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アルコール依存症を心理アセスメント・認知行動療法でしらふの生活に回復させる【イシャチョク】

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アルコール依存症を心理アセスメント・認知行動療法でしらふの生活に回復させる

最終更新日:2022年2月21日

垣渕 洋一 先生の独自インタビュー取材記事

〇病院名 : 成増厚生病院 東京アルコール医療総合センター
〇医師  : 垣渕 洋一 先生
〇アクセス:
【電車でお越しの場合】地下鉄都営三田線 「西高島平駅」より徒歩7分
【車でお越しの場合】 首都高5号線 「高島平出口」より約5分
【バスでお越しの場合】東武東上線「成増駅」、東京メトロ有楽町線/副都心線「地下鉄成増駅」下車
成増駅北口 バス乗り場より
[高01] 西高島平駅経由「高島平操作場」行き(国際興業バス)で「北山下橋」下車徒歩5分
[増14] 「下笹目」行き (国際興業バス)で「北山下橋」下車徒歩5分
[増17] 区立美術館経由「高島平操車場」行き(国際興業バス)で「成増厚生病院」下車、正面
〇経歴  :
筑波大学大学院修了後、2003年より成増厚生病院附属の東京アルコール医療総合センターにて精神科医として勤務。臨床のかたわら、学会や執筆、地域精神保健、産業精神保健、メディアでも活躍中。
東京アルコール医療総合センター・センター長。成増厚生病院副院長。医学博士。

成増厚生病院 東京アルコール医療総合センター 3つの特徴】

1.院内・院外のスタッフが密接に連携した手厚いサポート

医師・看護師・ケースワーカー・作業療法士・心理士、院外では、断酒会・AA(アルコホーリクス・アノニマス)などの自助グループ、地域の医療機関・保健所と連携して、アルコール依存症に悩む患者さんとそのご家族に対して、手厚いサポートを行っています。アルコール依存症の治療を行うだけでなく、その背景にある孤独・トラウマなどにも寄り添って対応することによって、切れてしまった家族・社会との関係を取り戻し、お酒に頼らない生活に戻ることを目指して対応しています。

2.長期間サポートができる「継続ケアシステム」

アルコール依存症は治癒することが難しいため、回復するまでに非常に長い期間が必要になります。東京アルコール医療総合センターでは、そんな長期間に渡る治療に対応するため、「継続ケアシステム」を設けています。1つ1つのご縁を大切にして、長期間に渡ってサポートできる体制を整えているため、安心して受診していただくことができます。

3.心理アセスメント・認知行動療法を用いた最新のアルコール依存症治療

最新の研究によって、アルコール依存症の背景に発達障害が関係しているケースが多いことがわかってきました。そのため、アルコール依存症の症状を緩和するだけでなく、背景にある発達障害のアセスメントをしっかりと行った上で診療を行っています。

その他、心理アセスメント・認知行動療法など、アルコール依存症の治療に有効な最新の知見も活用しています。

最期の砦として、アルコール依存症の患者さんと向き合う

なぜアルコール依存症を専門に診療されるようになったのですか?

医師になったばかりの頃は精神科医として、統合失調症、気分障害(うつ病・躁うつ病)などの診療を行っていました。当時、主に対応していたのは気分障害でした。しかし、どんなに懸命に診療を行っても、患者さんの症状を改善することができないことが多く、非常に悔しい思いをする日々が続きました。経験を積み重ねると気分障害の背景にはアルコール依存症があり、気分障害はその二次的なものであることが多いことに気付きました。そういう気分障害に悩む患者さんを救うには、アルコール依存症を治療できるようになりたい。そう思って、志願して東京アルコール医療総合センターに異動させていただきました。それ以来、20年間アルコール依存症を専門に診療を行っています。

アルコール依存症の患者さんはどのような方が多いですか?

もともと何か他の精神疾患があって、その症状を抑えるためにお酒を飲んできた人、機能不全家庭で育ち、生き辛さから自分を慰めるためにお酒を飲んできた人など、精神的に追い詰められてきた人が多いです。

お酒を飲み始めた頃は、お酒を飲むことで幸せになれる期間があります。しかし、お酒を飲み続けると、次第に依存性が出てきます。そこでお酒の量を抑えることができないと、家族・友人が離れていったり、仕事で致命的な失敗をするようになり、いよいよどうしようもなくなって相談に来られるケースがほとんどです。

アルコール依存症の患者さんに対して、どのような診療をしているか教えてください。

アルコール依存症の患者さんには、孤独で寂しい方が多いため、温かい情を持って診療することを心掛けています。

精神科を受診する患者さんは、その前に内科を受診してお酒をやめるように言われている方がほとんどです。それでも状況を改善できなくて困り果てた末に、家族や周囲の方から背中を押されて相談しに来ているので、まずは患者さんの背景を理解して心に寄り添うことで、信頼関係を作るところから始めることが大切です。その上で、必要に応じて心理アセスメント・認知行動療法によって思考・行動変容を促して、健康な状態に近づけていきます。

アルコール依存症を治療するカギは行動変容

アルコール依存症になりやすいのはどういう人ですか?

