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最終更新日:2022年4月21日

じょういたいばんそうきはくり常位胎盤早期剥離

こちらの記事の監修医師
JR東京総合病院
福田 友彦

概要

正常位置(子宮体部)に付着している胎盤が、胎児娩出前に子宮の壁から剥がれてしまう病態です。全ての分娩の約0.5-1%に起こる症状で、産科で早剥と略称されます。母体及び胎児の双方に悪影響を与えます。胎児は胎盤を介して母体から栄養や酸素をもらいます。早剥に至ると、急激に胎児への酸素供給が悪化し、胎児の脳性麻痺や死亡の原因となります。また母体が出血し死に至る事もあります。母体・胎児の状態が急速に悪化し障害をもたらす危険性が高いため、緊急の対応が必要となります。

原因

過去に早剥を起こしたことのある人、子宮内感染、前期破水、妊娠高血圧症候群や高血圧の方、早産、喫煙、体外受精妊娠、高齢(35歳以上)での出産など危険性があるとされています。お腹をぶつけたなどの外傷もリスクを上げる可能性があります。

症状

妊婦に持続的に下腹部痛が起こり、切迫早産の様な症状が出る場合があります。切迫早産で子宮収縮抑制が困難な場合は、早剥の可能性も考慮されます。剥離した範囲により症状が出にくい場合もありますが、重症の場合は激しい腹痛やお腹が板のように硬くなり、大量の性器出血を伴う事もあります。他にも、胎動の減弱・消失や血圧が下がりショック状態になったり、DIC(播種性血管内凝固症候群)などが起こり、最終的に母体死亡に至ることもあります。早期診断が重要となり、診断後は早期に治療を開始する必要があります。特に出血(分娩時の弛緩出血を含む)とDICの合併に注意が必要です。

検査・診断

問診や内診で腹痛や出血の有無を調べます。超音波検査で胎盤の付着位置や状態を確認し、胎児心拍陣痛モニターで胎児の健康状態と子宮収縮を把握します。母体の状態を把握するため血圧測定や血液検査なども行います。

治療

早剥は病状の進行が早いため、早期に分娩を行うのが原則です。妊娠週数が早く、母体や胎児に異常がみられない場合は、管理入院をしながら観察していく場合もあります。基本的には帝王切開による分娩としますが、分娩が進行している場合は、分娩経過を観察し、鉗子や吸引分娩を行う事もあります。出血やDICの合併時は、輸血を行います。輸血や子宮収縮薬を投与しても子宮からの出血が止まらない場合は、母体救命のため子宮の摘出が必要になる場合もあります。

予防や注意点

高血圧や喫煙、体外受精妊娠はリスクを高めるため、注意が必要です。予防は困難であり、早期診断が重要です。妊婦健診をしっかり受け、血圧や体重を把握し健康管理を行うことが大切です。また、妊婦健診での問診や内診の他にもお腹が痛い・お腹が張る・出血がある・腰痛・めまい・胎動が少ないなどの異常がある場合も早めに産科を受診しましょう。

こちらの記事の監修医師

JR東京総合病院

福田 友彦

〇診療科 :産婦人科

【認定医・専門】
・日本産婦人科学会認定産婦人科専門医
・がん治療認定医

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