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カンジダ症

最終更新日:2021年10月6日

かんじだしょうカンジダ症

まとめ

カンジダ症は、カンジダ属の真菌(かび)による感染症である。口腔、消化管、腟の常在菌であるカンジダは通常、人体へ直接影響せず、粘膜、皮膚の湿潤部分で過剰増殖する。口腔・食道・陰部の粘膜部、皮膚の鼠径部、腋下、女性の乳房の下、腹のたるみ部分で感染しやすい。カンジダ症を発症を誘発する条件は「高温多湿の気候」「合成繊維の下着」「劣悪な衛生状態」「乾癬などの炎症性疾患」「抗生物質または免疫機能抑制薬剤の使用」「糖尿病など免疫機能が低下する疾患」等である。カテーテル治療中に、カンジダが血液に侵入して発症するカンジダ菌血症は重篤な症状が起こる。

この病気の原因

発症部位により発症原因が異なる。口腔内・食道粘膜の口腔・食道カンジダ症は、副腎皮質ステロイド薬の投与時、糖尿病などで免疫力低下の状態など、常在菌のバランスが崩れた際にカンジダが繁殖して発症する。喘息治療薬のコルチコステロイド吸入薬の使用時にも発症する。HIV感染症/エイズ患者にもカンジダ症が発症するため、HIV感染症/エイズ発見の契機となる。男性器・女性器のカンジダ症も口腔・食道カンジダ症と同様、抗菌薬投与、糖尿病合併症、ステロイド薬投与による発症が多い。腟カンジダ症は妊娠中、風邪、寝不足などで免疫力が低下した際に発症しやすく、生理前、腟内の過剰な洗浄、性交渉の刺激などでも発症する。その他、ナプキンの長期使用、下着の締め付けなど性器が高温多湿の環境下でも発症する。消化器系手術や口からの栄養摂取が困難な場合、首・鼠径部の静脈に管を挿入して栄養補給を行う中心静脈カテーテルという処置があるが、このときカンジダ菌血症のリスクがある。カンジダ菌血症の状態によって心臓弁、肝臓、脾臓、眼の内部にもカンジダが侵入して炎症を引き起こす、侵襲性カンジダ症を発症することがある。

主な症状

感染した部位によりさまざまな症状がみられる。皮膚のひだ部分、へその内部に発症した場合は、強くヒリヒリした痛みと痒みを伴う赤い発疹がみられる。妊婦、糖尿病患者、抗生物質投与中の患者に多い腟カンジダ症は、白や黄色のチーズ状のおりもの、腟壁と腟の外部周辺のヒリヒリする痛み、かゆみ、赤みなどがある。陰茎カンジダ症は感染しても無症状のことがあるが、亀頭や陰嚢に発疹が生じると、赤くヒリヒリとしてかゆみ、ほてり、痛みを感じる。口腔内でに発症する鵞口瘡は、舌や頬の内側にクリームのような白斑ができる。口角炎では口角にひび割れや小さい裂傷ができる。カンジダ性爪炎は爪に覆われた指先部分に発症し、赤みを帯びて腫れ、痛みがある。中心静脈カテーテルでの点滴投与中に発熱がみられた場合はカンジダ菌血症を考慮する。発症部位により心雑音や視力低下などの症状がある。

検査/診断の方法

特徴的な発疹と、そこから濃く粘り気のある白いかすが滲出されるとカンジダ症の診断基準となる。また患部の炎症の有無を確認し、かゆみなどの症状の有無をを問診する。外科用メス等で皮膚またはそのかすを一部を採取し顕微鏡で検査、もしくは培養して原因真菌の確認後に確定診断となる。腟カンジダは内診でおりものを採取し検査する。検査結果は1週間程度かかることがある。カンジダ菌血症では血液採取により培養を行い、カンジダ検出により確定診断となる。

主な治療方法

患部を清潔に保ち、安静にする。抗真菌薬クリームを2回/回塗布を7~10日間継続する。クリーム・液体の抗真菌薬で改善しない場合は、ゲンチアナ紫という紫色の染料を塗布し、原因菌となる真菌を殺菌する。口腔カンジダ症は抗真菌薬を含むうがい薬、塗り薬、内服薬などを使用する。腟カンジダ症は強刺激のせっけんの使用や性行為を避け、締め付けの少ない通気性の良い下着を付ける。治療薬には内服薬、軟膏、腟錠がある。約1週間毎日通院し、腟坐剤の投与、洗浄を行う場合もある。爪カンジダ症は完治までに6ヵ月から1年以上かかることもある。カンジダ菌血症では抗真菌薬の全身投与が治療の中心であり、併発する病変により治療期間が異なる。針を刺し膿を抜くなどの外科的処置が必要な場合もある。

治療後に注意すべき点/予防対策

カンジダ症は皮膚を乾いた状態に保つと治りやすく、再発予防にもなる。中心静脈カテーテルはカンジダ菌血症のリスクとなるため漫然と留置せず、早期抜去に努め必要性の評価を行う。

初診に適した診療科目

感染症内科 婦人科 皮膚科 耳鼻咽喉科 性感染症内科 泌尿器科 歯科 歯科口腔外科