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最終更新日:2021年12月4日

くろーんびょうクローン病

クローン病

まとめ

全身の消化器管に炎症がみられる疾患で、粘膜が赤くなり潰瘍ができます。悪化すると瘻孔や狭窄などの合併症を引き起こします。特に小腸、大腸に炎症が起こりやすいです。炎症の起こる部位や範囲により症状はさまざまです。10~20歳代の若年層の発症が多く、男性の発症率は女性の2倍です。

この病気の原因

クローン病は欧米人に多く発症していましたが、日本でも増加傾向にあります。食事の欧米化が原因のひとつとされます。クローン病を発症する原因は不明ですが、特定の遺伝子多型による「遺伝因子」、腸内細菌、食事の欧米化による「環境因子」、免疫反応が過剰に引き起こされる「免疫異常」の複数の原因により発症すると考えられています。家族にクローン病を発症している人がいると発症率は高くなります。

主な症状

腹痛、下痢、全身倦怠感、食欲低下、発熱などがみられます。初期症状は軽症ですが、小腸や大腸に炎症を起こすと腹痛がみられます。肛門に膿瘍ができ、痛んだり膿が出ることもあります。炎症が悪化すると腸管の狭窄が起こり、腹痛がひどくなります。さらに悪化して腸管に穴があく、内腔が狭くなるなどの腸管合併症がみられることもあります。小児に発症した場合は成長障害や性成熟障害がみられることがあります。

検査/診断の方法

問診にて病歴、症状の訴えを確認します。血液検査を行い、炎症反応、貧血、栄養状態、合併症を調べます。また、小腸、大腸、肛門の病変の状態をみるため、内視鏡検査を行います。小腸内視鏡検査では状態によってはバルーンを拡げることで狭窄を拡げることが可能です。消化管造影検査を行い、粘膜の炎症状態のほか、狭窄度、腸管の癒着状態をみます。また、CT・MRI検査を行い、腸管壁や腹腔の炎症状態を確認します。潰瘍性大腸炎、腸結核、虚血性大腸炎、腸型ベーチェット病、急性回腸末端炎などとの鑑別を行い、診断を確定します。検査結果から病変のある部位、範囲、病変の進行度、合併症を確認して治療法を選択します。

主な治療方法

栄養療法、薬物療法、手術治療があります。栄養療法では十分な睡眠と休息をとり、規則正しい生活を行います。低脂肪の食事にして、肉より魚を食べ、脂肪を制限したエレンタールやラコールなどの栄養剤を服用します。腸管狭窄が起こっている場合は繊維質の食品は控えます。薬物療法では腸管の炎症を抑える5-アミノサリチル酸製剤を服用し、症状が悪化している場合はステロイド剤を服用します。その他の薬剤として、免疫調整剤剤や抗菌薬の内服、生物学的製剤の点滴があります。薬物療法や栄養療法で改善せず、腸管狭窄や腸閉塞がある場合は手術が必要となり、腸管切除や狭窄形成術を行います。症状が再発し、再手術が必要なこともあります。

治療後に注意すべき点/予防対策

治療中は食事の脂肪分を制限しますが、症状が治まると脂肪分の多い食事や暴飲暴食に気を付けて普段どおりの食事が可能です。喫煙は症状悪化の原因となり、喫煙による再発率が高くなるので禁煙します。クローン病は長期間無症状の人もいますが、再発することが多い疾患です。難病指定されている疾患で、高額治療を受ける必要がある人や重症の人は医療費の助成が受けられます。