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ゴルゴ13に遠隔診療を

2021年11月6日

ゴルゴ13に遠隔診療を

令和3年9月24日、さいとう・たかを先生が亡くなりました。

あの「ゴルゴ13」を生み、劇画を普及させ、日本の漫画史に大きく貢献された方が、また一人いなくなってしまいました。

●ゴルゴ13はやっぱり世界を股にかける

出張・旅行には、いつもデューク東郷さん(ゴルゴ13が名乗っている名前)を同伴していた私にとって、とても残念なことです(連載は継続されます)。海外出張には必ずと言っていいほど、空港で「ゴルゴ13」を購入していました。

ある時、出張先に駐在する日本人に「ゴルゴ13」の単行本を見られた時、「あっ、読みたい!」という心からの叫びを聞かされてしまいました。翌日読み終えた「ゴルゴ13」を差し上げました。喜んだことは言うまでもありません。その後も再開する度に「今日は持っていますか?」と問われることになりました。

行く先々でこのようなことがあり、つくづく「ゴルゴ13」の人気の高さを思い知らされました。駐在している方々の、日本文化の楽しみに飢えている期待に満ちた表情を見ると、「ない」とは言い難く、よって空港で購入した「ゴルゴ13」は、全て持ち帰ることなく、行き先々で駐在することになりました。

やはり、ゴルゴ13は世界を股にかけるのです。

●ゴルゴ13の持病

作品の中では不死身の活躍をしているゴルゴ13ですが、持病があります。ご存知の方も多いと思いますが、「ギラン・バレー症候群」という病気です。およそ病気とは無縁のゴルゴ13ですが、作品の中で病気を患わされてしまいます。完璧過ぎるほどに描かれてしまった主人公に、さいとう・たかお先生は持病を施したのです。

ギラン・バレー症候群とは、主に手足の感覚がおかしくなり、力が入らなくなる病気です。急性・多発性の根神経炎の一つで、筋肉を動かす運動神経が障害され、四肢に力が入らなくなります。発症すると症状の悪化が早く、寝たきりになったり、人口呼吸器を必要となる場合もあります。それでも、1か月ほどで回復に向かい、悪化することは少ないようです。

10万人に1~2人という発症率の珍しい病気です。再発性もある病気で、原因はウイルスによるものが多いようですが、まだ解明されていないこともあるようです。

ゴルゴ13に相応しいとは言えませんが、「なるほど」と思わされる病気です。

●仕事への支障

ゴルゴ13の場合、ギラン・バレー症候群の症状が主に手に現れます。彼の職業は狙撃手です。主に人を狙撃します。わかりやすく言うと「殺し屋」です。当然有料です。かなりの高額なので、クライアントは特別な方ばかりです。尚、仕事を請け負う際の審査は厳しく、その場で判断されます。審査に通らない場合は、諦めていただくことになります。

仕事に用いる主な道具はライフル銃です。当然至近距離よりも遠距離射撃の機会が多い方です。ですから、そのような方が仕事中に手に力が入らなくなると、当然影響があります。失敗が許されないほどの高額で仕事を請け負っておりますので、業務への支障を来すことになると営業停止することになるのでしょうが、クライアントには持病を知られておりませんので、営業は継続しています。

●難しい患者

当然、職業柄普通の生活を送りにくく、追われている身でもありますので、健康診断を受けたり、持病で通院することも大変です。そんなデューク東郷さんにお勧めしたいのが、オンライン(遠隔)診療です。

主治医(かかりつけ医)の方はいらっしゃるようです。

追われている身でもありますので、かかりつけ医の方へは保険を適用しない高額の診療・治療代を払っているようです。ですから、かかりつけ医の方とは、医療プラットフォームなどを用いることなく、専門のオンライン診療をしていただくと、わざわざ出向くことなく、海外に居ても容易に相談することも可能ですし、コスト削減にもなります。対面での診療・治療が必要な場合は、特定の期日を指定することなく受診することになるでしょう。

但し、オンライン診療する際に発生しうる危険、その他の可能性につきましては、細心の注意と対応の上で行われますから、診療される医師の方は、命の危険を覚悟した上で診療に当たることになります(東郷さんを裏切らない限りは大丈夫です)。

診療報酬はかなりの高額で支払われると思われます。信頼を第一にされている東郷さんですから、その分医師の方には生命の危険におけるリスクが高くなりますが、逆に医師の方に何かあった場合は、お力になっていただけることもあり得ます。

ゴルゴ13がオンラインで診療を受けることは、とても合理的なことではないかと思います。受診するシーンがあってもよいと思います。もし描かれたとしても、読者の皆さんは彼の会話を真似しないようにしてください。

仕事の依頼もオンラインで受けてもよいのではないかと思われますが、それはあり得ません。

これについては説明しなくても、「ゴルゴ13」を読んだことのある方ならばお分かりだと思います。ゴルゴ13に仕事を依頼する場面は、この漫画の読み処の1つですし、本人が仕事の依頼については、そのような事は望まないと思われます。

●漫画家の方々にオンライン診療を

それよりも、多くの漫画家の方々にオンライン診療を受けていただきたいと思います。締切に追われ、不定期的で長い労働時間、同じ姿勢でいる時間が長く、ストーリー考案等でストレスも多く、体調を崩された漫画家の方のお話はよく耳にしました。病院へ行く時間もままならないことも十分に察しがつきます。

●漫画家の寿命は短い?

オンライン診療は、日本が誇る漫画文化を支えている多くの漫画家の方々に、是非お勧めしたいことです。

さいとう・たかを先生は84歳で亡くなりました。失礼な言い方ですが、漫画家の中では、比較的長く存命した方だと思います。

あの手塚治虫先生は60歳で亡くなりました。石ノ森章太郎先生も60歳で亡くなりました。漫画家の方々の寿命は60歳に満たないとも言われていました。

昭和の漫画全盛期では、相当に無理をされていた方が多かったようです。平成を経て令和になり、漫画家の方たちも健康には相当気を使われていると思います。また、様々な面で仕事の仕方を改善し、以前よりも負担が軽減されていると思います。

●作者亡き後も続く

さいとう・たかを先生は84歳まで描き続けてこられましたが、普通に考えれば、リタイアしている年齢です。しかし、健康であれば高齢になられても、作品は続き、読者を楽しみ続けさせることが出来るのです。

「ゴルゴ13」は、さいとう先生亡き後も連載が続けられるようになっています。これは、さいとう先生が意図したことです。先生は自分の亡き後も、作品を継続できる環境を構築していました。

それには、いくつもの理由があると思いますが、その中には、自分の身に万が一の事があった場合も想定していたのではないかと思われます。

●不健康な漫画家のイメージを無くすために

オンライン診療を受けていただきたいのは、漫画家の方だけではありませんが、漫画家の皆さんには、健康に十分気に遣っていただきたいと思います。そして、日本のオンライン診療が普及し、日常的にプライマリケアが受けられるようになってほしいと思います。

ゴルゴ13は多分そうならないと思いますけど・・・

漫画家という職業には、いつの間にか不健康なイメージが伴うようになっていました。これは良くないことです。オンライン診療は、このイメージを改善する手助けが出来ると私は思うのです。

知人の友人に漫画家の方がいました。その人はデビューすることなく、漫画家を諦めて転職しました。その人の不健康な表情が、転職後に健康的になったことを今でも憶えています。

さいとう・たかを先生が、高齢になられても連載を続けていたことは知っていましたが、ついにこの日が来てしまったのかという思いが、この度の先生の訃報です。

さいとう・たかお先生、ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

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