オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョク

卵巣嚢腫

最終更新日:2021年10月5日

らんそうのうしゅ卵巣嚢腫

卵巣嚢腫

まとめ

卵巣腫瘍のうち、内容物の詰まった袋状の嚢胞に類似した形状のものを卵巣嚢腫といいます。卵巣嚢腫の多くは良性で、20~30歳代の若年層に多く発症します。卵巣嚢腫の袋の中には内容物が詰まっており、子宮内膜症による古い出血がチョコレートのように溜まった卵巣子宮内膜性嚢胞(チョコレート嚢胞)、水分が溜まった漿液性嚢胞腺腫、粘液が溜まった粘液性嚢胞腺腫、皮膚、毛髪、歯など他部位の組織が溜まった皮様嚢腫などがあります。薄い袋状の部分は良性でも、固くなった塊が混在していると悪性腫瘍の可能性があり、注意します。

この病気の原因

卵巣嚢胞のなかでも卵巣子宮内膜性嚢胞は、本来、子宮にできるはずの子宮内膜が卵巣にできて増殖を繰り返すことで、卵巣内に排出できない月経血が溜まって発症します。子宮以外の場所に子宮内膜ができる原因は不明ですが、卵管からの内膜組織の逆流説が有力です。皮様嚢腫の原因も不明ですが、未受精の状態で卵子の細胞分裂が起こり途中で停止したため、途中まで作られた皮膚や毛髪の成分が腫瘍化すると考えられています。皮様嚢腫はまれに悪性化します。さらに、漿液性嚢胞腺腫や粘液性嚢胞腺腫の原因も不明ですが、卵巣、卵管の表層部分が変化して腫れ、水分や粘液が入り込んで腺腫となると考えられています。粘液性嚢胞腺腫は放置すると成長することがあります。

主な症状

卵巣嚢腫に限らず、卵巣腫瘍は小さいときは自覚症状に気付くことが少なく、成長すると症状が現れることが多いです。腫瘍の成長に伴い、腹部膨満感、下腹部痛、腰痛、便秘、頻尿などの症状が現われます。人により、下腹部の柔らかいしこりに気づかれることがあります。お腹の中で腫瘍がねじれる茎捻転になると、突然強い下腹部痛や嘔吐がみられ、ショック状態に陥ると、緊急手術が必要なことがあります。まれに起こる腫瘍破裂でも同様に強い下腹部痛がみられたとき、緊急手術が必要なことがあります。

検査/診断の方法

問診後、内診(触診)と超音波検査にて卵巣腫瘍の有無を調べます。超音波検査は体外からの腹部エコーと膣内エコーがあります。腫瘍の形状は超音波検査によりある程度わかるため、袋状になっていれば卵巣嚢胞であり、おそらく良性と診断できますが、塊部分があれば悪性腫瘍の可能性があり、MRI・CT検査、腫瘍マーカーなどで詳しく診断します。最終的には手術で採取した組織を病理検査で調べ、悪性度を診断します。

主な治療方法

通常、卵巣嚢腫は自然消失せず、適切な時期に手術等の治療が必要ですが、嚢腫が小さく無症状の場合は定期的な経過観察することがあります。手術には開腹手術と内視鏡手術があり、近年は体への負担が少ない内視鏡手術が増えています。卵巣子宮内膜症性嚢胞はホルモン療法にて嚢胞を縮小させたり、手術後には再発予防のためホルモン療法を行います。特に治療後に妊娠・出産を希望する場合は、卵巣摘出・温存の選択について主治医とよく相談します。悪性腫瘍の場合はその種類と進行度により、手術や抗がん剤治療を組み合わせて行います。

治療後に注意すべき点/予防対策

卵巣嚢胞のなかでも、卵巣子宮内膜性嚢胞は再発が多いです。卵巣を温存していると、同じ卵巣で再発したり、もう1つの卵巣で発生することがあるので、症状が消失しても、必ず定期検査を受けてください。子宮内膜症はホルモン療法で再発予防の治療ができるため、主治医と相談しましょう。その他の卵巣嚢胞には予防法はありません。嚢胞腺腫、皮様嚢腫の経過観察中に嚢胞の増大や悪性化がみられることがあるので、定期検査は必ず受けましょう。

初診に適した診療科目

産婦人科

産婦人科のオンライン診療対応クリニック