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「チャイルドデスレビュー」で子どもの死を救う?三重大学小児科教授 平山 雅浩ドクターの医療とは?

最終更新日:2022年5月17日

平山 雅浩 先生の独自インタビュー取材記事

診療科目:小児科

《 経歴 》
三重大学医学部 学士課程 (~1986年)
医学部大学院研究生1988年〜1999年(92〜95年を除く)
博士課程・博士後期課程 (~1999年) 卒業・修了

1986.06~1986.06 三重大学医学部附属病院 医師 研修医
1986.07~1987.01 新宮市立市民病院 小児科 医師
1987.01~1987.03 国立療養所三重病院 小児科 医師
1987.04~1987.06 三重大学医学部附属病院 小児科 研修医
1987.07~1988.06 名古屋徳洲会病院 小児科 医師
1990.07~1992.09 三重大学医学部附属病院 小児科 医員
1992.09~1995.10 ウエイン州立大学ミシガン子供病院 Research Associate Research Associate
1995.11~1996.12 三重大学医学部附属病院 小児科 医員
1997.11~2004.03 三重大学医学部 小児科 助手
2004.04~2010.01 三重大学医学部附属病院 小児科 講師
2010.02~2015.12 三重大学大学院医学系研究科 小児科学 准教授
2016.01〜 三重大学大学院医学系研究科 小児科学 教授

松本志のぶアナウンサー(以下:松本アナ)

こんにちはドクターインタビューの時間です。
今回のゲストは三重大学医学部小児科教授平山 雅浩 ドクターです。よろしくお願い致します。

平山雅浩ドクター(以下:平山ドクター)

よろしくお願いします。

松本アナ

三重大学医学部を卒業後、三重大学付属病院アメリカミシガン小児病院などを経て現在は三重大学医学部小児科教授ならびに日本小児科学会の理事を務めていらっしゃいます。
ご専門は小児科医一般・小児血液腫瘍学・造血細胞移植といった小児がんに関わる研究をなさっています。平山ドクターはチャイルドデスレビューの提言を行っているというふうにお聞きいたしましたが、このチャイルドデスレビューとは何なのか分かりやすく教えていただけますでしょうか?

チャイルドデスレビュー

平山ドクター

CDRというチャイルドデスレビューですね。子どもが死亡したときに複数の機関や専門家、子どもの既往歴とか家族背景 死に至る経緯、そういうものを検証することによって効果的な予防対策を導き出して、予防可能な子どもの死を減らす。

令和02年度から国の事業として始まったものです。通常は三重県ですとだいたい18歳以下の子どもさんは60人ぐらい亡くなられるんですけれども、その中でいわゆる病気とかの内因子というのは6割くらいあるわけです。外因死というのがいろいろな事故とか防げる死というのが混ざっているというふうに考えですから3・4割の子どもの死の中に予防可能なものがあるのではないかというそういうことになります。

松本アナ

これはチャイルドレスデビューをドクターは三重県知事にも提言されているわけですよね?これは、なぜ提言することになったんでしょうか?

平山ドクター

三重県ではCDRという活動を実は始まる事業がモデル事業が始まる前の6年くらい前から
私的なグループとして始めていたんですね。
事業の形態としては最初にスクリーニングと3段階ありまして、スクリーニング個別検証、提言につなげているということで最初にすべての市をまずチェックするんです。
個別検証した方がいいかというのを見てきて初年度は13例ほど個別検証した方がいいということでその中で、どういう死であったかということをつぶさに専門家の中で検証して、その中で提言を4つほど挙げさせていただいたというそういう形です。

平山ドクターの大学での研究

松本アナ

平山ドクターは現在、三重大学の教授をされていますけれども大学では具体的にどのような研究をされているのでしょうか?

平山ドクター

専門分野というのが小児がんで、元々、三重大学では、もう50年以上前からやっています。実は三代前の教授が行っていますので、ただ小児科ですのでいろいろな分野はすべて大学がやっているという形にはなります。

松本アナ

ドクターにとっての醍醐味というのはどんなところになりますでしょうか?

平山ドクター

研究の面で言いますとある特定の分野上の人が小児がんを掘り下げてくるわけですね。
研究はやはり基礎研究までつながるようなことをしていますので、まず最初に仮説を立てるわけです。 ある事象に対してそれを実際に研究に移していくわけですね. そういう場合に実は大体予想通りにならないことが多いんですね。
予想外の結果が出ることが逆に大発見につながったりとかいい方向に行く場合もありますですからそういう意味でいきますとやってみないとわからないですけれどもそこから出てくる得られるものというのがまた魅力につながっていくと特に私はやらせていただいているのは今骨髄移植、今は造血幹細胞移植という分野になっています。

平山ドクター

けれどもそれの合併症というのが特に重要なテーマとしてGVHDという合併症があります. これは非常に移植成功・失敗に関わる非常にキーになる合併症なんです。それをいかにコントロールするか抑えた方がいいですね。それと白血病とかをやっつける抗腫瘍効果を上げる効果がGVTというんですけれどもこれをいかに上げるか、ちょっと背反したことを実はおもなテーマは非常に重要なテーマなんですけどそれを深く追求していくということです。

小児科を選択した理由

松本アナ

本当にドクターの考えや動きの中に人々の命がかかっているというふうに考えると頭が下がる思いなんですけれども様々な科の中で小児科を選ばれた理由というのは何かあるんでしょうか?

