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外傷性肩関節脱臼

最終更新日:2021年10月8日

がいしょうせいかたかんせつだっきゅう外傷性肩関節脱臼

外傷性肩関節脱臼

まとめ

関節の中で最も可動域が大きい肩関節は、骨による構造が浅い。関節を囲む袋状の膜の関節包や、肩関節を安定させ衝撃を吸収する繊維性軟骨の関節唇などで肩関節の周囲が補強されているが、外れやすい関節のひとつである。外傷性肩関節脱臼は、肩の関節のかみ合わせがずれ、激痛で動かせない「肩が外れた」状態で、上腕骨の骨折を伴うことがある。再発しやすく、初めて脱臼した年齢が20歳以下の場合、その後脱臼を繰り返す反復性肩関節脱臼となる確率は8割である。

この病気の原因

外傷性肩関節脱臼は、肩関節が外部からの強い力で外転(上方に回す)・伸展(伸ばす)・外旋(外側へひねる)することで、肩甲骨に連結していた上腕骨頭が関節の外に押し出されて生じる。ラグビー、アメリカンフットボール、柔道、レスリングなどのコンタクトスポーツにおける競技中の強い衝撃、スキーやスノーボードによる転倒で発生することが多い。また、日常生活での転倒や、交通事故で強い外力が加わり発生することがある。手を上げた状態で後ろ向きに力が加わったり、転倒時に後ろに手をつくときに起こりやすい。1度脱臼すると関節のストッパー構造が壊れ、その後、より弱い外力でも脱臼を起こしやすくなる。

主な症状

肩関節に痛み、腫れ、変形があり、関節可動域が制限される。脱臼時に神経が損傷し、肩にしびれや血行障害がみられることがある。上腕骨頭が外れる方向は、肩の前方に外れる前方脱臼と後方に外れる後方脱臼とに分けられ、前方脱臼のほうが多い。一度脱臼するとより弱い外力で脱臼を起こしやすくなり、脱臼を繰り返すようになる。

検査/診断の方法

問診にて肩関節脱臼の発生状況を確認する。スポーツの場合、いつ、どの競技中にどんな衝撃を受けたかを確認する。転んだ場合は、転倒した場所と、どのように転んだかを確認する。患部を触れ確認する触診と、患者の肩の高さや骨格をみる視診を行い、脱臼の状況をを把握する。さらにエックス線検査、CT・MRI検査などで脱臼の位置を確認し、骨折の有無、軟部組織の損傷度などを調べる。症状によって、造影剤や空気を関節内に注入し、エックス線やCTで撮影する関節造影を行う。

主な治療方法

手による整復術を行い、関節を適切な位置に戻し、エックス線撮影で整復位を確認の上、包帯、三角巾、肩専用の装具などで約4週間固定する。その後、リハビリで肩の動作を改善する。リハビリでは手が体の前に位置する範囲内で、上半身のトレーニングを行うことが多い。しかし、リハビリで肩の動作が改善しても脱臼を繰り返す反復性肩関節脱臼の発症率は高く、初回の脱臼から2年以内に発症することが多い。スポーツ選手が競技への早期復帰をめざす場合は手術を行うことがある。手術には肩を切り開いて行う直視下手術と、関節鏡手術がある。関節鏡手術では、関節を開かずに糸つきアンカーを肩甲骨の関節面に打ち込み、関節唇や関節内靱帯を修復する。手術により再発率は10%以下に減少するが、コンタクトスポーツでは、術後の競技復帰まで約6ヵ月かかる。脱臼を繰り返すと手術の治療効果が低下するといわれる。

治療後に注意すべき点/予防対策

初診に適した診療科目

整形外科

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