オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2021年12月7日

けつりゅうしょうがい血流障害

血流障害

まとめ

動脈硬化などの原因により血行に障害が起こることを血流障害といいます。動脈硬化では血管の幅が狭くなったり詰まることで起こる血流障害により、さまざまな疾患が引き起こされます。動脈硬化による疾患は脳血管疾患、冠動脈疾患、末梢動脈疾患に大きくわけられます。脳血管疾患には脳出血、クモ膜下出血、脳梗塞、一過性脳虚血発作があり、冠動脈疾患には心筋梗塞、狭心症などがあります。動脈硬化は血液循環が障害されることから、一部の血管で発生すると全身性の疾患に進行することがあります。

この病気の原因

血流障害の原因として問題となるのが動脈硬化です。動脈硬化の原因は加齢による血管の硬化に加え、高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満などの生活習慣病を発症すると動脈硬化が進行し、臓器や筋肉が栄養不足、酸素不足となることで狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患に罹りやすくなり命にもかかわります。脳血管が狭窄・閉塞すると脳梗塞や一過性脳虚血発作がおこり、脳血管が破れると脳出血、くも膜下出血がおこります。動脈硬化のリスクとなるのは高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病、飲酒、喫煙、運動不足、高脂肪食、高塩分食、ストレスなどがあります。

主な症状

動脈硬化による疾患は狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの脳血管疾患、末梢動脈疾患、解離性大動脈瘤などがあります。狭心症、心筋梗塞では激しい胸痛、息切れ、動悸がみられます。脳出血では脳梗塞では手足のまひ、ものが二重にみえる、ろれつがまわらないなどの症状がみられます。末梢性動脈疾患では、足の血管に動脈硬化がおこり、足のしびれや痛み、冷えがあり、進行すると歩行困難になり足に潰瘍ができて壊死することもあります。

検査/診断の方法

動脈硬化に関連した血管の検査は侵襲性、非侵襲性の検査があり、動脈硬化性疾患を発症した後は血管造影法など侵襲性の検査を行います。非侵襲性の検査には、超音波検査、CT・MRI検査で画像撮影して血管の形をみる検査と、動脈の狭窄・閉塞度をみるABI/PWV、CAVIの検査があります。ABI/PWVは足首と上腕の血圧比、CAVIは心臓から足首までの動脈の硬化の程度を測ります。脳血管疾患の検査では、血管造影検査、超音波検査のほか、出血の有無や脳梗塞をおこした部位を確認するためにCT・MRI・MRA・SPECTといった画像検査を行います。末梢性動脈疾患では問診、触診に加え、足首と上腕の血圧比(ABPI)の検査、CT・MRI・MRAの画像検査、血管造影検査を行います。

主な治療方法

脳血管疾患のひとつである脳出血では、降圧剤、止血剤にて治療します。浮腫を抑える薬を使用することもあります。くも膜下手術では脳血管の破裂した部位を塞ぐ手術(開頭クリッピング術、動脈瘤塞栓術)を行います。脳梗塞ではt-PAという血栓融解薬による治療やカテーテルによる血管内治療、抗凝固薬の投与を行います。狭心症、心筋梗塞の治療では薬物治療、心臓カテーテル治療、冠動脈バイパス術を選択して行います。強い狭窄や完全閉塞の場合は心臓カテーテル治療や冠動脈バイパス術を行います。カテーテル治療には血管内にステントを留置して血管を拡げるステント留置術が行われることが多いです。末梢性動脈疾患の治療では、抗凝固薬、抗血小板治療薬などの薬物療法、バイパス術、カテーテル治療(バルーン、ステント留置)から状況をみて治療を選択します。

治療後に注意すべき点/予防対策

生活習慣病や動脈硬化性疾患の発症を防ぐため、規則正しい時間に食事を取ります。高脂肪食、高塩分の食事を避け、栄養バランスのよい食生活を心がけます。ウォーキングなどの運動やストレッチを生活習慣として取り入れます。肥満の人は減量します。ストレスを溜めないようにして、十分な睡眠をとることも重要です。