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最終更新日:2021年12月4日

しょくちゅうどく食中毒

食中毒

まとめ

食中毒は細菌やウイルスなどで汚染された食物、寄生虫のついた魚、自然界の有毒成分を含む食物の摂取が原因で、腹痛、下痢、発熱、嘔吐などの症状が起こります。細菌やウイルスによる食中毒は活動が活発な季節に多くみられ、細菌は夏季、ウイルスは冬季が活動が活発です。原因となる細菌やウイルスの種類により潜伏期間や症状の程度はさまざまですが、時には命にもかかわる症状がみられるため、迅速に医師の診察を受け処置を行う必要があります。

この病気の原因

食中毒の原因となる細菌、ウイルスの活動が活発な時期に多く発生します。細菌による食中毒は夏季、ウイルスによる食中毒は冬季が多いです。食中毒の原因となる細菌はサルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌などです。肉、魚介、卵などに存在し、加熱不十分が原因で食中毒が起こります。黄色ブドウ球菌は鼻腔、口腔、皮膚の常在菌で、熱に強い性質があります。食中毒の原因となるウイルスはノロウイルス、E型肝炎ウイルスなどがあります。魚介類、肉に存在し、加熱不十分で起こります。そのほか、キノコ、フグなどの毒が原因で食中毒が発生します。

主な症状

食中毒の原因となる細菌やウイルスにより症状は異なりますが、多くは腹痛、吐き気、下痢などの消化器症状がみられます。特に腸管出血性大腸菌(O157、O111など)は激しい下痢や腹痛が起こり、重症化すると死に至ることもあります。E型肝炎ウイルスによる症状はほとんどみられず、感染後約6週間で倦怠感、発熱、黄疸がみられます。キノコによる中毒症状は、腹痛、嘔吐、下痢などの消化器症状がみられます。フグによる中毒症状は食後30分から3時間以内に症状がみられます。指先のしびれ、知覚麻痺、言語障害、呼吸困難を起こし、血圧低下がみられ、運動麻痺を起こし死に至ることがあります。

検査/診断の方法

問診にて症状の原因と思われる食物の摂取、便の状態、海外渡航などを確認します。検便による腸内細菌検査ではサルモネラ菌、腸管出血性大腸菌の有無を調べます。ウイルスでは抗原検査、遺伝子検査によりウイルスが検出されます。その他、血液検査や腹部エックス線検査にて全身の状態を確認します。高齢者施設や学校、飲食店などで集団食中毒が発生した場合は、保健所の立ち入り検査により調理場の食材や水、調理器具に残った液体などを採取し原因となる細菌やウイルスを調べます。また、食中毒を起こした人や調理師の便を提出してもらい、検査にて食中毒の原因を調べます。

主な治療方法

細菌やウイルスによる食中毒の症状に対して対症療法を行います。下痢症状に対して水分補給を行いますが、脱水症状が強い場合は点滴治療を行います。下痢症状がひどいときは整腸剤、吐き気があるときは制吐剤が投与されます。フグによる食中毒は致死率が高いですが、呼吸麻痺が直接の死因であるため、早期に人工呼吸などの呼吸管理を行うと救命できる確率が上がります。

治療後に注意すべき点/予防対策

食中毒予防のため、厚生労働省では「細菌を食物につけない、食物に付着した細菌を増やさない、食物や調理器具に付着した細菌をやっつける」の3原則を提唱しています。ウイルスは食物中では増えないため、食物や調理器具にウイルスをひろげないようにします。また、食品調理から保存の場面で、家庭で注意する6つのポイントが提唱されています。「食品の購入」では消費期限の確認、「家庭での保存」では冷蔵庫の詰め過ぎに注意、「下準備」では調理前後の手洗い、調理器具は熱湯にて殺菌消毒、「調理」では肉・魚は中心部まで十分に火を通す、「食事」では食事前に手洗い、「残った食品」では時間の経過したものは廃棄、など、場面に沿ってポイントを押さえた注意点があります。人の皮膚に常在する黄色ブドウ球菌は熱に強く、おにぎり・握りずしは食品用手袋を使用して調理することが予防となります。ノロウイルスは食物による感染だけではなく、人から人へ二次感染するため、感染者の嘔吐物や排泄物の処理はマスクや使い捨てのエプロンを着用し、塩素系消毒液で消毒して感染予防を行います。