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舌が痛くなる病気「舌痛症」とは?患者さんの心に寄り添い痛みを取り除く角田ドクターの医療に迫る

最終更新日:2022年4月14日

角田 智之 ドクターの独自インタビュー取材記事

〇診療科 :歯科、小児歯科、歯科口腔外科
〇経歴  :明海大学歯学部卒業。日本大学医学部歯科口腔外科学教室入局、同医学部麻酔科研修終了。横須賀市立市民病院 歯科口腔外科、社会保険横浜中央病院 歯科口腔外科、(医)新生会 大宮共立病院 歯科口腔外科勤務。久留米大学医学部口腔外科学講座入局。(医)雪の聖母会 聖マリア病院 歯科口腔外科、(医)高邦会 高木病院 歯科口腔外科勤務を経て、福岡市博多区東那珂に「つのだ歯科口腔クリニック」を開設する。

「ザ・ドクター」は、フリーアナウンサーの松本志のぶさんが、医療の最前線で活躍するドクターをご紹介する番組です。

今回は、「つのだデンタルケアクリニック 角田智之ドクター」にスペシャルインタビューを行いました。

松本アナ

松本志のぶアナウンサー(以下:松本アナ)

こんにちは。ドクターインタビューの時間です。今回のゲストは、つのだデンタルケアクリニック院長、角田智之ドクターです。ドクター、よろしくお願いいたします。

角田智之ドクター(以下:角田ドクター)

よろしくお願いします。

松本アナ

松本アナ

明海大学歯学部を卒業された後、日本大学医学部歯科口腔外科学教室、久留米大学医学部口腔外科学講座をはじめ、数多くの病院で勤務され、福岡市博多区東那珂に、つのだ歯科口腔クリニックを開設、現在に至ります。ご略歴を拝見させて頂きますと、完璧なる歯科のスペシャリストでいらっしゃるということが分かるんですけれども、何故医療の道をそもそも目指されたんでしょうか?

医師を目指した理由

角田ドクター

父親が歯科医師でありまして、うちの兄も歯科医師でありまして、姉も医療系で家族全部医療系なので、自然とそういったような医療の道に進んだかなと思います。

松本アナ

松本アナ

その中でまた更に歯科という風に定められたのは何かきっかけがあったんでしょうか?

角田ドクター

父親が開業しておりまして、当時自宅とクリニックが一緒の状態でしたので、父親の仕事をしている姿とかそういうのを見る機会も多かったので。やっぱりそういう影響があったのかなと思います。

松本アナ

松本アナ

大学時代はどんな研究をされていたんですか?

角田ドクター

大学時代は口腔外科といって、歯と口周辺ですね、その周辺を扱う診療科に長くいたものですから、そういうような歯以外のものを扱うことが多かったです。

松本アナ

松本アナ

すみません、先ほどから楽しいお話を伺いながら、ドクターの背景が気になっていたんですけれども、とっても可愛らしい背景なんですがこれにもやはり理由があるんでしょうか?

角田ドクター

あります。うちは特に、うちのところに来てほしいのはお子さんですよね。

つのだデンタルケアクリニック院内

小児歯科診療

角田ドクター

歯科検診ってあるじゃないですか。歯科検診で、「何でも無いですよ、大丈夫ですよ」と言われた方に来てほしいんですよね。何故かと言うと、「何でも無いですよ、大丈夫ですよ」って言われてしまうと、多分歯医者さんに行っている子、虫歯がありますよって歯医者さんに行っているお子さんは歯医者さんに色々と知識をもらえるんですよね。ところが「無いですよ」と言われちゃったら、そこで知識が止まってしまうので。そういう方に来て頂く。

松本アナ

松本アナ

検診で虫歯があったらもちろん歯医者さんに行きます。でも無くても、無い子が行く?

