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最終更新日:2022年4月7日

せっぱくそうざん切迫早産

こちらの記事の監修医師
丸茂レディースクリニック
丸茂元三

概要

妊娠22週以降37週未満に分娩に至ることを早産といいます。この時期に下腹部痛や性器出血、破水などの症状があり、かつ子宮口の開大などの所見を伴った場合を切迫早産といい、早産となる可能性が高まっている状態を表します。日本における早産率は約6%といわれています。早産は児の生命や発達にもっとも影響を与えるため、早産をいかに防ぐかは重要な課題の1つになっています。

原因

細菌感染とそれに伴う炎症は早産の主な要因となっています。病因菌が下部生殖器から上行性に侵入することにより子宮収縮や破水が惹起されることがあります。また、直接的な原因ではありませんが、危険因子として、妊娠前の痩せ、不良な栄養状態、喫煙、精神的ストレス、子宮奇形、子宮頸部の手術をしたことがあること、前回妊娠が早産であること、多胎妊娠などがあります。その中でも、一番のリスクと言われているのは、以前の妊娠で中期流産や早産の経験があることです。これらの因子を持った妊婦は、ハイリスク妊娠として早い段階から周産期センターなどの専門施設で妊婦健診を受けることも大切です。

症状

破水が先行する場合もありますが、子宮収縮感(お腹が張る感じ)、下腹部痛、性器出血などがあります。また、感染が背景にある場合には発熱を伴うこともあります。

検査・診断

切迫早産が疑われる症状がある場合には内診を行い、状態を確認します。子宮口が開大していないか、子宮頸管が軟らかくなってきていないか、経腟超音波にて子宮頚管長が短縮していないかなどを評価します。同時に、胎児心拍数陣痛図を用いて子宮収縮の頻度や持続時間をみます。それにより、早産のリスクがどの程度差し迫ったものであるかを評価します。

治療

子宮収縮が認められる場合には子宮収縮抑制剤の投与をします。ただし、薬剤による有害事象の頻度も低くないので、なるべく最少量で最短期間での投与が望ましいと考えられています。また、治療的子宮頸管縫縮術(子宮頸管を糸で縫縮する手術)を行う場合もあります。過去に頸管無力症の既往があって、今回の妊娠で妊娠24週未満に頸管長が25mm未満となった場合には、この手術を行うことで、早産リスクを下げることが期待されます。そして、治療に大事なことは安静です。切迫早産の状態にある場合は、お腹が張るような仕事や運動は避けたほうがよいでしょう。一方で、長期間の安静により、筋力低下を招いたり、血栓症のリスクを上昇させたりすることがありますので、重篤な合併症につながるリスクに注意が必要です。

予防/治療後の注意

早産にならないようにするうえで最も重要なことは、切迫早産の早期診断と早産の予防です。切迫早産の徴候や破水の疑いがあれば、早めに病院を受診することが最も大切です。 また、細菌性腟症も早産リスクであるため、妊娠初期に細菌性腟症の診断を行い、もしその所見がある場合には、抗生物質を使って治療することが必要です。そのほか、妊娠前にみそ汁、ヨーグルト、納豆を食べる頻度が多い人は、妊娠34週以前の早産の発生が少ないことが示されています。発酵食品摂取を意識することが重要です。腸内細菌をより健康的な方向に変化させ、それが腟内細菌叢と密接に関連していて、早産リスクが軽減することが期待されます。

こちらの記事の監修医師

丸茂レディースクリニック

丸茂元三

《経歴》
1991年3月 旭川医科大学医学部 卒業
1991年6月 東京大学医学部附属病院産婦人科
2003年5月 板橋中央総合病院産婦人科
2004年4月 板橋中央総合病院産婦人科 医長
2013年9月 丸茂レディースクリニック 開設

《資格》
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本超音波医学会 超音波専門医
FMF認定超音波医
母体保護法指定医

《所属学会》
日本産科婦人科学会
日本超音波医学会

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