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最終更新日:2022年7月6日

いんとうけつまくねつ(ぷーるねつ)咽頭結膜熱(プール熱)

こちらの記事の監修医師
グローバルヘルスケアクリニック
水野 泰孝

咽頭結膜熱(プール熱)

概要

咽頭結膜熱は、発熱、咽頭炎、眼症状を示す小児の急性ウイルス感染症です。アデノウイルスの感染が原因であり、プールで感染することが多く、プール熱と呼ばれます。手足口病、ヘルパンギーナと合わせて「子どもの三大夏かぜ」と呼ばれることもあります。乳幼児の急性気道感染症の10%は、アデノウイルス感染が原因です。夏に流行し、6月から始まり7~8月にピークを迎えます。ただし、冬にみられることもありますので、要注意です。保育園、学校を中心に流行し、5歳以下の患児が60%を占めます。38~39度の発熱から始まり、咽の痛み、目の充血と痛み、涙の増加、目やになどの症状が特徴的です。症状や流行状況で診断しますが、特異的な治療法はありません。家庭での予防と、学校を中心とした集団予防が大切です。

原因

咽頭結膜熱の原因はアデノウイルスの感染です。アデノウイルスで汚染したプールの水から感染することが多く、感染した子供から、飛沫感染、手指を介した接触感染で、周囲に広がります。感染する場合は、結膜、上気道から体内に入りますが、感染しても必ず発症するわけではありません。

症状

潜伏期間は5~7日で、38~39度の発熱から始まり、頭痛、食欲不振、全身倦怠感がおこります。典型的な症状は、のどの痛み、目の充血と痛み、涙の増加、目やに、羞明(まぶしがる)などです。眼の症状は片側から始まり、もう一方に移ります。結膜炎は下のまぶたに多いのが特徴です。首の後ろのリンパ節が腫れることもあります。症状は3~5日ほど続き、自然に消失します。アデノウイルスの感染は、咽頭炎、扁桃炎、結膜炎、流行性角結膜炎をおこしますが、他にも肺炎、胃腸炎、出血性膀胱炎、肝炎、膵炎、脳炎など多彩な病気の原因になりえます。新生児の場合、全身感染しやすく、重症化することがあります。

検査・診断

流行時期および典型的な症状により咽頭結膜熱と診断します。検査法としては、咽頭ぬぐい液、鼻水、唾液、喀痰、便などからアデノウイルス抗原を検出する簡易キットが用いられることがあります。ペア血清による抗体検査もありますが、実用的ではありません。

治療

咽頭結膜熱に特異的な治療法はなく、対症療法により自然に治ります。のどの痛みにはうがいが効果的で、眼の症状が強い時は眼科での診察が必要です。抗ヒスタミンやステロイドの点眼液が処方されます。全身の症状がある場合は小児科も受診しましょう。

予防/治療後の注意

予防のため、プールから上がったら、シャワーを浴び、うがいが必要です。流行時には、プールの時以外でも、うがい、手洗いを徹底させてください。感染した人の周囲では、手指の消毒やマスク着用による感染防止対策を徹底してください。目やには感染源の一つですから、ティッシュでふき取り、手指の消毒をしてください。タオルは個人個人のものを使用します。アデノウイルスで汚染した物は、煮沸、次亜塩素酸ソーダで消毒します。咽頭結膜熱では、のどの痛みが強いことがあるので刺激のある物の飲食をひかえ、流動的な物を摂取するのが良いでしょう。感染予防のため、同居家族がいる場合、感染者の入浴は最後にしてください。集団予防のためには、プールの塩素濃度を0.4~1.0mg/lに保つことが重要です。咽頭結膜熱は、5類感染症で定点医療機関から毎週報告されます。また、学校安全法の第二種感染症であり、主な症状が消えてから2日後まで出席停止です。咽頭結膜熱は、治っても2週間はのどから、1カ月程度は便からアデノウイルスが出てくるため、この間はおむつの取り換えにも注意してください。

こちらの記事の監修医師

グローバルヘルスケアクリニック

水野 泰孝

〇診療科:内科・感染症内科・小児科・アレルギー科・トラベルクリニック

【学歴 】
私立駒場東邦中・高等学校(1982-1988)
昭和大学医学部医学科(1988-1994)
東京慈恵会医科大学大学院医学研究科(熱帯医学専攻)(1998-2003)
長崎大学熱帯医学研究所(1999)
(Diploma in Tropical Medicine)
タイ王国マヒドン大学熱帯医学部(2001)
(Diploma in Tropical Medicine & Hygiene; DTM&H)
バングラデシュ国下痢症疾患研究所(2002)
(Workshop on Emerging and Re-emerging pathogens)
連合王国ロンドン大学公衆衛生・熱帯医学部(2005)
(Travel Medicine Short Course)

【職歴】
東京慈恵会医科大学付属病院 臨床研修医(1994-1996)
東京慈恵会医科大学付属柏病院・第三病院 小児科助教(1996-1998)
東京慈恵会医科大学付属病院 感染制御部 診療医員(2003-2004)
国立国際医療センター(現:国際医療研究センター)国際医療協力局 厚生労働技官(2004-2005)
国立国際医療センター病院 国際疾病センター(現:国際感染症センター)厚生労働技官(2005-2010)
外務省 在ベトナム日本国大使館 一等書記官兼医務官(厚生労働省より出向)(2007-2009)
国際協力機構(JICA)感染症顧問医(2009-2017)
厚生労働省羽田空港検疫所 非常勤医師(2011-2019)
東京医科大学病院 感染制御部・渡航者医療センター 准教授(2010-2018)
東京医科大学病院 感染制御部 部長(2013-2015)
東京医科大学病院 感染症科 診療科長(2013-2015)
東京医科大学病院 国際診療部 部長(2016-2018)
一般病院・診療所 非常勤医師(2017-2019) 東京都(杉並区、新宿区、葛飾区、世田谷区、千代田区、調布市)、神奈川県(横浜市、川崎市)、千葉県(松戸市、流山市)、埼玉県(所沢市、三郷市、蕨市、羽生市、吉川市、上尾市)、栃木県(真岡市)、群馬県(渋川市)、茨城県(古河市)、山形県(庄内町)、岩手県(奥州市)、北海道(旭川市、釧路市、月形町、江差町)、熊本県(天草市)

【役職】
日本感染症学会評議員
日本熱帯医学会評議員
日本化学療法学会評議員
日本渡航医学会評議員
日本臨床寄生虫学会評議員
日本小児科医会国際委員長
国際協力機構海外協力隊派遣前訓練 感染症講師
株式会社 わらべや日洋ホールディングス釧路工場 嘱託産業医
株式会社JM 嘱託産業医
社会福祉法人ちとせ交友会 嘱託医
株式会社 電通 感染症対策アドバイザー
東京都三鷹市 感染症対策アドバイザー
認定資格
日本感染症学会認定感染症専門医・指導医
日本小児科学会認定小児科専門医・指導医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本医師会認定産業医
日本感染症学会推薦インフェクションコントロールドクター(ICD)
身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)
国際渡航医学会認定医(CTH® )
米国熱帯医学会認定医(CTropMed® )
一般旅行業務取扱管理者
PADIスクーバダイビングインストラクター(OWSI)
日本臨床内科医会認定医(~2013)日本人間ドック学会認定医(~2014)日本温泉気候物理医学会温泉療法医(~2015)日本化学療法学会抗菌化学療法指導医(~2017)