角田ドクター

予防知識をつけて頂く。ただそういうお子さんたちっていうのは、やっぱり歯医者さんというと怖いじゃないですか。痛いことされるとか。だからうちはこういったような楽しいところだよ、というところですね。

松本アナ

松本アナ

確かに楽しい背景ですよね。口の病気といっても、本当に色々ありますよね。

特に力を入れている治療

角田ドクター

現在であれば、「舌痛症」といって、ベロに痛い症状と書くんですけれど。

松本アナ

松本アナ

本当に痛い。どういった症状なんでしょうか?具体的に。

角田ドクター

特にベロですね。舌がやっぱり痛い、ヒリヒリ傷むとかですね。あとはベロだけじゃなくて唇とか顎の裏が痛いとかですね、ヒリヒリするとか。あとは患者さんによっては焼けるように痛いと表現される方もいらっしゃいます。

松本アナ

松本アナ

これは原因は何になるんでしょうか?

角田ドクター

原因は分かっていないんです。はっきりは分かっていないので。ただ心理的要因が大きいんじゃないかと言われています。ストレスが原因ですねって言われて、それで精神安定剤、抗不安薬とか抗うつ薬とか、そういうのを処方して頂くというのが多いようです。

松本アナ

松本アナ

角田ドクターはどんな治療をされているんでしょうか?

角田ドクター

やっぱり原因が不明とは言いつつも、心理的要因が大きいと言われていますので、抗うつ薬とか抗不安薬とかそういうお薬は使わずにカウンセリングというところですね。心的要因に直接アプローチする方法、カウンセリングによってアプローチしてそれをなるべく軽減していくっていう方法を主にとってしております。

松本アナ

松本アナ

歯科医でカウンセリングっていうのはちょっとびっくりするんですけれども、心理療法、そういったことを実際に学ばれたんでしょうか?

角田ドクター

人間関係を扱う心理学として、アメリカの精神科医のウィリアム・グラッサー博士という人が確立した選択理論心理学というものを元にしたリアリティセラピーっていう心理療法を知りまして、それが舌痛症に応用できるのではないかなと感じまして、僕がそれを応用してみたところ、やっぱり効果があるんですよね。それでこれは困っている人たちを助けることができるなと思いまして、今やっているところです。

松本アナ

松本アナ

カウンセリングをするにあたって、患者さんのお話を聞くにあたって、ドクターが常に気を付けていること、気にしていることというのはありますでしょうか?

角田ドクター

カウンセリングで大体お話を聞くと、一般的に人の不幸感を感じる時っていうのは、ほぼほぼ人間関係と言われているんですね。ですので、その人間関係を扱うということです。それとあとはご自分が思い通りになっていない、人生とかですね、そういうものがやっぱり影響していることが多いので、そういうことを注意深くお聞きしてカウンセリングをしていくという形です。簡単に言いますと、例えば人間の行為と思考と感情と生理反応というもの、4つが一緒になって人の行動と言われているんですね。じゃあどういう風にしてカウンセリングを進めていくかというと、例えばすごい思い悩んでいる方がいらっしゃるとして、すごくストレスを感じていると。そういう方が旅行に行って素晴らしい景色を見た時に、悩んでいたのがばかばかしくなってきた。何なんだって思うようなことが、多分そういうことをお聞きになったことがあると思うんですよ。

角田ドクター

それはどういうことかといったら、やっぱり4つが一緒になっていて、行為、思考、感情、生理反応。行為と思考というのは自分で変えられるので、行為と思考を変えるんですね。そうするとその4つのうちの2つの感情と生理反応も一緒にくっついて変わるんですよ。ですからその行為と思考を変えるというところに注力したカウンセリングということです。

松本アナ

松本アナ

一人一人の患者さんとの向き合う時間はかなりたっぷりと取られていらっしゃいますよね、恐らく。

角田ドクター

そうです。カウンセリングの場合は30分1時間、1時間半、患者さんによってはかかる場合もあります。

松本アナ

松本アナ

お話を聞けば聞くほど今、歯医者さんと話しているのではないような、全く違う分野の先生に今お話を伺っているような気分になってきて、改めて、あれ?角田ドクターは歯科医の先生でいらっしゃるよなって頭の中で確認をしてしまったんですけれども、本当に患者さんとしてはありがたい存在だと思うんですけれども。ドクターは舌痛症以外でも力を入れていることは何かありますでしょうか?

