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最終更新日:2022年10月2日

らてっくすあれるぎーラテックスアレルギー

こちらの記事の監修医師
成増駅前かわい皮膚科
河合 徹

ラテックスアレルギー

概要

天然ゴム(natural rubber latex)製品に接触することによって起こる、じんま疹、アナフィラキシーショック 、咳や喘鳴・喘息発作などの呼吸器症状がみられる即時型アレルギー反応をラテックス・アレルギーといいます。天然ゴム製品は、手袋、カテーテル・絆創膏などの医療用具、炊事用手袋、ゴム風船、コンドームなどの日用品として日頃から接触する機会が非常に多い製品です。最近は院内感染の予防のため医療従事者のゴム手袋の使用頻度が高くなったため罹患率が急速に上昇しています。

原因

主に天然ゴムの原料となるパラゴムの木(Hevea brasiliensis)から乳状の液体として得られる、「天然ゴムラテックス」に含まれる、わずか1.5%程度のタンパク質成分がラテックスアレルギーの原因(アレルゲン)となります。カテーテルやゴム手袋などの最終製品にもこのラテックス蛋白質が残留しており、皮膚と接触した際に汗によって溶出した水溶性蛋白質(アレルゲン)が皮膚粘膜から吸収されることで起こります。また、バナナ・アボガドなどの特定の食物に含まれる蛋白質と交又抗原性を示すこともあります。その場合ラテックスアレルゲンに感作されると、バナナ、アボガドなどを食べると蕁麻疹やアナフィラキシーショックを起こすことがあり、ラテックス・フルーツ症候群と呼ばれています。

症状

ラテックス・アレルギーで最も多い症状は、接触蕁(じん)麻疹です。手袋を装着した部分にかゆみや発赤、膨疹、水疱が誘発され、全身に広がることもあります。重篤な場合、手袋、歯科用デンタル・ダム、バリウム浣腸用のカフ、コンドームの使用によりアナフィラキシーショックが起こる場合があります。呼吸器系症状は接触蕁麻疹が全身に波及した重症例だけでなく、手袋のパウダーに付着したラテックスアレルゲンを直接吸入した場合に起こります。ラテックス・フルーツ症候群の場合は前述したバナナ・アボカドなどの果物や野菜を食べたときに、口の中の違和感やピリピリ感などの即時型アレルギー反応を生じる場合があり、重症化するとナフィラキシーショックが起こることがあります。

検査・診断

頻回手術患者、食物アレルギー患者のハイリスクグループであるかどうか判別します。ラテックスアレルギーが疑われた際には、血液検査を行い、ラテックス粗抗原と主要アレルゲンに対するIgE抗体価を測定します。他にも皮膚テストや負荷テストなどの精査がありますが、天然ゴム手袋から抽出したエキスを用いて行う皮膚テストや実際にゴム手袋をはめる負荷テストでは強いアレルギー反応が起こる場合もあり注意が必要です。重篤なアレルギー反応が引き起こされた場合に緊急対応が可能な医療機関を受診しましょう。

治療

現時点で根本的な治療法はないため、アレルギーの原因となっている天然ゴムとの接触を回避することが重要です。限局した蕁麻疹などの皮膚症状では接触部位を流水で十分に洗浄し、抗ヒスタミン剤やステロイドの内服にて対処します。蕁麻疹の全身への拡大や呼吸器系症状・胃腸症状などの全身症状を伴う場合には、速やかに医療機関を受診する必要があります。過去にアナフィラキシー症状の既往のある方は、アドレナリン自己注射薬(エピペン®︎)を携行し、全身性反応が出現した場合には速やかに自己注射を行い、医療機関を受診しましょう。

予防/治療後の注意

症状が進行しないように日常生活、医療用具に注意して主治医と具体的な回避方法を考えていきます。仕事でラテックス製品を使用する場合は雇用主に相談し、職場環境を変えるなど検討してもらう必要があります。今後完全に除去できれば過敏性の改善が得られる可能性があります。1999年には国内でも医療用具の説明書や容器・包装に、「天然ゴムが使用されていること」と「アレルギーの症状が生じやすいこと」を表示することが義務づけられており、現在では日用品でもラテックスフリーの製品が増えているため、天然ゴム製品の識別は可能となっています。原材料に注意して選ぶように心掛けましょう。また、アナフィラキシーの既往がある場合には『アレルギー情報カード』の活用や前述した症状出現時の備え(アドレナリン自己注射薬や抗ヒスタミン薬の携帯)が必要になります。

こちらの記事の監修医師

成増駅前かわい皮膚科

河合 徹

【経歴】
・台湾生まれ、東京都板橋区出身
・台湾大学医学部卒業
・日本国医師免許および台湾医師免許のダブルライセンス
・東京大学医学部皮膚科助教(2017年〜2019年)
・2020年 成増駅前かわい皮膚科開業

【資格】
皮膚科専門医・がん治療認定医・産業医