最終更新日:2021年8月31日
痛風予防で気になる「尿酸値」を減らす7つのポイント
こちらの記事の監修医師
鈴木 のり子

(画像=takasu/stock.adobe.com)健康診断の結果で気になる項目のひとつに「尿酸値」があります。尿酸値が高いと痛風になる可能性があるため、予防のために薬を飲んでおられる方も多いです。しかし、尿酸値は、プリン体を避ける、ビールを避けるだけでは改善しません。ではどうするべきか?尿酸値を減らすための7つのポイントをご紹介します。
目次
尿酸値をコントロールする方法
健康診断の結果で気になる項目はありましたか?メタボ健診で引っかかる方が同時に問題を抱えていらっしゃる値に尿酸値があります。
尿酸値が高いと痛風になる可能性があり、文字通り風が吹いても痛いらしいので予防で早めに薬を飲んでおられる方も多数いらっしゃいます。
高尿酸血症は、通常はバランスがとれている尿酸の合成と排泄のバランスが崩れてしまい、血液中の尿酸値が高くなる状態です。バランスが崩れる理由は、食事などが原因の外因性のものが1/3程度と言われています。残りの約2/3は、内因性に由来します。
- 尿酸の産生が過剰である場合(産生過剰型)
- 尿酸の排泄率が低下している場合(排泄低下型)
尿酸は体内で代謝産物として産生される老廃物です、適正に産生され、速やかに排泄されていれば問題ないのですが、バランスが崩れると尿酸値が上がります。プリン体の摂取量のコントロールと同時に内因性の問題を取り除くことが重要であると考えられています。
食事と尿酸値の関係
私が過去に特定保健指導した尿酸の問題を抱えている中年男性の多くは、尿酸値が高いので、プリン体を多く含むビールはやめて、プリン体をあまり含まない焼酎やウイスキー、プリン体ゼロの発泡酒などを飲むようにしているとおっしゃいます。
痛風はプリン体に気を付けたほうが良いということは知られていますが、ビールに多く含まれるというイメージが独り歩きして、ビールだけが悪者扱いされています。
「ビール」だけが悪者ではない
実は、ビールに含まれるプリン体は350ml当たり、12~25mgです。100g当たりでみると3.4~7.1mgとかなり少ないことがわかります。比較として、普段食べる食品100g当たりを見てみましょう。
- 納豆:113.9mg
- アジの干物:245.8mg
- 豚ロース肉:90.9mg
- 白米:25.9mg
- ほうれん草:51.4mg
- もやし 44.7mg
いずれも、ビールよりも多く含まれています。食事からのプリン体摂取は1日400㎎以内にという目安量があります、色々なものに含まれているので、特定のものを減らすより、食事のバランスをとりながら食べる量を全体的に減らすことをお勧めします。尿酸値が高い方は、食べ過ぎている場合が多いです。
また、食事中のプリン体の量が尿酸値に与える影響は、2~3割程度なので、内因性の問題を同時に改善したほうが得策だと思います。
プリン体とは?尿酸とは?
ところで、尿酸やプリン体とは何なのでしょうか。
プリン体
プリン体とは、細胞内の遺伝子を構成するDNAと情報を伝達するRNAを構成している物質で、細胞の代謝や増殖などを助ける重要な役目を担っています。
尿酸
尿酸は、使いきれなかったプリン体や、エネルギーを担当するATPが分解されるとできる老廃物ですが、高い抗酸化力を持ち活性酸素のダメージから体を守る目的もあるのではないかと言われています。
できた尿酸は血中にはいりますが、血液に溶けきれない尿酸は腎臓から尿の中に排泄されますが、尿酸の量が多くなると排泄能力を超えてしまい、結晶化して体内に蓄積されて痛風の要因となります。
運動、肥満、アルコール摂取と尿酸値
- 過度な筋トレや激しい運動を長時間するとプリン体が分解される速度が上がり、活性酸素も多く発生するため、尿酸値が上がりやすくなります
- 肥満体の人は、プリン体を合成しやすく、尿酸の排泄機能が低下する傾向にあります
- アルコールは尿酸排泄を阻害し、利尿作用により体内で尿酸が濃縮されることから、プリン体を含む、含まないにかかわらず、アルコールそのものに、血中の尿酸量を増加させることが分かっています。ビールに限らず、飲酒そのものに尿酸値上昇のリスクがあります
尿酸は老廃物であり、痛風や尿路結石の原因となるため、良いイメージを持つ方は少ないですが、実はビタミンCよりも抗酸化作用の強い抗酸化物質です。人の体内ではビタミンCが作れないので、活性酸素から身を守るために抗酸化力の高い尿酸が増えたのではないのかと考えられています。
高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインに、ビタミンCを摂ると尿酸値が低下したことが記されています。過度な運動も、飲酒も活性酸素を多く生みます。また、加齢と共に酸化ダメージを多く受けますので、食事でプリン体を減らすのと同時に、抗酸化ビタミンのビタミンCやビタミンE、ポリフェノールを摂る必要があります。
尿酸値を減らす7つのポイント
- 栄養バランスをとりながら、食事の量を減らして、適正体重にする
- プリン体を摂りすぎないようにする
- 野菜からビタミンCやその他、抗酸化物質を摂る
- アルコールを控える
- 水を十分に摂り、甘い飲み物は避ける
- 激しい運動や、無理な筋トレよりも有酸素運動を行う
- ストレスと上手に付き合う
これは私個人が、特定保健指導をしていて感じていることですが、尿酸値が高めの方はプリン体の量などをいう前に、食事の栄養バランスが悪く、食べ過ぎている傾向にあると思います。また、睡眠不足やストレスを強く感じている方が多いように思います。
尿酸値は、食事でプリン体を避ける、ビールを避けるだけでは改善しません。そして、予防で薬を飲んでも、根本的に治るわけではありません。尿酸値を減らすための7つのことを実行すれば、同時にメタボも解消されるでしょう。健康でいるには、当たり前のことをコツコツやることが、早道です。
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こちらの記事の監修医師
鈴木 のり子
管理栄養士/糖尿病療養指導師(千葉県認定資格)/アレルギーアドバイザー/ダイエットコーチ/料理講師。女子栄養短期大学卒業。「健康でいるにはお家で食べるご飯が一番大切」を信念に、管理栄養士として過去8000人近い方の食事指導の経験を活かし、栄養の知識を織り交ぜた家庭料理教室を主宰。とくにモロッコ料理は野菜がたっぷり使い、そこにスパイスの薬効が加わり、栄養学的にも優れた薬膳のような美味しい料理を得意としている。また、食事で女性の人生を変える”ダイエットコーチとして、家族の健康を願い支える「奥様」をサポート。
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