蜂窩織炎

最終更新日:2021年10月5日

ほうかしきえん蜂窩織炎

蜂窩織炎

まとめ

蜂窩織炎は、蜂巣炎(ほうそうえん)ともよばれ、皮膚とその下の皮下脂肪に細菌が侵入して感染する皮膚疾患である。発症すると皮膚が赤く腫れ、蚊に刺されたように赤い点々が広がり患部を押すと痛みがある。足の皮膚に多発するが、どの部位にも発症の可能性がある。蜂窩織炎の原因となる細菌は数種類あり、ブドウ球菌とレンサ球菌がよく知られている。人を介した感染症ではなく、発症した患者に近づいても感染することはない。

この病気の原因

皮膚の下には皮下脂肪が蓄えられ、その下に筋肉があるが、皮下脂肪に近く、皮膚の深層から皮下脂肪にかけ細菌が感染すると蜂窩織炎を発症する。人間の皮膚はバリア機能があり、皮膚に細菌が付着しても簡単には侵入できないが、ひっかき傷、小さな刺し傷、手術、熱傷、水虫などの感染症、皮膚疾患が原因で皮膚の傷があったり、皮膚が弱っていたり、感染症を発症していえると、細菌の浸入を許すことがある。蜂窩織炎は傷がない皮膚にも発症することがある。発症原因となる細菌にはレンサ球菌とブドウ球菌が多い。

主な症状

発症すると皮膚が赤く腫れ、虫刺されのような細かいブツブツができる。皮膚は赤く、熱を帯び、患部に触れると痛みを感じることもある。発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、関節痛などの全身症状が現われることがある。初発症状の皮膚の赤みや痛みは細菌感染によるものと、侵入した細菌を攻撃して退治する免疫反応が原因で起こる場合がある。蜂窩織炎を起こした場所に近いリンパ節が腫れ、リンパ節を押すと痛みがみられることもある。リンパ節は身体中に張り巡らされたタンパク質や、白血球を運ぶリンパ管の至る所にあり、丸い形をしている。リンパ節はリンパ管を流れるリンパ液への異物混入、細菌、がん細胞などの浸入を監視する役割を担っている。

検査/診断の方法

問診にて既往歴を確認し、視診により感染箇所を調べて診断することが多い。皮膚、血液、感染箇所の皮膚を採取し、原因となる細菌を調べる検査はあまり行われない。症状によって血液検査を行い、血液中の白血球や炎症を表す数値の上昇を調べる場合もある。白血球は体内に侵入した細菌やウイルスに対抗する免疫機能を持つ細胞で、白血球にはアメーバのような形状で、体内に侵入した異物を捕食し退治するマクロファージ、ウイルスやがん細胞を攻撃して排除するヘルパーT細胞が良く知られている。この白血球や炎症を示す数値が上昇している場合は、体内に異物が侵入し炎症が起こった状態を表すことが多い。

主な治療方法

蜂窩織炎は細菌による感染症のため、細菌に効果のある抗菌薬治療が行われる。レンサ球菌とブドウ球菌の両方に効果のある抗菌薬を使用することが多い。軽症の場合は、服薬治療が可能だが、症状が広がるスピードが速かったり、発熱でぐったりするなどの全身症状がある場合、持病の影響で重症化の可能性がある場合は、入院して抗菌薬の点滴治療を行うこともある。入院を必要とする症例は状況により異なる。抗菌薬の点滴治療は、血管内に薬を注入するため即効性があり、経口薬より強い効果が期待できる。経口薬治療での治療効果が得られず、回復がみられない場合にも点滴投与が検討される。

治療後に注意すべき点/予防対策

蜂窩織炎の予防のため、細菌に感染しない環境づくりが大切である。皮膚のバリア機能を保つため、アトピーや水虫など皮膚疾患は医療機関にてしっかり治療することが発症予防となる。また、帰宅時には手洗いをしっかり行い、皮膚を清潔に保つようにする。蜂窩織炎は感染後1年以内で、約8~20%が再発がみられるので、その場合は医療機関での治療を受けることが重要である。

初診に適した診療科目

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