないときには、頻回に動物の身体を洗うことで予防効果があります。ただし、猫はお風呂が嫌いなため身体を洗うのが困難です。また、猫は自分の身体をなめる習慣があり、身体を洗ってやっても効果が薄れてしまうのも欠点です。それから、動物のフケや毛が床などに付着するため、ていねいに掃除してください。空気清浄器も効果があります。さらに、ネズミなどに指をかまれることでアナフィラキシーをおこすことがあるため注意が必要です。

こちらの記事の監修医師

グローバルヘルスケアクリニック

水野 泰孝

〇診療科:内科・感染症内科・小児科・アレルギー科・トラベルクリニック

【学歴 】
私立駒場東邦中・高等学校(1982-1988)
昭和大学医学部医学科(1988-1994)
東京慈恵会医科大学大学院医学研究科(熱帯医学専攻)(1998-2003)
長崎大学熱帯医学研究所(1999)
(Diploma in Tropical Medicine)
タイ王国マヒドン大学熱帯医学部(2001)
(Diploma in Tropical Medicine & Hygiene; DTM&H)
バングラデシュ国下痢症疾患研究所(2002)
(Workshop on Emerging and Re-emerging pathogens)
連合王国ロンドン大学公衆衛生・熱帯医学部(2005)
(Travel Medicine Short Course)

【職歴】
東京慈恵会医科大学付属病院 臨床研修医(1994-1996)
東京慈恵会医科大学付属柏病院・第三病院 小児科助教(1996-1998)
東京慈恵会医科大学付属病院 感染制御部 診療医員(2003-2004)
国立国際医療センター(現:国際医療研究センター)国際医療協力局 厚生労働技官(2004-2005)
国立国際医療センター病院 国際疾病センター(現:国際感染症センター)厚生労働技官(2005-2010)
外務省 在ベトナム日本国大使館 一等書記官兼医務官(厚生労働省より出向)(2007-2009)
国際協力機構(JICA)感染症顧問医(2009-2017)
厚生労働省羽田空港検疫所 非常勤医師(2011-2019)
東京医科大学病院 感染制御部・渡航者医療センター 准教授(2010-2018)
東京医科大学病院 感染制御部 部長(2013-2015)
東京医科大学病院 感染症科 診療科長(2013-2015)
東京医科大学病院 国際診療部 部長(2016-2018)
一般病院・診療所 非常勤医師(2017-2019) 東京都(杉並区、新宿区、葛飾区、世田谷区、千代田区、調布市)、神奈川県(横浜市、川崎市)、千葉県(松戸市、流山市)、埼玉県(所沢市、三郷市、蕨市、羽生市、吉川市、上尾市)、栃木県(真岡市)、群馬県(渋川市)、茨城県(古河市)、山形県(庄内町)、岩手県(奥州市)、北海道(旭川市、釧路市、月形町、江差町)、熊本県(天草市)

【役職】
日本感染症学会評議員
日本熱帯医学会評議員
日本化学療法学会評議員
日本渡航医学会評議員
日本臨床寄生虫学会評議員
日本小児科医会国際委員長
国際協力機構海外協力隊派遣前訓練 感染症講師
株式会社 わらべや日洋ホールディングス釧路工場 嘱託産業医
株式会社JM 嘱託産業医
社会福祉法人ちとせ交友会 嘱託医
株式会社 電通 感染症対策アドバイザー
東京都三鷹市 感染症対策アドバイザー
認定資格
日本感染症学会認定感染症専門医・指導医
日本小児科学会認定小児科専門医・指導医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本医師会認定産業医
日本感染症学会推薦インフェクションコントロールドクター(ICD)
身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)
国際渡航医学会認定医(CTH® )
米国熱帯医学会認定医(CTropMed® )
一般旅行業務取扱管理者
PADIスクーバダイビングインストラクター(OWSI)
日本臨床内科医会認定医(~2013)日本人間ドック学会認定医(~2014)日本温泉気候物理医学会温泉療法医(~2015)日本化学療法学会抗菌化学療法指導医(~2017)