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「病院らしくない」戦略で、泌尿器科と松戸のイメージを変えたい

最終更新日:2023年7月31日

窪田 徹矢の独自インタビュー取材記事

窪田 徹矢(くぼた てつや)くぼたクリニック松戸五香院長
獨協医科大学卒業。千葉県内の病院で研修後、泌尿器科医として国保松戸市立病院、千葉西総合病院などに勤めた。勤務地として親しんだ松戸で、より地域に密着した医療を提供しようと、2017年に開業。「泌尿器科のイメージを変えたい」「松戸をもっと明るい町にしたい」との思いで日々診療にあたっている。

「『昨日泌尿器科に行ってきたよ』とは、人に言いにくいですよね」と語る、くぼたクリニック松戸五香の窪田院長。男性の罹患数1位のがんである前立腺がんを扱う診療科でありながら、その啓発も不十分で、誰もが受診しやすい診療科にすることが課題だそうです。病院の所在地の千葉県松戸市は高齢者が多く、地域の患者さんを元気にすることで、高齢化が進む日本全体を明るくしたいとも話してくれました。そんな窪田先生が、泌尿器科と松戸のイメージアップのため、あえてやっている「病院らしくない」工夫とはなにか、お話を伺いました。

明るく楽しく、健康で長生きできる社会を作りたい

医師を目指したのはなぜですか?

子どもの頃から、薬剤師だった祖母に「人を助ける職業だから、将来はお医者さんになりなさい」と言われて育ちました。祖母はあまり体が丈夫ではなく、おばあちゃんっ子だった僕は、よく通院に付いて行っていました。そのかかりつけ医の先生がとてもいい先生だったので、子ども心に「お医者さんというのは良い職業なんだな」というイメージもありました。

真剣に目指すようになったのは、高校3年生の時に祖母が入院し、亡くなった頃です。当時の僕はゲームばかりしていて、運動が苦手で、太っていて、いわゆる『陰キャ』。でも僕の可能性を信じて、「お医者さんになりなさい、人から感謝される人になりなさい」と言ってくれた祖母の言葉がよみがえってきて、「このままじゃ駄目だ」、「人を救うような職業に就きたい」と思い、医師の道を志しました。

医師として、どんなことを理想にしていますか?

「明るく楽しく、健康で長生きできる社会を作る」というのが、僕自身が掲げるミッションです。そのために、予防医療にも目を向けていますし、病院のあり方も、単に病気を治療するというだけではなく、「ちょっと元気がない時も、ここに来たら元気になる」というような、安心感を与えられる場所でありたいと思っています。

開業した理由、松戸を選んだ理由を教えてください

国保松戸市立病院、千葉西総合病院と、松戸の地で10年来、医療に携わってきました。大きな総合病院で、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使った手術などに明け暮れる日々は、もちろんやりがいの大きい仕事でしたが、「人」よりも「病気」を診ているという感じはどうしてもありました。僕がやりたいのは「人を診る医療」だと感じ、地域に根ざした医療が出来る場所を目指して開業しました。

地域に根ざした医療のために、行っていることはありますか?

アンケートやヒアリングシートを作って、患者さんからのご意見をいただく機会を設けています。「クレーム」とは私たちは呼んでいないのですが、そのような大切なお言葉をいただいた時は、その方がなぜそういう考えを持ったのかということまで考えるようにして、スタッフ教育にも活かしています。

あとは、明るい雰囲気作りですね。受付のスタッフや看護師からの優しい声掛けがあるだけでも、病気が治ったような気分になることは、やはりあると思うんです。まず患者さんが行きたいと思えるような場所であるよう努めています。

美容院と間違えたおばあさんが受付に…勘違いも大歓迎の「憩いの場」に

患者さんとの印象的なエピソードを聞かせてください

近所のおばあさんが、美容院と間違えて「カットをお願いします」と入ってきたことがありました。僕は直接お話ししたわけではなく、受付スタッフから聞いたことなのですが。

それはびっくりですね。先生はどう感じましたか?

明るい雰囲気作りが成功しているのかなと思いました。良い意味で病院らしくないというか。もしかしたら認知症などがあったのかもしれませんが、なんとなく「人がいるから入ってみよう」とか、「入ってみたくなる場所だな」と感じてもらえたのだとしたら、うれしいですね。

病院に来て患者さん同士が会話したり、それによって元気づけ合ったりできるというのも、病院の役割の1つだと考えています。特に高齢な方にとって、「憩いの場」、「癒やしの場」は必要だと思います。その役割を、地域の中でちゃんと担うことができている証拠かなと感じたエピソードです。

患者さんは高齢者の方が多いのですか?

