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最終更新日:2022年10月2日

だにあれるぎーダニアレルギー

こちらの記事の監修医師
医療法人社団仁明会安部医院
安部 浩一

ダニアレルギー

概要

ダニアレルギーとは、ダニに対しアレルギー反応を引き起こす症状になります。このアレルギーをもとに、アレルギー性鼻炎・気管支喘息・アトピー性皮膚炎・アレルギー性結膜炎などの疾患を引き起こします。ダニは1年をとおし生息しているためにダニを原因とするアレルギー症状は、年間を通してみられます。また、ダニが繁殖しやすい夏と繁殖したダニの死骸やフンが増えやすい秋にダニアレルギーが好発します。

原因

ダニアレルギーの原因となる物質は、ダニの死骸やフンに多く含まれています。死骸やフンは空中に舞いやすく、呼吸をすることによって体内に入り込みます。そのためダニの死骸やフンが多い環境下では、特に症状が強く出るとされています。しかし、ダニを体内に吸収した全ての人にアレルギー反応が引き起こされるわけではなく、生まれつきアレルギーに反応しやすい人に好発します。ダニの繁殖は布団やマットレスなどが1番多く、そのため睡眠時や朝の目覚めの際に症状が起こりやすくなります。

症状

ダニアレルギーは、体内に入り込むことによって、皮膚・目・鼻・呼吸などに関連したアレルギー疾患を引き起こします。アレルギー性鼻炎ではくしゃみ・鼻づまり・鼻水の症状があらわれ、日本人の5人に1人は罹患しているとされています。アレルギー性結膜炎では目のかゆみ・充血・涙・目がゴロゴとするなどの症状があらわれます。アトピー性皮膚炎においては、かゆみ・湿疹・乾燥肌といった症状があらわれます。気管支喘息では、咳・ゼーゼーとする呼吸・呼吸困難を引き起こします。気管支喘息の症状が強くなると息苦しさ・会話困難・睡眠不足などに発展します。

検査・診断

ダニアレルギーは、血液検査や皮膚テストにてハウスダストに対するアレルギー反応を調べます。ハウスダストにアレルギーを持つ人のほとんどが、ダニに対するアレルギーを持つとされるため、ハウスダストに対し陽性の結果が出ることでダニアレルギーと診断されます。

治療

ダニアレルギーは、ダニを体内に入れないことが基本になるが、日常生活のダニを完全に取り除くことは不可能です。主な治療は、抗アレルギー薬を用いた薬物療法とアレルゲン免疫療法になります。アレルゲン免疫療法とは、アレルギーの原因となる物質を少しずつ体内に投与することで、アレルギーを引き起こしにくい体にしていく治療法になります。これは皮下免疫療法と舌下免疫療法の2種類の治療法があり、3年~5年の長期投与が必要となりますが、治癒が期待できるものになります。また、舌下免疫療法においては、ダニアレルギー及びスギを原因とするアレルギー性鼻炎が保険適用となっています。重症な気管支喘息の発作では場合は、入院をして治療する場合もあります。

予防/治療後の注意

ダニアレルギーは、どの家にも生息しており、完全に取り除くことはできません。そのために出来ることは、ダニの数を減らすこととダニを増やさないことになります。ダニを退治し、原因となるダニの死骸やフンを除去し、その上でダニの増加を防ぐ、この流れで対処していくことが大切になります。ダニは室温25度・湿度60%で急増するため、除湿器を使用して湿度を60%以下に保つようにしましょう。毎日掃除機をかけ、室内や押し入れ・クローゼットもこまめな換気が大切です。また、布団カバーや枕カバーを防カビ効果のあるものにするのもお勧めです。ぬいぐるみやクッションなどがある場合には、天日干しで湿気をとった後に掃除機でダニを吸い取るようにすると良いでしょう。湿気管理や掃除で症状を軽減できる場合もありますが、ダニを全て除去することは難しいため、気になる症状があるときは受診をしましょう。

こちらの記事の監修医師

医療法人社団仁明会安部医院

安部 浩一

【経歴】
昭和61年東邦大学医学部卒
昭和62年東邦大学大森病院耳鼻咽喉科
平成1年国立医療センター(現:国立国際医療研究センター)耳鼻咽喉科
平成6年安部医院開業、現在に至る

【所属学会・認定医など】
日本耳鼻咽喉科学会 認定専門医
補聴器適合判定認定医
日本耳鼻咽喉科学会東京都地方部会 代議員
北多摩耳鼻咽喉科学会 常任理事