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オンライン診療の先駆者が語る、オンライン診療の未来とは?【イシャチョク】

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オンライン診療の先駆者が語る、オンライン診療の未来とは?

最終更新日:2021年7月27日

石井 聡 先生の独自インタビュー取材記事

〇病院名 :九段下駅前ココクリニック
〇医師  :石井 聡 先生
〇アクセス: 東京メトロ半蔵門・東西線・都営新宿線「九段下駅」5番出口 ヨコ
地下鉄半蔵門線・地下鉄三田線・都営新宿線「神保町駅」A2番出口 靖国通りを九段下方面へ直進徒歩5分
〇診療科 : 内科、小児科、心療内科、精神科、循環器内科、内分泌・代謝内科
〇経歴  : 日本医科大学医学部卒業。独立行政法人国立病院機構東京医療センターにて初期臨床研修、同院循環器科後期研修を経て、日本医科大学老人病研究所(現、先端医療研究所)で動脈硬化、内分泌・代謝の基礎研究に従事し、同大学院加齢科学系生体機能制御学分野修了。市中病院での臨床、外資系製薬会社を経て、九段下駅前ココクリニックに参画。

「ザ・ドクター」は、フリーアナウンサーの松本志のぶさんが、医療の最前線で活躍するドクターをご紹介する番組です。

今回は、「九段下駅前ココクリニック 石井聡ドクター」にスペシャルインタビューを行いました。

           

         

松本志のぶアナウンサー(以下:松本アナ)

こんにちは。ドクターインタビューの時間です。今回のゲストは、九段下駅前ココクリニック院長、石井聡ドクターです。どうぞよろしくお願いいたします。

                        石井聡ドクター(以下:石井ドクター)

よろしくお願いいたします。

松本アナ

石井ドクターは患者さんの相談に何でも乗るプライマリ・ケア※身近にあって何でも相談にのってくれる総合的な医療を専門に、5年前からオンライン診療をされているそうですね。

石井ドクター

2016年の8月頃から、当時の安倍首相の代でオンライン診療に関する規制が大幅に緩和されてきたということがありまして、それをきっかけに解禁と言われた初期からオンライン診療に取り組ませて頂いています。

松本アナ

プライマリ・ケアという言葉自体、欧米では盛んに聞きますけれど日本ではまだまだ根付いている印象がありません。ざっくばらんに何でも相談できる、そういう風に考えて大丈夫なんでしょうか?

プライマリ・ケア

                         石井ドクター

近年の医者の教育、医師教育自体が非常に専門性を重視してしまっていて、カメラが得意な先生とか、頭痛の得意な先生とか。そういった先生は多分意外に分かりやすく想像がつくんじゃないかと思うんですけれども、そこに当てはまらない症状があった時にどうしたら良いのかなというのは意外と都心に暮らしていらっしゃる方々でもお困りのことって多いんじゃないのかなと思いまして。私どものクリニックでは、どういった症状でも一度ご相談ください、もしもそれでより適切な医療機関があれば確実にそちらをご紹介しますというスタンスを取っております。まずはご相談頂ける環境、窓口が大事なんじゃないかな思って日々仕事させて頂いています。

松本アナ

なるほど。
ドクターを目指す何かしらきっかけはあったのでしょうか?

ドクターを目指したきっかけ

石井ドクター

世代的にはER(※ER緊急救命室 シカゴの緊急救命室で働く医師たちの日常をリアルに描いたドラマ)を高校生の時に観てた世代なので、アンソニーエドワーズ、トップガンにも出てたなあとか思いながら観ていたたちなんですけど。高校生だった当時、3ヶ月とか4ヶ月くらいかけてグループで課題を決めて調べてレポートを書いていらっしゃいっていう、社会調査の授業がありました。その中で尊厳死だとか安楽死だとかそういうのを調べようみたいなのを他の仲間が持ってきまして、尊厳死とか安楽死とか人の死についてなんですけど、社会的な側面がとても多い領域なんだなっていうのを調べていく過程で強く感じまして。もちろん生物学的な医学っていうのもあるんだけど、それがどういう風に社会の中で受け入れられていくかとかそういった側面も結構面白いものなんだなあということを実感いたしまして、そこから急速に職業としてのお医者さんに興味が湧いてきたところから医者を目指すようになりました。

松本アナ

石井ドクターはいち早く日本でもオンライン診療を取り入れていらっしゃいますけれども、先駆者でもいらっしゃいますよね。早くからオンライン診療を取り入れようと、今これが必要なんだという風に感じられたのは何かきっかけとかがあったんでしょうか?

