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【第13回】小児科医が「ユーチューブチャンネル」で大反響となった理由

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2021年12月19日

クリニックの経営環境がますます厳しくなっていく今後、来院数を増やすにはネットでの情報発信が欠かせません。ブログや各種SNSなど様々な手段がありますが、「日本一忙しい小児科医」とも呼ばれる筆者いわく、手始めにユーチューブチャンネルを開設するのがオススメとのこと。ユーチューブ動画ならではの汎用性の高さを見ていきましょう。

これからの時代、患者が選ぶのは「顔が見える医師」

コロナ禍によって、Uber Eatsや出前館といったフードデリバリーサービスが脚光を浴びました。飲食店のサイトを見てオンライン注文するという消費行動は、2020年以降、急速に広まっています。

飲食店の料理をオンライン注文する場合、消費者は店の様子をそこまで細かくチェックはしません。料理がおいしそうか、料金は高過ぎないかなどの情報があれば、それで十分なのです。届いた料理が期待どおりの水準に達していなかったとしても、「まあ仕方がないか」と諦め、次から注文しなければ、それで済みます。

一方、オンライン診療の場合はそうはいきません。医師は患者にとって健康や命を預ける存在ですから、いい加減な人には診てもらいたくないと思うのが当然なのです。そこで多くの患者は、「顔の見える医師」を選びます。

そのため、これからの医師、クリニックに重要になるのが、ネットでの発信力です。

自院のホームページを開設するのは当然ですし、ユーチューブチャンネル、フェイスブックやツイッターなどのSNSで情報発信することも欠かせません。

そうして、多くの人に「この先生なら安心だ」「このクリニックで診察してもらいたい」と思ってもらえれば、来院数を伸ばすことが期待できます。特に、私の院のような小児科では、インターネットを使いこなしている若い母親世代がターゲットなので、ユーチューブやSNSでの情報発信が特に大事です。

最も使い勝手がいいのは「ユーチューブ」

「顔の見える医師」になるための第一歩は、ユーチューブチャンネルの開設です。

ユーチューブの優れているところは、映像をツイッター、インスタグラム、フェイスブック、ブログなどに貼り付け、手軽に紹介できることです。

また、ユーチューブ用映像で話した内容をまとめ、あとで文章化する際の「ネタ元」にすることも可能です。

加えて、しっかりした台本を作らずに済む点もユーチューブの良いところです。ブログや雑誌などに掲載する文章を自分で書く場合、筋道を立て、理路整然とした書き方をしなければ意味が通じづらくなります。

一方、ユーチューブなら途中で話が脱線したりしても、それほどあらは目立ちません。

つまり、ブログなどに比べ、ユーチューブはコンテンツを量産しやすいのです。まずは自らの専門分野について、患者の役に立つ情報を数多く発信することを心掛けましょう。

「患者の悩みを解決する動画」はバズる可能性大

私は、自らのユーチューブチャンネル「小児科医 Mama’s Doctor/鈴木幹啓」を開設してから5ヵ月間で、80本以上の動画をアップロードしました【図表】。


【図表】筆者のユーチューブのチャンネル(動画一覧)

私は小児科医ですから、動画テーマも子育てに悩む親にとって気になるものを厳選しています。再生数の上位は、「うちの子、ADHD? 発達障害?」「子供のゼーゼー/家で出来る対処法」「アトピー性皮膚炎 保湿剤の使い分け法」など。外来や私のオンラインサロンでもたくさん質問が寄せられるテーマが並んでいます。ほかの診療科でも、患者の悩み事を解決できるような動画を作れば、バズる可能性が高いのです。

逆に、ユーチューブで再生回数の多いテーマは、多くの患者にとって悩みの種なので、そこからブログやセミナーのネタを見つけることもできます。

ユーチューブの撮影を行う際に、映像や内容に凝りすぎる必要はありません。

最初にユーチューブの映像を撮影したときは、照明があまりにも暗過ぎて、まるでお化け屋敷で撮影しているような雰囲気になってしまいました。

そこですぐに照明を改善して、今では明るい雰囲気の映像が撮れています。

ただ、あまりにクオリティーの高い映像を求めても意味がありません。映像の質は高くてもコンテンツが少数だけしかないユーチューブチャンネルより、映像の質は普通レベルですが、悩んでいる人の役に立つコンテンツをたくさん生み出すチャンネルのほうがずっと有意義だからです。

ちなみに私の院では休業日を使い、4時間で20本ほどのペースでユーチューブ動画を撮影しています。動画には時間の長いものも短いものもありますが、平均の長さは10分程度です。話したいテーマのときは調子が出て長時間話したくなることも多々ありますが、あまりに長くなると視聴者からは敬遠されます。そこで、あまりに長くなった動画は、複数に分割してアップロードしています。

また、凝り性な人は自分自身で編集に手をだしたりするかもしれませんが、これもやめましょう。映像制作の仕事はスタッフなどに任せ、医師の貴重な時間はほかの仕事に振り分けるべきです。

先述のとおり、動画作りの前に綿密な台本を用意する必要もありません。頭のなかに浮かんだことをそのまま伝えれば十分です。その際にお勧めしたいのが、自院の患者に協力してもらい、その人を前にして話をするスタイルです。

私は実際に悩みをもっている患者に座ってもらい、その人に向けて説明する様子を動画として撮影しています。そうすれば感情がこもっていい話ができますし、医師にとっては慣れたやり方ですから、スムーズに話せるものです。

ユーチューブ動画は「投稿した後」も重要

ユーチューブに動画をアップしたら、SNSでフォロワーに通知します。このときに留意すべきなのが、「コールトゥアクション」を忘れずに入れることです。コールトゥアクション(行動喚起)とは、訪問者を具体的な行動に誘導することを指します。

例えばフェイスブックの投稿の最後に、「この投稿に共感した人は『いいね!』をお願いします。もし、友人にこうしたお悩みをもっている方がいたら、シェアしてください」と明記し、行動を促すわけです。

また、SNSで最も大切にすべきなのはシェア数です。閲覧者が投稿をシェアすると、その人の友達にも同じ投稿が表示されやすくなり、結果的に読者を増やせるからです。

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