平山ドクター

やっぱり元々、子どもが好きだということはあったんですけれども大学医学部に三重大学に入って二代前の教授がちょうど主催されている講座でしたのでその先生も非常に魅力的な方でありましたので小児科をやろうと思いました。

松本アナ

実際にドクターになってこう喜びを感じる瞬間ってありますでしょうか?

平山ドクター

これが研究というのは自己満足の世界っていうのもあるんですね自分でこれを成し遂げたというのか人が評価するんだそれは後のことですのでただ臨床の面では、やはり小児科をやっていますのでね。特に例えばがんの子が白血病とかを克服した後に長期の闘病生活化退院した時に笑顔が見られるとか他の小難しいがんが治って外来に来られたときに子供の笑顔というのが一番の活力になると思っています。退院していく時の子供たちの笑顔ってどんな感じですかと本当に苦しみというのを耐えた後に純粋に喜んでいるという何の飾らない自然に出てくるだろうというのはほんとに子どもの熱があって皆そうだと思うんですけれども、それは本当に私の支えになっています。

松本アナ

そういった喜びがある一方で今小児科が抱える問題というのはどういうものがありますでしょうか?

小児科が抱く問題

平山ドクター

元々小児科というのは病気を治す科ではないんですが病気を治すだけの科ではありません. 例えば発育、生育していくシーンもあるわけです。
ですから保健的な観点とか教育もそうです。
福祉的なものはすべて小児科が関わるものですね。今特に例えば医療的ケア児といって本来立ったら入院しないといけない教訓の方でも在宅酸素で商売を持ちながら家族がケアしているというのもあると思うんですので、そういうのが非常に全国でも増えていますこれは、やはりまさに国がちょっと取り組んでいただかないといけない分野だと思いますしこれも三重県でも、かなりの医療的生足を支えるネットワークっていうのは、これもかなり三重県で進んでいるところなんですけれども、そういうことを取り組んでいます。

子どもたちの中での精神的不安定さとか子ども同士のいじめだとか、色んな問題が本当に数々浮上してきていてそういったことも、やっぱり小児科ってのは関わってくるんでしょうか、そうですねそういう面でも関わりというのは大きいと思います逸見虐待不登校とか発達障害も含めて児童精神的な患者さんというか子どもさんたちが増えているわけですね。
それを支える分野というのは精神科の先生が児童精神やられるということもあるんです。
けれどもやはりそこは非常に少ないんですね。小児科側でやはりそういう児童精神を支える意識を育成していく必要があるということで今できるだけ、それを増やそうという風にはしています。

医師を目指す学生や若い医師に伝えたいこと

松本アナ

これからこう医師を目指す学生ですとかこう若い医師これからもっとこう力をつけていきたいっていう若い医師たくさん全国でいらっしゃいますけれどもそういった皆さんに伝えたいことって何かありますでしょうか?

平山ドクター

未来をつくるのは、やはり子どもなんですよね. それを支えるか否かは、小児科は未来を作る科だと思います。ですからぜひ子どもの笑顔が見れる科に飛び込んでいただきたいというのがあります。あと実際に医師になられた方に若い方に申し上げることというのは最初はやはり苦労していろいろな汗をかくほど成長していくんですねですから進んで苦難に飛び込んでいただきたいというのがあって、やはり逆境を越えるほど大きくなると思いますですから人はやっぱり調子のいいときというのは誰でもうまくいくんですけれども陸に立ったときにどうやってそれを頭に越えるかというのが非常に重要だと思いますしその人の真価を上げるというふうに思いますので是非、逆境でふとも思わずたくさんの時間を使ってそこに向かっていくというか、その先はいいものがあると思います。

松本アナ

平山ドクターが目指す医療そして医療現場はどういう風にお考えでしょうか?

平山ドクター

だから結果としてやっぱり全て私の小児がんですので、今は8割ぐらいの小児がんが治るようになりました。ただもっと先の100パーセント治る時代、子どもが全て笑顔で退院できるそういうのを目指したいと思います。小児科全体で言えば病気で困っているのか全て笑顔を生きられる世界というのか目指したいと思っています。

松本アナ

どうもありがとうございました。
今回は子どもの笑顔のために人生をかけて小児がんと闘う平山雅浩ドクターにお話を伺いました。
ドクター、どうもありがとうございました。

平山ドクター

どうもありがとうございました。

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