オンライン診療を取り入れたきっかけ

石井ドクター

私自身が、開業する前は実は製薬会社に勤務していたんですね。関わっているプロジェクトがグローバルプロジェクトなので、自分のやっているプロジェクトの本部はドイツにあって、自分の所属している会社の本部はアメリカにあってというような環境で仕事をしていますと、四六時中オンライン会議だビデオ会議だというのをずっとやっていた訳ですね。多分当時の日本においてお医者さんやっている中でオンラインとかビデオ会議の経験値を臨床に持ち帰った時に自分よりやっている人いないなっていう実感はあったので、こういったことをもう少し患者さんへの医療に生かしていけないかなという考えがちょっとあって。

あとは自分自身の専門というのは生活習慣病とかその辺りになるんですけれども、そうすると通院継続して頂くことがまず第一で、治療から途中でドロップアウトされてしまうということはやっぱり僕らにとってもかなり敗北感溢れることなんですよね。じゃあどうしたら続けて頂けるかということを考えた時に、オンラインというのがとても良い選択肢なのかなと。患者さんの側にもやはり自分の健康に対する意識を変えて頂かないといけないっていうのは、生活習慣病をしているうえで難しいところであり醍醐味なので。そういう意味では、ただ便利だから何でも良い訳でもないし、適切な形で患者さんとコミュニケーションをとり続けられることがとても大事なことだと思ったので、それであればオンライン診療というのは僕の側にとってもそうですし、患者さんの側にとってもお互いにとってアクセスしやすさや繋がりやすさを提供してくれる手段なので目的にかなっているなと思って導入してみたいと考えたのがきっかけですね。

松本アナ

日本の患者の皆さんにとって「こういうメリットがありますよ」と一つ挙げるとしたらどんなことを挙げていらっしゃいましたでしょうか?

患者さんにとってオンライン診療のメリット

石井ドクター

オンライン診療自体は先ほど申し上げましたけれど、手段でしかないと思っているので、僕の側からこれをゴリ押ししていることは無い訳です。例えば健康診断の異常があった方の再検査とか。実は行っている方あまりいらっしゃらないんですよ(笑)じゃあそういう方々をどういう風に、少なくとも再検査ぐらいは受けて頂いて、治療が必要だったら治療に結び付けて頂けるかというのは結構大事な問題かなとずっと思っている。企業で検診に引っかかった方に「とりあえず二次検査受けに来てください。でも結果の説明は来なくて結構です、全部オンラインにします。」と。そんな形で普及していく方法が無いかなというのを探って来た時期が何年かありまして。そういう中で結構多くの患者さんに取り入れて頂いて、中にはそのまま継続通院している方もあります。

松本アナ

世間一般にオンライン診療というものが、知識としてはだいぶ今広がってきていますよね。これから先このオンライン診療、どんな風に変わっていくと今考えていらっしゃいますか?

オンライン診療の未来

石井ドクター

あくまでも手段なので、逆に大騒ぎするほどのことでもないかなという風なぐらい自然なものとして捉えております。多分10年とか時間が経つうちには、オンライン診療とかも本当に当たり前のものになっちゃって、無いとかって言わないでしょう?みたいな感じになっているんじゃないのかなと。

別に医療を提供するにあたってオンラインだとか、実際にお目にかかったりだとか、逆に私としては適切であればどちらでも良いと思うんですよね。オンラインでお目にかかった方が便利だし、情報の取り漏れもないし、速やかに次のステップに繋げて頂けるのであれば、むしろオンラインの方が適切なことも多々あると思いますし。一方でやっぱりオンラインでは判断できないこと、見えないこと聞き切れないこと、捉え切れないことというのは確実に存在するので、そういう時は実際に拝見させて頂くと。未来という意味では、本当に患者さんの側から見て適切な医療を受けられる環境が整っていさえすれば、良いんだろうなと思っております。多分だいぶこなれてくると将来的には自然な形でオンライン診療というものが特別取り上げるまでもなく存在しているような形になるんじゃないのかなと思っています。

松本アナ

オンライン診療も自然に皆の中に溶け込んでいくのかなとちょっと想像ができました。ただちょっとだけマナーと想像力が必要なのかなと言うのも心に留めて受け入れていこうという風に思っております。今日は貴重なお話どうもありがとうございました。

いち早くオンライン診療を手がけました、石井聡ドクターにお話を伺いました。ありがとうございました。

石井ドクター

ありがとうございました。


インタビュアー

松本志のぶ

静岡県浜松市出身。上智大学外国語学部卒業後、日本テレビに入社。「24時間テレビ」総合司会、「行列のできる法律相談所」レギュラーMCなどを務め、報道・情報・ニュース・バラエティ各種番組で活躍。2009年よりフリーアナウンサーとして、TBS「教科書にのせたい!」レギュラーMCなども務め、また、テレビだけでなく、報知新聞「報知映画賞」選考委員や、クラシックコンサートの司会、子どものための読み聞かせコンサートでの朗読など、活動の場を広げている。