角田ドクター

予防ですね。歯科の予防について力を入れております。予防というのは、あらかじめ防ぐということなんですよね。だから、ただあらかじめ防ぐっていうのはやっぱり私たち多くがすごく苦手としている事前対応ということなんですよね。その事前対応をしていきましょうということ、歯科についてですね。そういうようなことをしております。

松本アナ

松本アナ

分かっていてもなかなかできないのが人間だったりもしますけれども、予防というか普段からやっておくといい、お勧めのものというのは何でしょうか?

角田ドクター

内科に行かれると、健康診断で採血をされるんですけど、当院では唾液を取る検査をしているんですね。

松本アナ

松本アナ

唾液を取る?

角田ドクター

唾液、唾です。

松本アナ

松本アナ

唾液を取ることで何が分かるんでしょうか?

角田ドクター

唾液を取ることで、お口の中に虫歯菌がどれぐらいいるかとか、虫歯に対する唾液の抵抗力とか、虫歯に対する抵抗力が分かったりとか。あとはそれと一緒に食生活とかもお聞きしたりして、虫歯ができている原因が何であるか。虫歯っていっても歯磨きしてないからとか、甘いものが好きだからなるっていうのは、それは間違いでは無いんですけど、やっぱりお口の中に虫歯菌の数が多かったらもちろん虫歯になるし、唾液の力、唾液の緩衝能っていうんですけど、それが弱ければやっぱり虫歯になりやすいっていう事実がありますので、検査をしてそれに対する予防を患者さんと一緒にしていくということですね。

松本アナ

松本アナ

よく腸内細菌がとかっていう話はありますけれども、口の中の細菌の状況とかそういうのが全部分かってしまうということですよね?

角田ドクター

あとその他に歯茎の検査とか虫歯菌の検査はもちろんするんですけど、それから当院がしているのは将来予測ということをしています。今現状でこれからどうなっていくかとかですね、歯周病もこれからどうなっていくかというのをお伝えして、このままだったらこうなってしまうので、こういう予防策を講じていきましょうということをご提案したりですね。そういったところまでデータを作って患者さんにお示しして、その上で予防していくということを論理的に科学的にしております。

松本アナ

松本アナ

これからどんなクリニックにしていきたいと思っていらっしゃいますでしょうか?

クリニックの将来

角田ドクター

クオリティクリニックという考え方がありまして、まず患者さんですね。患者さんが幸せになる。あとは社会に貢献できて、もちろんスタッフも幸せになれるようなトリプルウィンのクリニックですね。そういうのを目指したいと思っております。

松本アナ

松本アナ

将来目指す医療ってどんな風に考えていらっしゃいますでしょうか?

角田ドクター

そうですね。舌痛症ということに関してはライフワークと言っても過言では無いんですけれど、心理的要因が体に影響することがすごく多い、ものすごく多いですよね。ですからそういった心理的要因による体への影響をとにかく少なくするような医療。そういうものをしていきたいということ。当院は予防と、心理的な影響をとにかく少なくするっていうような医療をしていきたいとは思っております。

松本アナ

松本アナ

私も時々ちょっと歯が浮いたような、あれ?もしかして虫歯かな?と思って歯医者さんに行くんですけれども、全然きれいですよ、何でも無いですよ、ただの睡眠不足じゃないですか?とか言われることもあるんですけれども、やっぱり安心材料をもらえるというのがすごく大きいので、ドクターのカウンセリング的な診療をされるっていうのはすごく分かるなって思ってしまいました。今回は患者さんの心に寄り添い痛みを取り除く、角田ドクターにお話を伺いました。ドクター、どうもありがとうございました。

角田ドクター

ありがとうございました。


インタビュアー

松本志のぶ

静岡県浜松市出身。上智大学外国語学部卒業後、日本テレビに入社。「24時間テレビ」総合司会、「行列のできる法律相談所」レギュラーMCなどを務め、報道・情報・ニュース・バラエティ各種番組で活躍。2009年よりフリーアナウンサーとして、TBS「教科書にのせたい!」レギュラーMCなども務め、また、テレビだけでなく、報知新聞「報知映画賞」選考委員や、クラシックコンサートの司会、子どものための読み聞かせコンサートでの朗読など、活動の場を広げている。