最新の研究によって、アルコール依存症の背景には、発達障害があるケースが多いことがわかってきました。そして、発達障害には、幼少期の虐待などによるトラウマ、過酷な家庭環境を生き延びるために何かにのめり込むことで心のバランスを取ろうとしたことなどが関係しています。10代の頃はお酒のことを知らないため、リストカット・食べ吐きをする方が多いですが、20代・30代になると、お酒を飲むことで嫌なことを楽に忘れられることに気付き、アルコール依存性に移行していく傾向があります。

アルコール依存症を治療するためのポイントについて教えてください。

他の精神疾患と比較して、薬物療法よりも認知行動療法のウェイトが高いことが特徴です。治療薬を飲めば、一時的に症状を緩和することはできますが、行動が変わらなければアルコール依存症を改善することはできません。「お酒以外でストレスを解消する」、「お酒のある場所に近づかない」などの行動変容をすることによって、初めてアルコール依存症を抑えることができるのです。治療のカギになるのは、どうやったら患者さんに行動変容してもらうことができるかということ。そのために、心理アセスメント・認知行動療法などを必要に応じて使い分けながら、患者さんと丁寧に向き合い続けています。

具体的には、どのような取り組みをされるのですか?

全ての患者さんに対して必ず行っているのは、正しい情報を伝えることです。患者さんの99%はアルコールが薬物であると認識していません。まずは患者さんに「アルコールが薬物であり、いい効果も有害な反応も少なからずあること」を知ってもらいます。

そして、これまでにアルコール依存症になった患者さんたちがどんな理由でどのようにお酒を飲んでいたのか伝えたり、断酒会・AA(アルコホーリクス・アノニマス)などの自助グループの方にアルコール依存症に関する体験談を聞かせてもらったりすることで、今、アルコール依存症に悩んでいる患者さんに、自分が何のためにお酒を飲んでいるのか気付いてもらいます。

その上で、お酒を飲むことをそれ以外のものに置き換えるように行動変容していくと、お酒を飲むよりもしらふでいる方が幸せになってきて、しらふでの生活を続けられるようになっていきます。

家族とともに、アルコール依存症を乗り越えていく

印象に残っている患者さんとのエピソードがあれば教えてください。

以前、心身ともにボロボロで、亡くなる一歩手前のような状態で入院してきた方がいました。退院して何年か経ってから、その方に外来診療でお会いしたときには、アルコール依存症から見事に回復されていました。アルコール依存症の治療では、5年、10年、15年と患者さんの具合を診ながら伴走していきますが、患者さんが元気になった姿を見られることは医師として何よりも大きな喜びですね。

今後、どんなクリニックにしていきたいですか?

アルコール依存症は、退院した2年後も断酒ができている人の割合が2-4割と低く、再発を繰り返すことが多いです。この現状を打破するためには、ご家族に元気でいてもらって、アルコール依存症を回復するためにいっしょに取り組んでもらうことが大切になると考えています。

現在も、ご家族への支援を行っていますが、その取り組みを更に強化するため、来年度から児童精神科の医師に参画していただいて、子ども向けの病棟をオープンする予定です。1人でも多くの方のアルコール依存症を回復させるとともに、ご家族も元気に生活していけるよう、院内・院外の方々と全力で取り組んでいきたいと思います。

最後に読者に向けてメッセージをお願いします

アルコールが薬物であることを知るのがアルコール依存症から抜け出すための第一歩です。アルコール依存症に悩む方のために、大切な情報をまとめた著書(「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本)も出版していますので、幸せな人生を送るための一助としていただければ幸いです。

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    成増厚生病院東京アルコール医療総合センターはJR東武東上線成増駅北口より徒歩5分にある「こころ」と「からだ」のサポートをする病院です。診療は精神科をメインとして、一般内科の診療も取り扱っています。特に...

     
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