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最終更新日:2022年4月11日

たんのうぽりーぷ胆嚢ポリープ

こちらの記事の監修医師
東長崎駅前内科クリニック
吉良 文孝

概要

胆嚢ポリープとは、胆嚢内の壁に生じる隆起性(盛り上がった)病変のことを指します。一般的には無症状のまま経過することの多い良性の病変です。健康診断など超音波検査などをきっかけとして発見されることが多いです。ポリープは良性のコレステロールポリープであることが多いですが、その他に炎症性、過形成性ポリープなどがあります。悪性である可能性もあるため、慎重に経過を追うことが必要です。少しでも悪性を疑う場合には、手術が必要となることもあります。

原因

危険因子としては、肥満、脂質代謝異常、耐糖能異常、胆嚢炎などです。また、子どもの発症には、異染性白質ジストロフィー、ポイツジェガース症候群などの疾患が関与していることが報告されています。

症状

多くの場合は無性状であり、健診や人間ドックなど、他の理由で実施された超音波検査などをきっかけとして病変を指摘されることが多いです。しかし、ポリープが悪性であり、病気が進行した場合には、黄疸や倦怠感、発熱などの症状が出現することがあります。子どもの場合は、原因疾患に応じた随伴症状がみられることがあります。たとえば、ポイツジェガース症候群であれば、皮膚や粘膜の色素斑、黒色便、腸重積などを生じることがあります。

検査・診断

超音波検査によりポリープの性状(形や大きさ、数、血流の有無など)を詳細に評価します。血液検査も実施します。そして、まれに悪性度の高い病変であることがあるため、時間を空けて繰り返し画像検査を行うことがあります。画像検査としては、造影剤を使用する造影CT検査やMRI/MRCP検査、超音波内視鏡検査、ERCPなどが行われます。胆嚢を摘出した場合には、悪性度を評価するための病理検査が行われることもあります。

治療

胆嚢ポリープの種類により治療法は異なります。コレステロールポリープは数mm以内のものが多く、良性です。腺腫性ポリープは、基本的には良性と考えられていますが、一部に胆嚢癌に進展するものがあり、経過観察が必要です。過形成ポリープは胆嚢の上皮が過剰に増殖したタイプです。炎症性ポリープは慢性胆嚢炎の患者さんに起こる、粘膜細胞の増殖が原因で発生する良性のタイプです。胆嚢癌は、胆嚢の粘膜に出来る悪性腫瘍です。ポリープの段階で見つかる胆嚢癌は比較的早期の病変が多く、適切な治療により根治的治療を行うことが可能ですが、進行胆嚢癌は根治まで至る症例は多くありません。多くの場合は良性疾患であり、特別な治療は行われず慎重な経過観察が行われます。しかし、胆のうポリープが10mm以上、経過観察の検査でサイズが以前より大きくなってきている場合、大きさにかかわらずポリープの茎が幅広い場合、超音波検査で癌が疑われる所見がある場合に治療が必要になってきます。その他、採血による腫瘍マーカー(CA19-9, CEAなど)検査で悪性の可能性が否定出来ない場合は精密検査を実施し、少しでも悪性を疑う病変である場合には、胆嚢摘出術が行われます。手術を行うかどうかは、病変の大きさ、増大傾向の有無、形態、数などから決定されます。胆嚢ポリープの治療では、胃や大腸のポリープのようにポリープだけを取ることは出来ないため、胆嚢摘出術を行います。胆嚢摘出術の方法には、腹腔鏡下胆嚢摘出術と開腹胆嚢摘出術があります。胆嚢癌の可能性が少ない場合は、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行います。術中、明らかな浸潤の所見を認めた場合には、開腹手術に変更する場合があります。

予防/治療後の注意

術後の合併症には注意が必要です。 手術によってできた傷 に 細 菌 が 感 染 し 創 感 染 を 起 こ す こ と が あ り ま す 。 また、 肺 の 機 能 が も と も と 悪 い 方 や 喫 煙 歴 の あ る 方 では肺炎が起こる 可 能 性 が や や 高 く な り ま す 。 また、 胆 嚢 を 摘 出 し た 部 位 か ら 術 後 に 出 血 が み ら れ たり、 胆 汁 が 漏 れ 出 す こ と や、 傷 に 腸 や 腹 腔 内 の 脂 肪 が 癒 着 す る こ と に よ り 腸 閉 塞 が 生 じ る 可 能 性 が あ り ま す 。 こ の 癒 着 性 腸 閉 塞 の 特 徴 は 手 術 後 数 年 経 過 し て も 発 生 す る 可 能 性 が あ ります。 肝 臓 に も 影 響 が 及 び、肝機能障害や黄疸が起こる こ と が あ り ま す 。 ま た 、 手 術 中 や 手 術 後 に は 抗 生 物 質 を 含 め 様 々 な 薬 を 投 与 するため 、 肝 臓 に 多 少 の 影 響 を 与 え る 可 能 性 が あ り ま す 。 そして、 胆 嚢 を 摘 出 し た 部 位 の 細 菌 感 染 から 、 術 後 に 膿 瘍 を 形 成 す る こ と が あ り ま す 。 胆嚢 が 無 く な っ て も 胆 汁 は 分 泌 さ れ る た め 、 消 化 や 栄 養 の 吸 収 に は 特 に 問 胆 題 は あ り ま せ ん 。 脂 肪 の 多 い 食 事 を と る と 下 痢 気 味 に な る 場合もありますが 、 ほ と ん ど の 方 は 日 常 生 活 は 手 術 前 と 変 化 はあ り ま せ ん 。

こちらの記事の監修医師

東長崎駅前内科クリニック

吉良 文孝

【経歴】
東京慈恵会医科大学 医学部医学科卒業。
東京警察病院での初期および後期研修終了後、消化器内科に入局。
JCHO東京新宿メディカルセンター(旧東京厚生年金病院)消化器内科医長、
都内内科クリニックや健診専門クリニック、医師会など様々な医療現場での勤務を経て、
平成30年に東長崎駅前内科クリニックを開設。

治療に適した診療科目

消化器内科・内科・消化器・内視鏡内科・内視鏡科・消化器外科・外科