子宮筋腫

最終更新日:2021年10月6日

しきゅうきんしゅ子宮筋腫

子宮筋腫

まとめ

子宮壁にできるこぶのような良性腫瘍で筋肉が異常増殖して発症する。婦人科ではポピュラーな疾患で、30~40代に始発する。筋腫の発育には卵巣から分泌される女性ホルモンが関係し、閉経後は腫瘍縮小の傾向にある。腫瘍の大きさ、発生部位によって症状は異なり、それぞれ粘膜下筋腫(子宮の内側)、筋層内筋腫(子宮の筋肉の中)、漿膜下筋腫(子宮の外側)と呼ばれる。悪性腫瘍への変化はほとんどなく、腫瘍が成長しても周囲組織は破壊されないが、不妊の要因となることがある。

この病気の原因

子宮筋腫発生の原因は不明である。エストロゲン(卵胞ホルモン)が筋腫の成長に関与しているため、乳児~小学生には発生せず、高校生~大学生になると散見され、30歳代後半から40歳代が発生のピークである。ホルモンの分泌が盛んになる成熟期に多いことが特徴である。

主な症状

経血量増加、月経痛の悪化が主症状で、貧血、強い月経痛、頻尿、便秘がみられることもあるが、無症状の人も多い。経血量の増加により貧血を起こし立ちくらみや動悸、倦怠感がある。筋腫が増大すると骨盤や内臓が圧迫され、腰痛や下腹部が重苦しく感じることがある。また、月経以外の不正出血が起こることがある。腫瘍の発生部位により症状・経過が異なる。筋層内筋腫は子宮筋腫の7割を占め、腫瘍が小さいときは無症状だが、成長すると経血量が増え、不妊の原因になる。漿膜下筋腫は腫瘍が成長しても症状が現れにくい。粘膜下筋腫は小さくても症状が重く経血量が増え、若年者では不妊・流産の原因になる。

検査/診断の方法

内診にて形、大きさ、痛みなどを確認する。超音波検査・MRI検査などの画像診断を行う。超音波検査では筋腫の正確な位置や個数、大きさを把握できる。MRIでは超音波では映らない石灰化した筋腫、子宮の奥にできた筋腫、多種類の筋腫ができる多発性筋腫の診断が可能である。悪性腫瘍の判断のため、腫瘍の一部を切り取り確定診断を行う場合もある。まれに大きな子宮筋腫にみえた腫瘍が、実際には悪性腫瘍の子宮肉腫の場合があり注意する。

主な治療方法

軽症の場合は経過観察を行い、出血による貧血があるときは鉄剤を投与する。重症の場合は外科的治療や薬物治療を行う。手術には子宮ごと筋腫を切除する子宮全摘術と、筋腫のみ切除する筋腫核出術があり、術式は従来の開腹手術に加え、腹腔鏡下手術が増えている。薬物治療はピル、点鼻薬あるいは注射薬で女性ホルモン分泌を一時的に停止する治療がある。また、子宮へ栄養を供給する血管を詰まらせ筋腫を縮小させる子宮動脈塞栓術も行われる。

治療後に注意すべき点/予防対策

日頃から月経の状態を把握し、基礎体温表を付け、月経痛や経血量の変化に注意する。経血量には個人差があるが子宮筋腫ができるとレバー状の塊が出ることがある。腫瘍を放置すると筋腫が成長し、出血量が急増することもある。これらの月経や出血などの体の変化に気付き、早期に診察を受けることが予防となる。また、定期的検査を受けていると疾患の早期発見につながる。

初診に適した診療科目

産婦人科 婦人科

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