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最終更新日:2021年12月14日

しんさしつひだい(さしんしつひだい)心左室肥大(左心室肥大)

心左室肥大(左心室肥大)

まとめ

心肥大とは心筋の壁が厚くなっている状態を指します。壁が厚くなるのは左心室のことが多く、右心室にもおこりますが、心房にはほとんどおこりません。左心室肥大になると心臓の収縮力が強くなり、心臓の電気的な活動である起電力が大きくなり、心電図では特有の変化ががみられます。

この病気の原因

左心室肥大の原因は高血圧が最も多く、大動脈弁狭窄症、肥大型心筋症の場合もありますが、いずれも左心室に負担がかかり、心筋が肥大します。高血圧では心室収縮時の内圧が高くなるため、強い力で収縮する必要があることから心筋が肥大して、左心室の壁が分厚くなっていきます。大動脈弁狭窄症では心臓の出口にある弁に硬化、狭窄がみられることで、心筋が肥大します。左心室肥大が進行するとさらに心筋の収縮力が低下し、心不全をおこすリスクが高まります。高血圧などの原因疾患がなく、心筋そのものが変性する心筋症の場合もあります。

主な症状

左心室肥大が長期にわたり継続すると心収縮力が低下するため、労作時の息切れ、疲労感、倦怠感、顔や足のむくみがみられます。肥大型心筋症、大動脈弁狭窄症を発症している場合は労作時に胸痛がみられます。心筋に酸素を送る冠動脈が拡大しないため、心筋が酸素不足となり胸痛となります。心肥大があると突然死のリスクも高まります。

検査/診断の方法

左心室肥大と疑われるのは健診での胸部エックス線検査での心筋の肥大、心電図検査にて左心室肥大に特徴的な変化がみられるときです。エックス線では心室の筋肉量が増え、起電力が増えた結果、心電図ではR波が高電位でT波は陰性となり、右下がりのST低下がみられます。精密検査を行い、心臓超音波検査にて左心室肥大の程度や肥大のおこった原因を調べて確定診断を行います。肺疾患、肥満などの理由により超音波検査でわかりにくい場合は心臓MRI検査にて確認して確定診断を行います。

主な治療方法

左心室肥大の原因疾患を治療します。高血圧の場合は降圧薬を内服します。心筋肥大にはレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAA系)のホルモンが関与していることから、高血圧治療薬にはRAA系のホルモンの働きを抑えるアンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬などの薬が選択されています。一度肥大した心筋を元に戻すことは難しく、心肥大そのものを改善する治療はないため、不整脈・突然死の予防を行います。

治療後に注意すべき点/予防対策

左心室肥大の予防には、原因疾患の発症を予防することが大切です。高血圧の場合は塩分を控えめの食事を取り、適度な運動を行い適正体重を維持します。左心室肥大は症状に気づき適切な治療を行えば通常の生活を送ることができますが、自覚症状に乏しい場合があり、治療が行われなかった場合、まれに突然死することがあります。家族内で心臓病のある人がいたり、心臓が原因で突然死した人が親族にいる場合は注意が必要です。