泌尿器科は患者さんの年齢層が高い診療科ですし、松戸には常盤平団地という、古くからの大きな団地があり、高齢者の方が多く住んでいます。若い患者さんが来られることももちろんありますが、高齢者の方の割合は高いです。

なるほど、それで患者さん同士の交流の場としての役割を大切にしているのですね?

そうですね、松戸の常盤平団地の高齢化は深刻で、孤独死が多い場所としてニュースで取り上げられるほどなんです。「松戸といえば常盤平団地」と、孤独死のニュースからネガティブにイメージされることもあります。

私の祖母もそうでしたが、高齢な方はどうしても体の調子が悪くて「痛い、つらい」とネガティブなことを口にする頻度が高くなります。果ては「もう死んでいくだけだから」なんておっしゃる。そういう言葉を聞くと、もっと明るく過ごしていただきたいなと思います。

この高齢化社会の中で、若い人を増やすことは、もちろん急務で大事かもしれませんが、今のお年寄りが元気で明るく社会を暮らすことにならない限り、明るい日本にはならないと思うんです。

私のクリニックから地域を、そして社会を明るくしていきたいと思って、診療やスタッフ教育にあたっています。

泌尿器科の月9ドラマが作られる日を目指して

泌尿器科の疾患で、命に関わるリスクの高いものは何がありますか?

前立腺がんです。男性では一番多いがんなのですが、残念ながら病気について十分に啓発されているとは言いえないのが現状です。

なぜだと考えていますか?

1つには、泌尿器科のイメージがあると思っています。まず名前に「尿」とついているし、「昨日泌尿器科に行ってきたよ」とはなかなか人に言いづらいですよね。性病のイメージがつきまとうこともあります。

実際には、いわゆる「おしっこの悩み」は、老若男女誰もが持つ可能性があるものなのですが、泌尿器科は「なんとなく行きづらい」と敬遠されてしまう存在です。

イメージから受診をためらってしまうことは、確かにありそうです

よくあるのが、「膀胱炎を市販薬で治そうとして慢性化してしまった」という方。患者さんにとても多いんです。ちゃんと抗生剤を飲めば良くなるのですが……。そういう場合はオンライン診療なども活用してほしいですね。

行きづらい以外にも、「日曜だから」とか「夜だから」とか、いろいろと理由はあると思います。イシャチョクの仮想待合室型オンライン診療は、患者さんが好きな時間に使えるところが利点だと思います。

先生はなぜ泌尿器科を専門に選んだのですか?

僕は元々手術に興味があって、外科系を選択しようと思っていました。ところが、外科では手術の時だけ患者さんと関わって、日常のことは内科の医師が診ます。泌尿器科であれば診断から治療まで一貫して患者さんをみることができるので、そこが魅力に感じて選びました。

それに、泌尿器科医はなり手が少なく、実習に行ったら非常に歓迎されたんです。

もちろんこれは「行ってみたらそうだった」という話ですが、泌尿器科の医師が少ないのは事実です。内科は医師の40%といわれていますが、泌尿器科はわずか2%しかいません。女性医師となると、更に稀です。もっと増えてほしいですね。

泌尿器科のことを知ってもらうために、どんな取り組みをしていますか?

YouTubeやTikTokに動画をアップロードして、若い世代向けに分かりやすく広める活動をしています。僕がバナナのかぶりものをして、「バナナ先生」になって。真面目さよりも、SNSで「バズりやすそう」なものを意図して作っています。少しでも知ってもらうきっかけになればいいなと。

でも本当は、泌尿器科を題材に「コード・ブルー」や「ドクターX」のような、かっこいい医療ドラマが作られるようになるのが理想なんです。泌尿器科のイメージがもっとかっこいいものになって、女性医師も増えてほしい。「昨日泌尿器科に行ってきたよ」と、若い女性でも普通に話せるようになれば、もっと多くの患者さんが気軽に受診できるようになって、防げる病気も増えると思います。そんな日が来てほしいですね。

患者さんに元気をあげられるクリニック

僕のクリニックでは「世の中が幸せに満ちた社会になること」というビジョンを掲げています。来るだけで元気になれるような病院であるように、そして、泌尿器科が少しでも受診しやすい場所となるように、努力しています。気になる症状がある方は、どうぞお気軽にお越しください。

    • 千葉県松戸市常盤平5-18-1五香第一生命ビル1階地図を見る
    • 新京成線 五香駅 西口徒歩3分
    • 047-710-7411
    • 内科 皮膚科 泌尿器科
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